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『てづくり推しぬいBOOK』 Q&A的なもの(全文無料)

『きせかえできるぬいぐるみ てづくり推しぬいBOOK』(グラフィック社)の内容や作り方に関してこれまでに頂いた質問と回答をまとめました。

この記事はあくまで『てづくり推しぬいBOOK』掲載のぬいぐるみを作りたい方へのヒントになればと思って作成しています。
「これがぬいぐるみ作りの正しい方法」「これ以外の方法は間違いです」という意図はありません。自由に楽しんで頂きたいと思っています。
ぬいぐるみ作り、楽しんでください!!

※文中で下線がついているところはツイートや動画、商品ページ等のリンクを貼ってあります。

↓こちらでは推しぬいBOOKのぬいぐるみ作りのための材料やおすすめの道具を販売しています。ダウンロード販売の追加型紙もあります。



■本の誤表記について

本の32ページ、111ページ、112ページに誤表記がありました。深くお詫び申し上げます。
書籍の奥付が1・2刷のものをお持ちの方はこちらをご確認ください。3刷には正誤表が付属しています。

※4刷以降では修正済みです。


■おすすめの材料について

生地(布地、接着芯、刺しゅうシートなど)、手芸わた

  • ソフトボア、ナイレックス

    「ぬいぐるみの生地やさん」他いくつかのネットショップで購入できます。
    中国から個人輸入している方もいるようです(自己責任でお願いします)。
    ぬい1体を作るのに必要な量は本に記載しています。このツイートでもご案内しています。

    ※本で「ナイレックス」と表記してある生地は現在当店では「ぬいトリコット」という商品名になっています。

    ※ストレッチタイプのボア(ポリウレタンが含まれるもの)は『てづくり推しぬいBOOK』のぬいを作る場合にはおすすめしていません。詳しくは下の方で解説しています。

  • ナイレックスの代わりに使える生地
    ぬいトリコット、トイニット、トイクロス、マジッククロス、キッズクロス などの商品名で販売されている生地がナイレックスと似たタイプの生地です。
    生地の厚さや目の細かさはそれぞれ多少異なりますが、どれでも問題ないので選択肢が複数あって迷ったら好みで選んでください。

  • アイロン接着シート
    髪の毛を作るときに生地を2枚貼り合わせるのに必要です。
    「ぬいぐるみの生地やさん」で販売しています。商品ページはこちら
    これ以外にもクモの巣状の不織布のような両面接着芯やワッペン・アップリケなどに使う少し厚手のアイロン接着シートも市販されているのですが、
    仕上がりの柔らかさや縫いやすさの面でこれだけは「ぬいぐるみの生地やさん」のものを強くオススメします!
    このツイートの動画もご覧ください。

  • 刺しゅう用下地シート
    100円ショップなどで売っています。
    刺しゅう図案をシートに写し、生地に貼り付けた上から刺しゅうすることができます。ソフトボアに刺しゅう図案を直接写すのが難しいと感じる場合、このシートを使ってみるのがいいと思います。

  • ハードフェルト
    メガネを作るのに使用したのはサンフェルト株式会社さんから発売されているハードフェルトです。大きめの手芸店などで購入できます。ハサミやカッターナイフで厚紙のようサクサク切れて糸で縫い留めることもできるので、メガネに限らず装飾パーツ作りに便利です。

  • お洋服を作るための生地
    本では無難なものを指定生地として記載してはいるのですが、それ以外にも自由に試してみて頂けたらと思います。厚すぎず、ほつれにくいものが扱いやすいです。小さなお洋服を作ることが初めてという方は、推しぬいBOOK以外にドール服の作り方の本を何冊か見てみるといい発見がたくさんあると思います。

  • 手芸わた
    多少割高ではありますが、つぶ綿だと仕上がりがボコボコになりにくいです。
    手芸店などでも買えます。
    何十体も作りたい場合は増田製綿工場さんの粒わたを買うとお得です。

