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外資系の自由度

日本企業と異なり、外資系は自分のポジションに合わせた自由度が非常に高い。その一つが出張(国内・海外)。開発拠点が米国にあり、開発スタッフに会いに行って技術レクチャを受けるための出張などは、もちろん予算の都合はあるが、予算さえあれば上司に説明すれば基本OK。そして上司はこのような出張予算を潤沢に揃える人が部下からは評価されます。そして多くの外資では360度評価が採用されており、上司であっても部下や同僚からも評価されています。

大手企業になればなるほど出張に関わる手続きはシステム化され、専門部署や旅行代理店に業務委託されている場合が多い。ホテルの上級会員プログラムや飛行機のマイレージプログラムなどは利用できるため、外資系で勤務することでステータスを会社の経費を使って実現する人は多いと思います。個人でステータスを取る人も多いですが、例えばANAでプラチナステータス以上を維持しようとすると毎年100万円程度の支払いが必要で、できなくはありませんが、会社の出張を利用する方がお財布には優しいですね。また、この上級会員のステータスは飛行機に乗ることが多ければ多いほどメリットが出るため、海外出張の多い外資系社員にとっては必須なステータスです。当時僕はあまり意識していなかったのですが、Unitedのマイレージだけは貯めておいたので、現在でも50万マイルほど溜まっているため、恐らく一生飛行機にはそんなにお金をかけなくても良くなりました。例えば那覇→羽田は片道5000円と2万マイル程度でオープンチケットが交換できるので、将来リタイアした後に有効期限のないマイル貯蓄はオススメです。Unitedは現在保有期限が無期限になっています。国内の航空機会社ANAやJALは残念ながら最上位ステータスを保有しない限りは、マイルは3年間で有効期限が切れてしまいます。ホテルに関しても、企業に対して優待料金を用意しているホテルグループも多く、更にステータスも貯まるため、1つのエアライングループ、1つのホテルグループに集中することで、ステータスを貯めることができるようになります。僕は最終的には、ANA、JALのプラチナステータス保有とマリオットグループのゴールド会員資格(無期限)を獲得して現役を終えました。別の機会にステータス獲得のためのTIPSをまとめようと思っています。

外資系で働くことで、当然ですが英会話も上達していくのですが、未だにLとRの発音は意識しないとうまくできません。海外出張中のホテル滞在では洋服の洗濯はクリーニングで賄う必要があるため、ホテルで洋服のクリーニングサービスを意味するLaundryですが、Lを失敗すると何度も聞き返されることがあり、チェックインの際にいつも緊張してしまいます。(チェックインの時に聞くのが一番スムーズなので)ホテルに関しても色々TIPSがあるためいずれまとめようと思っています。

僕がこの当時行った海外出張は全て米国本土で、更にそれ以降も含め僕はハワイに行ったことがありません。これは周りの友人に話すと意外に思われることが多いのですが、ハワイは時差があるため、仕事以外のプライベートで時差が1時間以上ある国へは極力いきたくないというのが、外資系で長く働いた僕のとても個人的な自分ルールです。特に会社のHQ(本社)が西海岸にあったのに、製品開発拠点が東海岸だったため、割と東海岸への出張も多くいつも時差との戦いでした。基本的に年間の20%〜30%はアメリカにいたので、頻度も多くなかなか大変でしたが、外資系で働き始めて一番驚くのは、こんなに簡単に海外に行くんだということです。上司からの依頼で出張もあるのですが、「あ、来週ちょっと出張お願い」みたいなことも実際はかなりの数であります。

海外出張で、トランジット(乗り換え)が多いとその分トラブルになる可能性が増えます。僕は可能な限り直行便と多くてもトランジット1回で済ますように旅程を組んでいましたが、稀にアクロバティックな旅程になってしまうこともありました。慣れているファンフランシスコやロスであれば、何時に到着しても問題はないのですが、以前フィラデルフィアに行った時は到着が夜の10時を過ぎていて、治安もあまり良くない都市の空港でタクシーに乗り、初めて泊まるホテルに行くのはなかなか緊張しました。アメリカの地方都市に行くといかに日本が夜も明るいかを再認識させられます。これは最近移住した沖縄で再度思い出したのですが、沖縄は繁華街以外は割と街灯も少なく暗い感じが昔のアメリカの地方都市に似ているな〜と思いました。

海外のオフィスに出張で行く時は、お土産を持って行くのが良いでしょう。お土産でおすすめは2つ、1つはキットカット。日本ではいろんな味のキットカットがあるのですが、アメリカは1種類しかありません。成田や羽田のDFSで売っているので、買って手土産として持っていくと話題性があり良いと思いました。もう1つは日本的なせんべいがウケると思います。アメリカには焼き菓子で塩味があるものは見たことがありません。従って日本のせんべいはとても珍しい食べ物になるので、これもやはり話題性が上がります。そして、開発責任者など上の人への手土産は、その人がお酒を飲むのであれば、国産ウィスキーや国産ワインの手土産が喜ばれます。また葉巻を嗜む人もいますので、空港のFDSで葉巻を買っていくのもオススメです。

海外でのミーティングで自分がスピーカーになる場合、僕は事前に資料を用意することが多かったです。自分の英語力が足りない場合周りに頼れる日本人がいない場合は、どうしても話が停滞してしまうので、そういったことをなくするために、色々な資料をあらかじめ用意しておいてそれを使って説明します。また、ホワイトボードも積極的に使用することで、お互いの理解度が高まります。ホワイトボーディングというのですが、ホワイトボードを使って何かを説明することは外資系では必ず求められるスキルなので、折を見てトレーニングしたり、何かの会議では率先してホワイトボードを使うようにしましょう。図や表の書き方、後は効果的でわかりやすく会議の内容をまとめて記述する方法は一つのスキルなので、やったことない人はよほどセンスがない限り最初はうまくいきません。字の大きさやホワイトボードをどのように使うか、消すタイミングなど色々勉強する余地がありますので、日々の会議で練習し、海外出張やお客様先の商談などで本番を行うことを繰り返すうちに誰でも上達すると思います。

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