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ワインのお話(Vol.3)

皆さんこんにちは、若者に色々役に立つ情報をたまに呟いているおじさんです。

僕は、Vivinoというアプリを使って、テイスティングコメントを長年まとめていました。プロのテイスターと違って僕はワインの名前や生産者そしてビンテージやセパージュ(ブドウのブレンド)などは覚えきれません。だから、アプリで覚えてもらうというのが目的で始めました。使い方は簡単で、ワインのエチケットの写真を撮るだけです。クラウドにアップロードされたエチケット画像は構造解析されて過去に色々な人がテイスティングした時のコメントや総合評価そして現在のマーケットプライスが表示されます。自分自身のテイスティングコメントも記録することができます。このアプリは若干の攻略要素があって、どんどんコメントを増やしていくと、各カテゴリーにおける日本国内の順位が表示されるようになります。そのステータスをアップしようと、毎日コメントをアップする人もいます。僕はシャンパーニュという限られたエリアですが、最高位は日本国内で84位でした。コメントだけでなく、小売価格も出てしまうので飲食店でやるときはこっそりやりましょう。そのお店がワインでどれくらい儲けているか場合によっては見えてしまいます。まあ、これを繰り返していたので僕はなじみのレストランに行く時にどうしても飲みたいワインがある場合は、持ち込むようにしていました。(持ち込み料金はお店とのお付き合いの程度で変わります)

Vol.3を書き始めた時、確か獣の香りを感じたワインがあったなぁと調べていたら見つけました。シャトールシア 2012 サンテミリオンのグランクリュです。この時の僕のテイスティングコメントが面白かった。「クリーム、わずかな獣の香り、大英博物館のミイラ展示エリアで感じた香り」これ、全然おいしそうに感じない。。。近い香りを表現しただけではワインを美味しく表現できないということを改めて感じさせるコメントだなぁと思いました。実際、たばこ、オーク、バニラ、土、皮、煙、ブラックチェリーの香りを感じるというコメントが多いので、まあ僕のコメントもそんなにひどいわけではないのかなと思いました。Vivinoの価格を見て、7000円台で買えそうなので、サンテミリオンのグランクリュそしてちょっとだけ獣の香りを体験してみたい人はいかがでしょうか。

神の雫に登場したアメリカのワインの中で、僕がコミックで読む前に飲んでいたワインはいくつかあるのですが、以前働いていた会社で僕が頑張ったということで、同僚の上司(アメリカ人)が僕にワインのプレゼントをするということで、Opus Oneをいただきました。当時は実はワインにはまっていなくてこの価値を知らなかったので、冷蔵庫の野菜室にずっとしまっていました。(なんてもったいない)で、これを開けたのは結局いただいてから10年の年月が経過してからで、友人がワインエキスパートの資格を取得した記念にホームパーティを開いてそこで開けてもらいました。なんとコルクを折ってしまったんですけどね。。。Opusは今ものすごく高くなってしまっていて、昔はシャトーで300ドル程度で買えたのですが、今ではその倍でも買えないくらい高級なワインになってしまいました。値段を別にすれば、このワインは最高に美味しいワインの一つだと今でも思っています。典型的なボルドーブレンド(品種:カベルネ・ソーヴィニヨン 81%、カベルネ・フラン 9%、プチ・ヴェルド 6%、メルロー 3%、 マルベック 1%)の複雑でエレガントな味わいとシルクのような舌触り。ダークチェリーやチョコレートそしてほんのり香るミントやクリームのような甘い香りこれらが混然一体となって口の中で爆発し、飲み込んだ後の余韻も長い間続く。さすが、ムートンのロスチャイルド家とロバートモンダヴィのコラボだなぁと。因みに僕が飲んだのは2008年のヴィンテージでカルフォルニアは当たりの年だったようです。

高級ワインの話は楽しいですが、実際に気軽に飲めるわけではないので、僕はコスパの高いワインが実際は好きです。その中でも、今はもうありませんが、東京駅の八重洲口の駅ビル内にあったステーキレストランでグラス販売していたワインなのですが、あまりに安くてあまりに美味しかったので、店員の方にお願いして一本買って帰ったワインです。RB Rare社が作るPURPLE BLENDで2017年が最後のヴィンテージらしく、どうも会社がなくなってしまったようです。お値段は当時1700円くらいで購入できました。濃いインクのような黒に近い赤の液体は、シラー、カベルネ・ソーヴィニヨン 、プティ・シラーがブレンドされていて、それぞれの割合は分かりませんが、シラーのコショウを感じさせる香りにチョコやミントの香りが同程度感じられるので、シラーとカベルネが大体同じ割合で、隠し味程度にプティ・シラーがブレンドされていたのかなと思います。この金額で5000円以上のワインと互角以上の感動を与えてくれるこのワインは、もう今では飲むことができなくなってしまったワインです。Vol.2でも一期一会という表現を使いましたが、ワインは一度チャンスを逃すと2度と飲めなくなってしまう飲み物です。皆さんも、そのチャンスを逃さず、気になったワインは飲んでみてください。きっといい思い出になりますよ。

noteを書きながら手に入らないワインを思い浮かべると少し寂しくなってしましますが、そんな寂しさとシラーズで思い出すワインがあります。それは、SAKURA SHIRAZです。これはオーストラリアの有名なブドウであるシラーズを使ったワインです。ニューサウスウェールズ州・カウラ地区で第二次大戦中に捕虜になった日本人兵士が大脱走し、200人余りが亡くなってしまうが、カウラの人たちは死者を手厚く葬り、日本との友好を深めるために日本庭園を造りそこに植樹された2000本の桜をモチーフにしたエチケットに描いたワインです。シラーズはこのワインを知ってからどのシラー(シラーズ)ワインを飲んでも少し寂しい気持ちになってしまいます。ワイン自体は華やかな味わいなんですよ。このワインは丁度日本のお花見の季節にリリースされるため、近所の公園でサクラを眺めながらこのワインを良く飲んでいました。桜も綺麗で華やかなのですが、どことなく寂しさを持った花なので、このシラーズにはよくマリアージュするのかなと思っています。シラーズは濃厚さの中にスパイスの香りが隠れていて、ペッパーステーキや胡椒を利かせたソースで食べるローストビーフなどの肉料理に本当によく合います。最近餃子をお酢と胡椒で食べるのがマイブームなのですが、ひょっとするとシラーズと餃子をペアリングさせるのはアリなのかもしれないので、今度試してみようと思います。

Vol.1から3日連続でnoteを書いていますが、ワインは楽しいですね。次回は僕が一番飲んだスパークリングについて書いてみようと思います。
読んでいただいてありがとうございます。
皆さんにも思い出に残るワインと出会えることを祈っています。

今回のサムネはAdobeのFirefly BetaのAI画像生成です「In the afternoon when you can feel the slow passage of time as you tilt a sparkling glass of white wine in the sunshine filtering through the foliage.」

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