糸、ボタン、面ファスナーなど

  • 手縫い糸
    私はシャッペスパンの手縫い糸を愛用しています。
    糸は100円ショップなどの安価なものでいいか、と思いがちですが、シャッペスパン手縫い糸は適度なハリがあってすべりがよくて絡まりにくいので、騙されたと思って一度試してみてほしいです!
    左利きの方は手縫い糸ではなくミシン糸を使うといいようです(詳しくはこちら)
    糸の色選びに迷ったときは生地より若干薄い色を選ぶといいと思います。

  • ミシン糸
    家庭用ミシンならレジロン又はシャッペスパン60番など
    職業用・工業用ミシンならキングポリエステル50番など
    お好みで。
    ぬいぐるみ本体をミシンで縫う際は、全部白い糸で縫ってもほぼ見えないので効率重視の方は全部白でいいかもしれません。市販のぬいぐるみもよく見ると全部白い糸で縫ってあったりします。

  • 刺しゅう糸
    25番刺繍糸を2本取りで使用します。特に細かく表現したい場合は1本取りでも。
    市販の量産品ぬいっぽい質感(機械刺繍風)にしたい場合はミシン刺しゅう用の糸を使うといいかもしれません。ミシン刺繍の糸も家庭用と工業用(レーヨン、ポリ、キュプラなど色々!)があってそれぞれ質感も違うのでこだわってみるのも楽しいと思います。

  • お洋服用の小さなボタン
    Pb'-factoryさんなどで購入できます。
    オカダヤさんでは実物を見て買うこともできます。夢のようですね〜。

  • 面ファスナー
    3Mのメカニカルファスナー。とても薄いので小さなぬいのお洋服に向いています。Amazonなどでも買えます。
    これもオカダヤさんで売っているのを見ました。

■道具について

絶対にこれじゃないとダメということはありませんが、使いやすい道具を使うとなんの努力もせずに作品のクオリティが上がる場合があります!
「私が不器用だからきれいに出来なかった」と悲しむ前に「道具が悪いのでは?」と疑ってみて損はないです。

  • フリクションファインライナー
    型紙を生地に写すのに使います。最近は100円ショップでも売られています。
    ぬいぐるみの完成後にペンの跡が透けて見える場合はドライヤーで温めて消すことができます。
    とても寒い日にはインクの色が復活してしまうことがあるそうなので一応ご注意ください。

  • ユニボール シグノ(白か銀色)
    濃色の生地に型紙を写すのに使用しています。
    実際に描いてみるとこんな感じ

  • デザインナイフ
    型紙を切り抜くときにあると便利。
    普通のカッターナイフと比べて細かい曲線も切りやすいです。
    私はNTカッターのデザインナイフメタルスイブル 「SW-600GP」を愛用していますが、ちょっと癖があるので使う人を選ぶかも。自分に合うものを探してください。いろんなタイプがあって面白いです。

  • 手芸用はさみ
    Clover カットワークはさみ170
    ソフトボアは普通のハサミでは切りにくいのですが、このはさみだとスパッと切れるのでぬいの髪がきれいに仕上がります。
    一度使うともうこれなしでは生きられない体になります(本当に!)
    小さいサイズのものもあるのでお好みの方を。
    切れ味が鈍ってきたら半分に折り畳んだアルミホイルを何回かチョキチョキすると割と復活します。

  • 手芸用鉗子
    鉗子は「かんし」と読みます。縫い終わったぬいぐるみを表に返すときや、わたを詰めるときに重宝します。先が曲がっているタイプと真っ直ぐのタイプがあるのでお好みで。

  • アイロン
    アイロン接着シートで生地を貼り合わせるのに使用します。普通のアイロンで大丈夫。
    もしぬいぐるみ用に新たに買うという場合はPanasonicの自動アイロン(ドライアイロン) NI-A66がおすすめです。スチーム機能がないため掛け面が平らなので、生地に穴の跡がつきません。パーラービーズ用にもいいです。

  • グルーガン
    ぬいの前髪を接着するのに使います。普通の安いグルーガンでOK。
    グルーガンでいいの?横着では?と思いますよね。でも、市販のぬいやプライズのぬいにも結構使われています。大丈夫です。見慣れてしまえば「そんなもんなんだな」と思えてきます。

