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「めいだい・りべらるあーつ」vol.4

 名古屋大学にて最先端研究を行う研究者についてお伝えする新企画「めいだい・りべらるあーつ」。今年度2年ぶりに復活し、第4回を迎えることができました!第4回は「エジプト」と言えば皆さまご存知の、名古屋大学高等研究院・河江肖剰准教授にお話を伺いました。

高等研究院 河江肖剰 准教授

-先生のとってずばり「エジプト」とは!

  第二の故郷です。

-さらに!「ピラミッド」とは!

  生涯を掛けて解く謎そのものです。

-「名古屋大学」とは!

  海外で好き勝手やってきた自分を受け入れてくれた
  度量のある大学です。

-これまで様々な場面でお答えとは思いますが、改めて・・・
 エジプト、ピラミッドへの<興味>が<研究>に移行したきっかけは?
  
ピラミッドを造営した人々が住んでいた古代都市の発掘調査に参加して
  からです。

-研究が面白い!と感じるのはどんな時ですか?
  謎が解ける時です。それは点と点が繋がって線となり、それがさらに別
  の線と交わり、ひとつの絵が見えているような感覚です。

-実は・・・的な裏話、やってしまった失敗談などはありますか?
 またその克服法についてもお教えください。
  
アメリカの国際調査隊に所属しているとき、隊長の反対を押し切って現
  場調査を勝手に敢行し、「傲慢」だと言われたことでしょうか。ただ何
  年後かに、彼から「(傲慢だと言ったが)、自分で考え、行動に移すく
  らいのアクティブさがあっていい」と言われました。団体のポリシーや
  方向性に合わなくても、礼儀と信念を持ってやっていれば、人間関係は
  しっかり続くと思います。

河江先生(右) ※若い!!

-メディアにもよく登場されている河江先生ですが、
 本番前・取材前はどのような準備をされるのでしょうか?
 緊張されるものですか?
  
緊張はまったくしません。自然体で臨みます。専門的になりすぎること
  なく、分かりやすさを心がけます。

-関西ご出身の先生ですが、関西弁を話されることはありますか?
 お気に入りの関西弁を一つ!
  
先日出演したフジテレビ『世界の何だコレ!?ミステリー』では研究室
  に来られたコカドさんという芸人が関西弁だったので、つられて関西弁
  になりました。お気に入りの関西弁というのは特にありません。

編集者:筆者もプライベートは関西弁ですが、抑揚いっぱいのあのイントネーションが大好きです💛関西弁の河江先生を見てみたいものですね。

-今後の野望をお聞かせください!
  
ギザのピラミッドの構造を明らかにし、その建造方法の「標準モデル」
  と呼びうるものを提示することです。

-名大生、そして名大卒業生に向けて一言!  

   貪欲に、 

    でも礼儀をもって、進んでください。

 
 メディアにも数多く登場され、河江先生をご存知の方もたくさんいらっしゃるかと思いますが、油の乗り切った50代、コロナ禍も明け貪欲に調査に注力される日々を送られることでしょう!河江先生から発信される「新たなエジプト」が楽しみですね!

河江肖剰 高等研究院 准教授
 
古代エジプトのピラミッドの研究調査に取り組まれています。2004年から米国古代エジプト調査協会(Ancient Egypt Research Associates, Inc、以下AERA.)のメンバーとして、ギザのピラミッド時代の都市遺構であるヘイト・エル=グラブ遺跡(通称『ピラミッド・タウン』)の発掘調査に従事。2005年以降、多国籍分野横断プロジェクトとして、AERA、エジプト考古省、チェコ・エジプト学研究所(Czech Institute of Egyptology)などと、メンフィス地区のピラミッドを中心とした巨石建造物の3D計測調査を推進されています。これまでギザの三大ピラミッドとスフィンクスならびにケントカウエス女王墓、エジプト最古のピラミッドであるサッカラのネチェリケト王の階段ピラミッド、アブシールの第5王朝時代のピラミッド群の3D計測調査を完遂されました。
 アウトリーチ活動としてTBS『世界ふしぎ発見』、NHKスペシャルやBS、日本テレビ『世界一受けたい授業』などメディアにも多数出演し、エジプト文明について広められています。