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先輩のある一言が彼女を変えた ~アクティブな人生を送る卒業生・そして今再び名大で学ぶ~

「輝く名大アラムナイ」第5回目は、教育発達科学研究科博士前期課程を修了(2022)し、大学の非常勤講師やフリーランスの司会業と併せて現在同研究科後期課程で学ばれている、伊藤華余子さんにお話を伺いました。

 伊藤さんには今年度のホームカミングデイにて司会をお願いさせていただきます。それをきっかけに今回お話をお伺いさせていただくことが実現いたしました。司会業の魅力やその世界に入るきっかけ、そして講師業・再びキャンパスに戻られての大学院生活等、アクティブに人生を謳歌する彼女の魅力に迫ってみたいと思います。

伊藤 華余子 さん

《Profile》 伊藤華余子(いとう かよこ)さん
椙山女学園大学人間関係学部人間関係学科卒業後、企業経験を経て独立、大学の非常勤講師・企業研修講師・マナー講師と併せてフリーランスで司会業にも従事する中、今春、名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士前期課程を修了。 現在名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士後期課程在学中。

名古屋大学の放送文化研究会への入部
 
思い出は大学1年生に遡ります。中学・高校と放送部に入り、高校では全国大会にも出場していた彼女ですが、女子校での生活が長く、これでは成長がない、と入学式でふと手に取ったチラシをきかっけに、名大のインカレサークル「放送文化研究会」に入部することになります。当時は女子が 20:30 までしか部室にいることができず、男子のように夜中までみんなで飲みながら議論することは合宿以外叶わなかったというのが驚きですが、そんな中でも様々な議論や意見をぶつけ合い刺激的なサークル生活を過ごされたようです。そのサークル生活での先輩の一言が彼女のその後を大きく変えていくことに・・・

名駅でのイベントの思い出 伊藤さん(後列右から二番目)

「君は話していると癒されるけど、得るものがない」
 
人生において親以外に叱られたのは初めてだったかもしれない、と当時を振り返りながら語ってくださいました。大学1年生の時、当時のサークルの先輩から言われたひとこと。これがきっかけとなり「勉強する」「人に流されない」「一人でどこにでも飛び込む行動力や強さを得ることが出来た」を名大サークルに入部して得られたものの一つとして、今でも大切にされているそうです。現在の活躍につながる転機だったのですね。

名大祭ステージでの司会の様子 伊藤さん(右)

 サークル生活では、当時の名大祭ステージでの司会がとても印象的だったそうです。みんなで意見を出し合って議論して作り上げたものが形となることの喜びは、言葉では表せないほと大きなものだったそう。彼女が2年生の頃、所謂「地獄の細道」で地味な男子学生に声をかけてサークルに勧誘されたそうですが、その彼は今某キー局で誰もが知る番組のプロデューサーをされているそうです。「地獄」でも、その先には何があるかわかりませんね。

卒業、就職、そして独立
 
大学卒業後民間企業(化粧品メーカー)に就職されます。業務の中で司会を頼まれることも多々あったそうで、司会業とは常に縁が繋がる人生なのだと思わざるを得ません。具体的に司会の勉強を始められたのは26歳の頃、きかっけは意外にも友人の結婚式の司会を頼まれた事だったそうです。その後独立し本格的に司会業の勉強を始めると、学生時代サークルで経験していた事とはまるで違う、様々な知識やスキルを得ることができたそうです。何より、学生時代は「キレイに原稿を読み上げる」ことが大切でした。今では、「言葉かけ次第で会場の動きや反応が大きく変わる」ため「話すだけでなく周りの様子を見て進行すること」「相手の気持ちを理解してその場を作る」といったスキルを活かしつつ、司会業の醍醐味を感じながら活動されているそうです。

大学職員向け研修の様子

再び名大キャンパスへ -今も昔も変わらぬ「学生会館」-
 
伊藤さんは数年前から、今度は学生として名大に戻ってこられました。転機となったあの「ひとこと」に出会ったサークルの活動場所・学生会館は、今も当時と変わらず存在しています。思わず「ほっ」と安らぎを感じられたのではないでしょうか。

今も変わらぬ学生会館(2023年撮影)

 今春から博士後期課程に進級され、キャリア教育について研究されています。数年後学位を取得された後の展望をお伺いしたところ、以下のように仰られておりました。

年齢を重ね、深みのある司会者としての存在感を持ちたいと思ってい ます。大学院で学んだキャリアや教育に関する何かをメディアで発信するような仕事にも携わりたいですし、司会者として声を通して、その場にいる人の心を安らげることができるような、気付きを与えられるような、唯一無二の存在になれたら嬉しいです。   

                       

 「社会人だけどできるじゃん!」と言われるような研究成果をあげたいと日々研究に勤しんでおられます。そして現役生のみなさんには「名大というこの環境に感謝して、たくさん学び、たくさん遊び、めいっぱい今を満喫してほしい」と仰っておられました。

 これからも益々様々なことに果敢にチャレンジされるであろうことが目に浮かぶようです。学位取得にとどまらず、そこから続く伊藤さんのアクティブな人生像に大いに背中を押された気がいたします。

 さて、今年のホームカミングデイではどんな活躍を見せていただけるのか、伊藤さんの司会が今からとても愉しみです。

伊藤さんには、名古屋大学ホームカミングデイ講演会企画
「名大アカデミックアワー ~健康再考~」
にて司会を担当いただきます。

日時:2023年10月21日(土)10:30~12:00

事前申込が必要となりますので、詳細はこちらをご確認ください。