  • 縫い針
    Clover 「ブラック」シリーズ ピーシング針
    これも騙されたと思って一度使ってみてほしいです!布通りが良くて縫いやすい真っ黒い針。
    針は100円ショップでもどこでも買えるのでクロバーさんの針は割高に感じるかもしれませんが、大正14年創業・手芸用品一筋の歴史は伊達じゃないな!という感動をたった数百円で味わえるし、錆びにくくて丈夫な針が10本も入っているので、コスパ抜群です。
    「言われてみれば若干縫いやすいかも?」という程度ではなく、誰が使ってもすぐに違いがわかるくらい布通りが良いです。

    推しぬいBOOKのぬいぐるみは生地が何枚も重なっているところを縫う工程もありますが、布通りのいい針を使うことでかなりストレスが軽減されると思います。

  • クッキングシート
    クックパーなどの「シリコン加工耐油紙」
    アイロン接着シートやワッペンを接着する際に当て布として使います。
    「布」を当て布にすると熱で溶けたアイロン接着シートが当て布にもくっついてしまうのですが、クッキングシートならくっつきません。
    また、ソフトボアの毛の乱れを直すのにも使えます。

■ミシンについて

  • ミシンがないと作れませんか?
    いいえ。手縫いでもきれいに作れます。
    慣れは必要ですが、半返し縫いで細かく縫うと、ミシンで縫ったのとほとんど見分けがつかないくらいきれいに仕上がります。半返し縫いの方法は36ページに載っています。

  • ソフトボアやナイレックスをミシンで縫うときにズレないようにするには?
    このツイートを参考にしてみてください。

  • どんなミシンを買えばいい?
    これから買うのであれば、オプションで「フットコントローラー」「ひざ上げレバー」を付けられる機種がおすすめ(家庭用でも対応機種アリ)。
    これがあると縫い始めと縫い終わりを手で操作しなくていいですし、押さえの上げ下げも手を使わずに膝で出来、カーブを縫うときの細かい方広転換を常に両手で行うことができます。小さくて複雑なものの縫製はこれが無いとプロでも難しいです。
    また、押え金のチョイスも大切です。ミシンにデフォルトで付属しているもの以外にもさまざまな形があるので、自分に合ったものを色々試してみて下さい。職業用ミシンだと押え金の種類が豊富なので、凝り性の方には最高に楽しいと思います!
    私はスイセイのSP361という押え金+ピンセットで縫い代を押さえながら縫っています。人それぞれ使いやすいものは違うと思いますが、ご参考までに…

  • ミシンで縫うのが難しい部分はどうすればいい?
    ソフトボアぬい(大)の腕の付け根など、ミシンで縫うのがかなり難しい部分もあります。押え金の種類を変えたり、気合いで何とかすることも出来ますが、無理せずそこだけ手縫いにするのも良い方法です。

  • ミシンの針はどれがおすすめ?
    私はいつもニット用ミシン針 9号を使っています。

■作り方について

生地関連

  • フェルトなどでも作れますか?
    作れます。指定の生地で作った場合と全く同じ仕上がりではありませんし、フェルトにはフェルトの特性(伸びると元に戻らない、摩擦で表面が毛羽立ちやすいなど)があるので勝手が違う部分はありますが、試してみてください。
    実際にフェルトなどで作った作品の写真をアップして下さっている方もいるのですが、ちゃんと可愛くできているようです。

  • ナイレックスぬい(小)(11cm)はソフトボアでも作れますか?
    作れます。ソフトボアはナイレックスより厚い分、小さなサイズの作品は多少縫いにくいですが。
    このツイートに実際に縫ったものの写真を載せました。

  • ソフトボアのかわりにストレッチタイプのボア生地でも作れますか?
    作れないことはないのですが、生地が伸びる分、違う形状に仕上がります。
    市販のぬいぐるみの場合は、パタンナーが生地の特性に合わせて型紙を作成するのですが、『てづくり推しぬいBOOK』掲載の型紙はストレッチタイプではない普通のソフトボアやナイレックスで作ることを前提に設計しました。したがって、ストレッチタイプのボア生地で作ると意図しない形状に仕上がる可能性が高いのです。
    また、ストレッチタイプのボア生地で作るぬいぐるみをきれいな形に仕上げるには、縫うときにも工夫が必要な場合もあります(ウーリースピンテープを一緒に縫って伸び止めをする等)

