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3月17日 僕もこんな大人になれるかな

今日は獅子王初出勤の日だった。

久しぶりに朝の早い労働なので起きれるか心配だったが起きる事が出来た。

僕が獅子王で働く経緯について書こうと思う。

僕はアイドルを11月末に辞めた。

僕が辞めた理由は二つ。

一つは自分がやる音楽を妥協したく無い事。

もう一つは他の人間と意思疎通が出来なかった事。

アイドルをやってみて気づいた事がある。

僕はどんなに話し合っても自分以外の人間と意思疎通なんて出来ないと考えるタイプだった事だ。

だったら一人でやるしかない。

でも一人でやるには余りに何も知らないし出来なさすぎる。

僕はもう23歳なので時間が無かった。

卒業お疲れ様会は辞めたその日に親が近所の中華料理屋に連れて行ってくれた。

たくさん食べたくさん呑みたくさん泣いた。

しかし余韻を引きずっている暇はない。

その次の日から作曲スクールを探し二つのスクールの体験レッスンに行き今のスクールに通いはじめたのが12月後半。

そして今の講師に出会う頃には2月になっていた。

労働先も1月から移動になった。

スクールも労働も慣れてきてきづいたら3月に突入していた。

このままではまずい。

ライブハウスで働きたいとは漠然には考えては居たのだがとても迷っていた。

そんな時にリリックホリック歌劇団のたまさんの生誕祭が巣鴨獅子王であった。

「なんと‥!」

僕は迷う事無く予約し会場に向かった。

この日のことは「本当の僕の居場所」にまとめた。

家に帰りチェキ券の整理をしているとポスターと一緒に撮った僕がカメラロールに収まっていた。

そこにスタッフ募集のQRコードが写っていたのだ。

これだ‥!と。

次の日電話をした。

面接の日程を決めてもらい無事採用になり今日が初日だった。

オープン前の準備、オープンしたらする事、終了後にする事。

僕はここ何年かゼロから仕事を覚える事がなかったので初めは戸惑ったがなんとかできた。

今日はロックフェスだった。

空き時間に少し覗く事が出来た。

最近作曲レッスンがドラム、ギター、ベースに突入したので「カッケー!」がとにかく止まらなかった。

服飾の専門に通っていた時期ショーの音楽をやっていた事はあるがアイドルをやるまでライブには行った事が無かった。

生音をライブで聞く機会も今日が初めてだった。

ただただカッケかった。

僕は感情が動く時語彙が無くなる。

そして何よりも会場にいる人全員の顔がキラキラで眩しかった。 

ステージに立つ側もお客さん側も。

僕よりもずっとたくさん生きている人ばかりだった。

何も語らずとも必死に生きてきた姿がそこにはあった。

そんな姿がとてもかっこよかった。

僕もこんなふうに輝いた大人になれるだろうか。

大人をみてそんな風に思ったのは今日が初めてだった。

キラキラしている大人は財産だ。

そんなふうに考えているうちにあっという間に23時になっていた。

初日がおわった。

勿論大変は大変だけどそれ以上に価値のある一日だった。

価値のあるなんてそんな言い方は野暮なのかもしれないが言い切ってそう言える日だった。


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