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『4年間の大学サッカー』 #22 芹澤侑

お世話になっております。
今シーズンの主将を務めました、英文学科4年の芹澤侑です。

平素より日本大学文理学部サッカー部へ多大なるご支援を賜り、誠にありがとうございます。
多くの方のご支援があり、リーグ戦、アミノバイタルカップ、東京カップの全ての公式戦を終えることができました。
部のためにご尽力いただいた皆様に、深く感謝申し上げます。



「チョンボでサッカーやろうぜ」


こたの誘いがきっかけで4年間の大学サッカーが始まった。

高3の冬、選手権で負けてから本気でサッカーをすることはもうないと思っていた。


あれから4年

「チョンボを選んで良かった」と心の底から思う。

私がこの4年で経験したことを素直に書いていこうと思います。拙い文章になると思いますが、最後まで読んでいただけると幸いです。



1年目 “活動停止”

1年目はほぼサッカーをしていない。

リーグ戦は全試合、不戦敗。
それだけでなく、廃部の危機だって迫っていた。

私が所属していたのは、日本大学文理学部サッカー部(通称 チョンボ)。

当時のチョンボは東京都3部。

チョンボは少し変わった組織。
これが第一印象である。

なぜか。

一言で言えば、サークルでありながらも部活でもある組織。
(これには色々な事情があるので説明は割愛させていただきます。)

そんなチョンボに私が入部したのは2020年。
コロナウイルスが急速に蔓延していた年だった。

サークルであり部活でもあるチョンボは、私が入部してすぐに活動が停止した。

他大学は徐々に活動が再開され始めた。
自分たちもすぐ活動の許可がおり、サッカーができると思っていた。

だが、許可がおりることなく1年が終わった。



2年目 “辞めるか続けるか”

2年目になっても活動停止の状況は変わらなかった。

「チョンボでサッカーやろうぜ」
と誘われて入部したチョンボを本気で辞めようと思った。

活動がいつになっても再開できない。
このことにフラストレーションを抱えていた。

また心のどこかで「留学したい」という思いがサッカーよりも強くなってきた。(ちなみに、英文学科を選んだのは留学のため)

高校から一緒にサッカーしてきた2人、直輝となかしゅんにはチョンボを辞めようと思ってることを伝えた。

LINEで論文のような長いメッセージを送ったような記憶がある。

その時、2人に「3人でまたサッカーしたいからチョンボに入ったじゃん。」と言われ、入部当初の想いが蘇ってきた。

ただそれでも、自分の中では「留学」か「チョンボ」かという決断をするのは容易ではなく、決断するのが怖かった。

いつ活動が再開されるのかわからないチョンボを選んで、4年間の大学生活を終えるのが怖かった。

そんな時に、ある言葉をふと思い出した。

それは

『人生に迷い道なし。あるのは選んだ先で努力のみ。その努力が良かったと思えるまでやり遂げろ!』

という高校時代の監督からの言葉だった。


この言葉のおかげで迷いは消えた。

この2人とチョンボを続けていく。

この決意を4年の大学生活が終わった時、「して良かった」と思えるように。今やれることを全力でやるだけだ。そう思った。


直輝となかしゅんの存在、そして高校の卒業式の日にもらったあの言葉がなければ、この後の2年をチョンボでは過ごしていなかったと思います。



3年目 “目の前で逃した1部昇格”

平日に練習をし、週末には試合があるという当たり前のようで当たり前ではない日常を取り戻せたのはこの年からだった。
この時にはもう3年生になっていた。早いなと感じたのを今でも覚えています。

あの決意をして「良かった」と思えるのは、チョンボを1部リーグに昇格させたときだと徐々に思うようになっていった。

高校サッカーを引退し、ほぼ2年サッカーをすることに制限をかけられていた。
この過去が3年目のシーズンをより濃いものにしていたと、今振り返って思う。

3年目のシーズンの結果は、2部残留。昇格できなかった。あと一歩で。
得失点差で相手に上回られてしまった。
当時の4年生はコロナを一緒に経験してきた方たちだったので、一緒に「1部昇格」という目標を叶えたかった。