    また、ストレッチタイプの生地にはポリウレタンが数パーセント含まれているため、数年経つと経年劣化(加水分解)で生地の伸縮性が失われてたるんでしまいます。(古くなった肌着や靴下がビローンとしてくるのと同じ現象です)
    したがって、作ったぬいぐるみを長く可愛がりたい場合は普通のソフトボア・ナイレックスを選んでおくのが無難かなと思います。
    (ポリウレタン入りの生地全てが必ず数年で劣化するわけではないようです。市販の生地やぬいぐるみの中には大丈夫なものもあるかもしれません。)


    ※以上の内容はあくまで『てづくり推しぬいBOOK』の著者として、この本の掲載作品を作る上での生地の向き不向きについて見解を述べたものです。全てのぬいぐるみ作りにストレッチタイプのボア生地が適さないという意味ではありません。

  • 髪の毛の生地は2枚を貼り合わせたものでなく、1枚でもできますか?
    できます!個人的に少しパリッとした質感の髪の毛が好きなので貼り合わせる方法をご紹介しましたが、お好みで調整してください。

  • ソフトボアの端の処理はどうすればいいですか?
    ソフトボアは切りっぱなしでもほとんどほつれない生地です。切ったところに毛のクズが残りますが、ついている毛をブラシや粘着テープで取ってしまえばあとはほつれてきません。
    よく切れるハサミでスパッと切ると端がきれいに揃います。
    ほつれ止め液は塗らないほうがいいかもしれません。毛がガビガビになります。

  • 生地は水通ししてから使った方がいいですか?
    しなくて大丈夫です。

  • 生地の向きが分からない
    ソフトボアの場合は、オモテ面の毛の向きをよく見てみてください。手で撫でるとさらりと撫でられる向きと、逆撫でして引っかかる向きがあるのがわかると思います。 裏面には、細いスジが見えますが、このスジが縦方向になるのが正しい向きです。
    型紙に毛の向きを示す矢印が印刷されているので、この矢印とソフトボアの毛が同じ方向を向くように配置して裁断してください。

    いわゆるナイレックス(当店では「ぬいトリコット」)の場合は、オモテ面から見たときに生地の編み目が横縞っぽく見える向きで使うとよいと思います。 毛の向きはあまりハッキリしていないのですが、触ってみると手触りがなめらかな向きと引っ掛かる向きが一応あります。 お手元に市販のぬいぐるみがあったらよく観察してみると、生地の向きの参考になるかもしれません(どのメーカーのものでも必ず同じ向きで使っているとは限りませんが、大抵は同じです。)

  • ソフトボア・ナイレックスについた畳みジワや毛の乱れを取りたい
    裏側からアイロン(中温)を数秒間当ててシワをとってください。
    ソフトボアの毛の流れを整える方法はこのツイートを参考にしてください。

作り方全般

  • 型紙を布に写すときにズレてしまう
    型紙を利き手じゃない方の指3本くらいでビシッとおさえて、ずらさないぞ!という鉄の意志を持って写してください。
    また、ペンの出が悪かったりすると、濃く描くために力を入れてしまい、ペン先で布が引っ張られてズレてしまいます。スルスルとよく書けるペンを使いましょう。

  • まち針を刺すときに布がズレてしまう
    針を刺す角度にコツがあります。このツイートを参考にしてみてください。

  • うっかり縫いすぎてしまった。わた詰め口をあけ忘れていた。
    リッパーで丁寧にほどきましょう。

  • グルーガンを使わずに前髪をつけたい
    本でご紹介しているのは前髪をグルーガンで貼り付ける方法ですが、
    グルーガンが嫌な場合は、少し面倒ではありますがなるべく目立たないように針と糸でとめてももちろんOKです。
    (余談ですが、後付けパーツをグルーガンでとめるか糸でとめるかは、市販のぬいぐるみだとメーカーによって傾向が異なります。玩具メーカーでは引っ張り強度重視でなるべく糸でとめるところが多く、キャラクターグッズ系のメーカーでは見た目重視でグルーガンが多い…?という印象。もっと詳しい方いたら教えてください。)

