気がつけば春
一瞬外出しただけで
目も鼻もむずむず
くしゃみは止まらない
明日にもなればあの人が帰ってくる
2年
長かった
早かった
わたしは自分を知ることに尽くし
それでも自分が分からない
あの人はどう生きてきたのか
自分の欲しいものをちゃんと理解できているのか
彼の神は死んだ
春だから再生するかもしれないが
哀れだ
彼を憐れむわたしのほうも哀れだ
あたたかい言葉が湧かない
すべて棘
棘のある蔦
不思議だ
このまま一人でも
やっていけそうな気がしてきた
70億分の1の私を見つけてくれてありがとう。