ただ自分にはあと1年残されている。

4年生の想いも背負い、

自分達の代で1部昇格を叶えてやる

心に誓った。



4年目 “仲間の存在”

この1年間でほんとに色んなことを経験した。
そして、色んなことを学んだ。

気がつくともう4年生になり、最高学年になっていた。そして、私は主将という立場にもなった。

自分がチョンボを引っ張っていけるのか。

主将としてチームに何をもたらせるのか。

ほんとに自分が主将でいいのか。

毎日、不安と重圧で押しつぶされそうだった。

そんな時にずっと隣にいてくれたのが
同期の仲間だった。

顔圧の強い江﨑(えざ)
明光でバカ稼ぎする早坂(りく)
女の子大好き岡島(おかしょー)
埼玉からのチャリ通い鳥畑(かいと)
グラサンGKコーチ酒井(まこ)
キング平田(なおき)
サイコパスランキング1位中村(なかしゅん)
ソサイツァー大越(こし)
圧倒的passion小山(じょた)

コロナを一緒に乗り越え、1部昇格を目の前で逃した悔しさを、共に経験した同期。

ピッチ内で喧嘩することもあった。
チームの方向性で喧嘩することもあった。

それだけ熱い気持ちを持った同期に囲まれて幸せだった。

彼らと四六時中過ごしているうちに、

主将になった当初の不安や重圧は消え、

自信と充実感に変わった。

4月からリーグ戦が始まり、

週末のリーグ戦を重ねるたびにチームは成長していった。

新戦力の対等。
勢いを増す小山監督。
リーグ得点王争いをするエース。
ミスのない運営。
がめつさを出し始める1.2.3年生(いい意味)。
それに負けないくらいがめつさを出す4年生。

例年であれば、4年生が就職活動や教育実習でチームを離れる期間は、成績が悪くチームが低迷する。だが、今年は違かった。

チームのことを彼らなりに考え、的確な意見や考えを持つ3年生がチームを引っ張り、ピッチ内外で「俺らがやってやる」という自覚を持つ2年生が支え、確かな実力とpassionを兼ね備えた1年生が勢いをもたらした。

シーズンは終盤に差し掛かり、1試合ごとに順位が確定、変動していく。

プレッシャーがかかる状況でも、
チョンボはチョンボらしいサッカーをした。

ただ1人小山監督は毎晩そのプレッシャーに押しつぶされそうになると酒を飲みに出かけ、家に帰ってくると順位表を眺め、気づくと朝になっていたそうです。


4年間の集大成。

先輩方が残していった想い。

あの時にした決意が「良かった」と思えるように。

様々な気持ちを抱え臨んだ今シーズン。


結果は『1部昇格』

15年ぶりの1部が決まった。

ほんとに良かった。

今振り返って、みんなに改めて言いたいです。
こんな主将についてきてくれてありがとう。


みんなへのメッセージ

各学年に対しての素直な想いを残そうと思うので、チョンボのみんなは読んでいただきたいです。

1年生へ

来年は1部です。
確実にみんなの力が必要になり、みんなの立ち振る舞いで、シーズンを終えた時の結果が変わってくると思います。
学年が上がっても構えることなく、荒々しい勢いだけは忘れずに頑張ってください!
あいしょう、小山監督のpassionを超えるものを期待しています!