  • 目のワッペンを自作する方法を知りたい
    (1)薄くて伸縮性のないポリエステル生地(オーガンジー2枚重ねがおすすめです)を刺繍枠にピンと張り、レーヨン又はコットンの糸※で刺繍する。
    (2)刺繍し終わったら枠から外し、裏にエセランフィルム又はClover アイロン接着シートを貼る。
    (3)先の細いハンダごて又はマークカッターで刺繍した部分のフチギリギリを切ると刺繍ワッペンが完成。
    (4)ぬいの生地にアイロンで貼る。
    ※ポリエステル等の刺繍糸を使うと(3)のヒートカットの工程で刺繍糸が溶けます。また、ヒートカットは少し慣れが必要なのである程度練習してみてください。

  • 手刺繍でクオリティの高いお顔を作るには?
    正直なところ、私自身は手刺繍はあまり得意ではありません。
    YoutubeやTwitterなどでもぬいのお顔の刺繍の方法を丁寧に解説してくれている方がいるので、探してみてください!
    機械刺繍に近い雰囲気の刺繍をしたい場合、日本刺繍の技法が参考になるかもしれません。とても技術の高い方の日本刺繍の作品って、糸があまりにも整然と揃っているので機械刺繍のように見えたりしますよね。日本刺繍は奥深い世界ですが、カジュアルな入門書も出ています。

  • デジタルで作成した顔の刺しゅう図案を布に写す方法
    ダイソーの刺しゅう用下地シートに図案をインクジェットプリンタで印刷して布地に直接貼ると簡単です。

  • 刺しゅう用下地シートを水で溶かしてから乾燥させたらソフトボアがゴワゴワになってしまった
    シートが水に溶けたものが糊状になって生地に付着している状態で乾いて固まってゴワゴワになってしまったのではないかと思います。
    シートは大量のぬるま湯で溶かし、ぬるつきがなくなるまで何度もすすぎ、やわらかいブラシなどでソフトボア表面の毛の流れを軽く整えてから自然乾燥。毛の乱れが気になるようであれば乾いたあとでオモテ面からクッキングシート(シリコン加工耐油紙)をあててアイロン(中温)で軽く整えるといいと思います。

  • きれいに仕上げるコツは?
    まずは自分にとって使いやすい道具を使うことです。生地をきれいに切れないのはハサミのせいでは?縫うのがしんどいのは針のせいでは?と道具を疑ってみてください。
    その上で、テクニックの面で「これさえやれば完璧!」という裏技はないのですが、しいて言うなら作っている最中にあまりいじくり回さないように心掛けるといいと思います。
    布は触れば触るほどくたびれてきます。少し縫っては表に返して様子を見て、また少し縫っては表に返し…と繰り返していると完成する頃にはクタクタになってしまいます。(見たい気持ちはひたすら我慢!!!)
    慣れるまではある程度仕方がないですが、慣れてきたら丁寧かつ無駄のない作業を心がけると仕上がりがだいぶ違ってくるはずです。
    また、わたをしっかり詰めないと、シワが寄って何となく元気がない感じになります。市販のぬいのわたの詰め加減なども参考に、しっかり詰めるといい感じになると思います。

  • わたの詰め加減がわからない
    初心者さんの場合、少なめに詰める傾向があるようです。
    しっかり詰めたほうがお肌にハリが出て可愛い形になると思うので、しっかり目に詰めてみましょう。
    わた詰めの様子をタイムラプスで撮影した動画です。

  • わたが片寄ってボコボコになってしまった
    わた詰めはとても難しく、言葉だけではうまく説明できないのですが
    小さく固く丸めたわたがゴロゴロとダマになっている状態だとボコボコになってしまいます。フワッとした状態で詰められるように練習しましょう。
    詰め終わったあとで、長い針を使って外側からわたの片寄りを直すこともできます。

