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受験期に魅了された「帯ギュ!」

スポーツ漫画は多くはないけど、たくさん読んできた。
スラムダンクやキャプ翼はリアルタイム世代だし、友人に勧められて読んだ原秀則の「やったろうじゃん!!」は高校生ながら男泣きしながら読んだ思い出。

でも、今回推したいのは河合克敏の「帯をギュッとね!」である。

思い返せば中3の秋。部活も引退していよいよ受験かー、なんて考えていたあの頃。
親に勉強するからと言って部屋に入ったものの、何も手につかずラジオを聴きながら漫画を読み耽る毎日。
そんな秋も終わろうとした頃にこの漫画に出会った。

なぜ、帯ギュ!を手に取ったのかは正直言って記憶にない(笑)。週刊少年サンデーにまだ連載されてたのをふと読んだのがきっかけだった気もするけど。
でも、柔道のことは「YAWARA!」をアニメで見たぐらいしか知らない自分がとにかく面白くて読んでみたい!と直感的に思ったのは忘れない。

この漫画のまず最初に目に引くのはふざけたタイトル(笑)。仮タイトルだったみただけど、これがよかったんだと思う。自分も気になったし、スポ根漫画的な要素とラブコメ的な内容が、ちょうどいいバランスで描かれていた内容とうまくマッチしていたと思う。
そして、当時の柔道漫画としては「柔道物語」の方が有名だけど、ちょっとあの画が苦手で。その点帯ギュ!は河合克敏さんの素晴らしいキャラクターたちが生き生きと躍動しているのが推しになった2点目だと思う。
試合では心が熱くなり、その他の部分では爆笑の嵐。ふざけてるけど一生懸命な主人公たちが成長していくのがほんと楽しみで、連載終了時は高校生だったけど寂しかったなぁ。

この漫画、ハマった頃にはすでに単行本が相当出ていた。その数20巻。読み始めたのは11月だったかな。
連載は現在進行形だったので早く前の話を読みたい!と単行本を全部買いたかったがそこは昔の中学3年生。大人買いできるはずがない。
そこで考えたのが、交通費を着服すること。
当時塾に通わされていて、往復のバス代として1回500円を支給されていた。
コミックは1冊390円。家から塾までは歩けば片道30分。
親には「早く行って塾で勉強する」「友達を話しててバスの帰りが1本遅くなった」と嘘をつき、徒歩で通学。500円はそのまま漫画代へと変わっていった(残りは歩きながら飲むジュース代)。
こうして、無事に冬休み中に20巻まで揃え、読むことができた。受験がうまくいったかどうかは…ご想像にお任せする(笑)。

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