2年生へ

君たちは昨年と今年で色んな先輩たちの姿を見てきたと思います。そして来年からは3年生になり、チームにおける立ち位置も変わり、責任を負うことが多くなってくるでしょう。そして1部という厳しいリーグで戦うことになり、勝ちきれない、辛い時間を過ごすかもしれません。そんなときは、隣にいる同期を頼り、互いに助け合っていってください。こんなことを言わなくても、誕生日に学年全員でプレゼントを渡すほどの仲の良さがあるから、大丈夫だと思いますが笑
1部でバチってる姿を期待しています。

3年生へ

来年からは先輩という風よけがなくなり、良いことも悪いこともダイレクトに受け入れなくてはなりません。1つの決断に対して、チーム内では様々な意見が生まれます。そしてもちろん批判も受けるでしょう。それでも目標を叶えるためにチームを前に進めなければなりません。このことは私も経験してすごく難しいなと感じました。でも君たちならできると思います!自分達らしく頑張ってください!
それと、来年は1部で戦えます!
非常に羨ましいです。自分達4年生の分まで1部を楽しんでください!!
応援してます!!

マネージャーへ

チョンボでマネージャーをやっていくことは朝早いし、土日潰れるし、すごく大変なことばかりだと思うけど、チームの目標に向かって一緒になって走ってくれてありがとう。これからもチョンボは上を目指し続けていくと思うので、これからのチョンボもよろしくお願いします。ほんとにみんながマネージャーになってくれて良かった!

同期へ

えざ

スリーバックになってから、ここぞとばかりに本領発揮してたな。さすがだよ。ぐっつ。でも、らむちゃん(マネージャー)と話してる時の目はすごく怖いから社会人になって、後輩と話す時は気をつけたほうがいいよ。笑

りく

誰よりもチームのために声を出して、どんな時でも手を抜くことなく練習に励むりくをほんとに尊敬します。
あと、超優しいりくがこの学年にいてくれて良かった。たぶんりくがいなかったら、サイコパス集団になってたと思います。笑

おかしょー

DFでずっと一緒に出られてマジで楽しかった。低弾道ロング最高。良くも悪くも表裏がなく、ズバズバものを言うおかしょー好きだぞ。そのせいで、色々鋭いいじりしてくるけど、それ意外と嬉しいです。笑
これからも頼むわ!!

かいと

その異次元の優しさはほんとに尊敬します。
その優しさに何度も助けられました。
ありがとう。
でも、真夏の試合後にパサパサの菓子パンを水なしで食べてる時は流石に引きました。笑
これからもチャリ頑張れ。

まこ

チョンボに戻ってきてくれてありがとう。
将来のことを色々考えて行動を起こしている姿にすごく刺激をもらいました。これからも頑張って。
でも、夏前くらいからイカついサングラスをかけて練習に来た時は流石にビビりました。

なおき

高校から変わらぬその強メンタル、ほんとに尊敬します。試合の行き帰りもほぼ一緒で(こし車で)、くだらない話からプレーの話、深い話まで色々話して、めっちゃ楽しかったよ。7年間で、1番会ってたのがなおきだからこれから別々の道になって寂しいけどお互い頑張ろう!!

なかしゅん

7年間もなかしゅんと一緒にいたせいで、変な感性がついてしまったよ。でもガキみたいな騙し合いは楽しかった。笑
これからも変わらずいこうぜ。
ちなみに今日なに剃り?笑笑笑笑笑笑

こし

いやー、お世話になったね。
君とは思い出がありすぎるよ。
言葉じゃ表せないけどめちゃくちゃ楽しかったし、最高の友達に出会えたと思ってるよ。
ありがとう。これからもよろしく!!

丈太朗

色んな面で大人で誰よりも図太い丈太朗、めちゃくちゃすごいなと思います。間違いなく丈太朗から色んなことを学んだし、丈太朗がチョンボの監督になってくれて良かったと思っているよ。これから会う頻度は減るけど、定期的に会いましょう。


写真

ずっと大切にしている言葉
お気に入り


シンカー見せて
PASSION


CHONBOWS

終わりに

私は15年間のサッカー人生に幕を閉じます。
この15年間で沢山のことを学び、沢山の人に出会うことができました。それら全てが私の財産です。私の15年間のサッカー人生に携わってくださった全ての方に感謝申し上げます。ありがとうございました。

主将 芹澤侑


#サッカー #卒団ブログ


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