  • 濃い色のソフトボアを使ったら毛のクズがついて全体的に薄汚れた感じになってしまった
    付着した毛のクズを粘着テープなどで取るときれいになります。

  • 縫い目が目立つ
    普通の「なみ縫い」で縫うと、わたを詰めたときに縫い目が目立つことがあります。また、縫い目が大きくても目立ちます。
    細かい半返し縫い(36ページの図参照)でしっかり縫うと目立ちません。
    本の11ページを参考に、糸を引くときの力加減のコツを掴んでください。

型紙のアレンジやサイズ調整について

  • 本の型紙を拡大・縮小してぬいのサイズを調整できますか?
    できます。ただ、小さくしすぎると縫いにくいです。
    型紙を拡大・縮小すると縫い代の幅も変わるので気をつけてください。

  • 頭と体の型紙をそれぞれ別の倍率でコピーしてバランスを変えたい
    一部だけ倍率を変えると、縫い合わせる部分の長さが合わなくなります。型紙を適宜調整してください。(調整の仕方が分からない場合はやめておいた方が無難です)

  • 大サイズ・中サイズの頬のダーツがどうしても嫌!!
    小サイズの「顔」と「あご」の型紙を153.8%に拡大コピーしてください。
    他のパーツは中サイズのものをそのまま使ってください。
    こうすると頬にダーツのないものを作れます。ただ、 頬のダーツが無い分お顔の立体感は損なわれます。

  • 「坊主」の生え際のラインの形状を変えたい
    ①坊主の顔とおでこの型紙を「仕上がり線」で切り抜きます。
    ②2つのパーツをメンディングテープなどで貼って合体させます。
    ③理想の生え際のラインを、鉛筆で描きます。
    ④描いたラインにそってハサミで切り離します。
    ⑤それぞれのパーツの形を別の紙に写し取り、縫い代をつけます。縫い代の付け方は元の型紙を参考にしてください。
    このツイートに画像もあります。

  • マッチョなボディを作りたい
    こういう方法はいかがでしょうか。

■著作権やSNS掲載について

『てづくり推しぬいBOOK』に掲載されている型紙を用いて個人的に制作した作品は、バザーやフリマサイト、ネットショップ等で個人的に販売することが可能です。
このルールはあくまで『てづくり推しぬいBOOK』の独自ルールです。他の方が販売/配布している型紙の使用ルールはそれぞれ異なるので注意してください。

  • 作った作品を販売する場合のルール
    128ページ(奥付のページ)に記載しています。
    販売する際には『てづくり推しぬいBOOK(著者:平栗あずさ)』の型紙を使用したということが分かるように表示してください。その他にもルールや禁止事項があります。必ず128ページの記載をよく読んでください。

  • 版権キャラや芸能人に似せて作ったぬいを販売したい
    自分のオリジナルキャラ以外のぬいを制作して販売する場合は、必ず権利者の許諾を得てください。
    二次創作に関するガイドラインが設けられているコンテンツの場合は、ガイドラインを遵守してください。(二次創作ガイドラインで立体物の公開が禁止されている作品もあります)
    第三者の権利を侵害したことによって起きたトラブルに関して、著者や出版社、ぬいぐるみの生地やさんは一切の責任を負いかねます。

  • どんなデザインのぬいでも作って販売していいの?
    128ページに記載の通り、性的又は暴力的なアレンジを加える等、公序良俗に反し得るデザイン・仕様の作品の販売はしないでください。
    具体的にどこまでOKでどこからNGかという線引きは正直難しいのですが、著者としては、一般的に全年齢向けのテレビアニメに登場しても問題がない範囲の表現に留めていただけたら嬉しいです。

  • 本の型紙を用いたぬいぐるみを組織的に生産して販売したい
    個人・法人を問わず、ぬいぐるみの生産工場や生地の加工業者、内職さん等に作業の一部又は全部を依頼して制作したものを販売する場合は「個人的に制作」の範囲ではないので、型紙の使用料を頂きたいと思っています。
    と言っても法外な金額を請求するつもりはありませんので、まずは一度ご相談いただければと思います。

  • 『推しぬいBOOK』のぬい用のお洋服を個人で作って販売したい
    OKです。『推しぬいBOOK』掲載のお洋服の型紙を使って作ったものの場合は128ページに記載のルールを守って販売してください。
    自作の型紙で作ったお洋服を『推しぬいBOOKのぬい対応サイズ』と表記して販売していただくことも歓迎します。

  • 本の型紙にアレンジを加えて作った型紙を配布・販売したい
    型紙の再配布は禁止です。アレンジを加えたものであっても配布・販売はしないでください。

  • ぬいぐるみ制作キットを作って販売したい
    NGです。
    必ず完成品として販売してください。

  • のっぺらぼうのぬいを作って販売したい
    OKです!
    のっぺらぼうのぬいはのっぺらぼうのぬいですよね。
    完成品とみなします。

  • 本の内容(ぬいの作り方)を説明する動画等を作って公開したい
    基本的にNGです。
    ※ただし、作り方の説明を目的とせずに作業の様子を配信する程度でしたら構いません。その場合、書名をご紹介いただけると嬉しいです!

  • 本の型紙を使って、ぬいぐるみのオーダーメイド制作を行いたい
    OKですが、版権キャラや芸能人のぬいをオーダーメイドで制作すると著作権を侵害する場合があります。ご注意ください。その場合のトラブルの責任は負いかねます。
    また、オーダーメイドで受注販売できるのは完成品のみです。未完成品の販売(例:顔の刺繍のみのオーダーメイド)は禁止事項である「キットの販売」に該当します。

  • 本のぬいの作り方を教える教室やワークショップを開催したい
    お友達と集まって一緒に作るのはOK(金銭の授受はNG)
    営利目的のワークショップはNG(無償でもNG)
    教育機関や福祉施設などでの非営利の活動はOK

  • 完成したぬいの写真をSNSに載せてもいいですか?
    もちろんOKです。
    ハッシュタグ「#てづくり推しぬいBOOK」をつけていただけると嬉しいです!
    ただし、性的な表現や暴力的な表現などをしている場合は未成年者が見ることのできない場所に掲載するなどの配慮(ゾーニング)をお願いします。

  • 制作途中の写真をSNSに載せてもいいですか?
    OKです。
    作り方を詳細に説明するような形での掲載はNGですが、作っている途中の様子をところどころ写真に撮って載せていただくのは大歓迎です。

  • 裸のぬいの写真を載せてもいいですか?
    OKです。
    ただし、性的な表現や暴力的な表現をしている場合は未成年者が見ることのできない場所に掲載するなどの配慮(ゾーニング)をお願いします。

■その他

  • 電子書籍版はありますか?
    ありません。電子書籍化の予定も今のところありません。

  • 型紙のデータをデジタルで配布・販売してほしい
    申し訳ありませんが、出版社さんとの契約上、本に載っている型紙のデータを私が配布・販売することは出来ません。お手数ですが本をスキャナーで取り込んでご利用ください。お手元にスキャナーがない場合はコンビニのコピー機でスキャンすることもできます。

  • 他の方が作った『推しぬいBOOK』のぬいも見てみたい!
    Twitterで #てづくり推しぬいBOOK  で投稿して下さっている方がいるのでぜひ見てみてください。

  • 完成したぬいを洗濯しても大丈夫ですか?
    基本的には、ぬいぐるみは洗濯しないものという前提で考えています。
    汚れが気になる場合は薄めた中性洗剤にひたして固く絞った布などで優しく拭いてお手入れしてあげてください。
    丸洗いするとどうしてもくたびれた感じになりますし、歪みます。中のわたまで完全に乾燥させないとカビがはえる原因にもなるのでおすすめはしません。


今後も少しずつ追加していくかもしれません。
分からないことがあったらメールでご質問ください。
※全ての質問に必ず回答することをお約束することは出来ません。ご了承ください。


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