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自作メタバース!?を持つ若手社員に突撃!

日本テレビには番組制作分野から事業分野や技術分野まで幅広いジャンルの社員が在籍しています。
性格から趣味から幅広い社員が多く、十人十色、ならぬ千人千色!といった社風ですが、そんな中で若手社員を中心に個人に迫ったインタビューしていこうと思います!

まずvol.1として、若手社員の中に自作メタバースを持つ社員がいるとのことで・・インタビューしていきたいと思います!

■自作メタバースの経緯

ラボ)まず簡単に自己紹介と普段の業務内容について教えてください!

林)入社3年目の林芳樹(はやしよしき)です。
普段は、放送で使用されるCGに携わる部署で働いています。CG制作、また生放送での送出には特殊な設備が必要となるため、それらの設備の管理・構築といったものを行っています。

ラボ)早速ですが、なぜ・・メタバースを作ろうと思ったんですか??

林)本当に単純な理由なんですが、、、流行りなので、じゃあ作ってみようと思ったんです。
普段からCG周りの最新技術や注目技術は情報収集をしておりますが、可能な限り自分の手も動かすようにしています。
今回も特別に作ってみようとスイッチを入れたわけではなく、世間でメタバースと呼ばれるものを作ってみようと思い、そこからはその制作方法と情報を改めて調査しました。
手始めに、簡単にCG空間を世界に公開することができるいくつかのプラットフォームを試してみたのですが、、、
こだわりは強い方なので、やりたいことが増えてくると物足りなくなってしまい、それらサービスに頼らず自分で作った方が楽しいなと
そこで再調査し、最終的にゲームエンジンのUnityを利用してメタバースを作ることにしました。
せっかくなのでアウトプットの場も欲しいと思い、数か月後に控えていた「3年目プレゼン」でお披露目することを目標に、メタバース空間の制作を始めました。

Unityで制作されたメタバース空間

ラボ)「じゃあ作ってみよう」となるフットワークの軽さ・・素敵ですね笑

■ポートフォリオとしてのメタバース

ラボ)ところで「3年目プレゼン」とは何ですか??

林)「3年目プレゼン」とは、技術職3年目の若手が、入社後2年間で取り組んだことや、感じたことを社内発表する場です。そこで自作メタバース空間に自身の活動や開発物を展示することにし、テーマはポートフォリオとしました。
私は入社から2年間で、多くの人に支えられ、放送の業務に限らず、様々なプロジェクトに関わらせていただきました。
例えばPanasonicさんとの共創であるスマートミラー「ミロモ」の開発や、配信をサポートする技術配信チームの立ち上げに携わりました。

ポートフォリオがディスプレイされた3D空間

ラボ)R&Dラボチームと共同で制作したミロモですね!メタバース空間にキャラクターが整列していて可愛い!他にはどんなものを制作してきたのですか?

林)最近は、日テレXRの立ち上げ時に、エンジニアとしてプロトタイプ制作という形で参加をさせていただきました。
こういった、自分が手を動かす立場としてプロジェクトに参加するというのは、現在の部署における放送業務の中ではなかなか経験ができないので、貴重な経験となりました。
上記はチームに参加しての活動という、経歴にあたるものですが、並行して、個人で社内開発も行ってきました。
箱根駅伝などのロードレースでは、放送のために中継車が走るのですが、その位置をARでリアルタイム表示することで、現場作業を補助するアプリを開発しました。また簡易配信におけるカメラアプリやテロップソフトなどを自作しました。
これらは業務改善のための開発でしたが、自分が注目している技術を利用し、従来のやり方を改善していくことにやりがいを感じました。
上記の取り組みを2D資料と3Dモデルが共存する形で披露できたのは、発表の場としてメタバース空間を制作したからこそだったと思います。

■メタバース制作の苦労

ラボ)メタバースを実際作ってみての大変さ、反応はいかがでしたか?

林)一番苦労したのは、メタバース空間への入場ハードルを下げることです。メタバース制作と言っても、簡易なものはアプリ化さえしてしまえばゲーム制作のノウハウがそのまま利用できます。
しかし、今回は簡単に利用できるメタバース空間にするため、事前のインストールが必要なアプリ型にするのではなく、URLを開くとWebブラウザ上で動作するように制作しました。
一方で、制作時間が十分にとれるわけではなかったため、実現したいことの優先度を整理し、実装を行いました。
最終的には同接人数制限や、スマートフォン非対応などの制約もありましたが、リアルでの発表モニターとメタバース空間内の発表モニターの表示内容を連動させたり、アバター上部の名前表示やチャット機能などの実装を行ったりしたことで楽しんでもらうことができました。

実装された画面UI

メタバース内で生まれる非言語コミュニケーション

ラボ)webブラウザで簡単に参加できるのは素晴らしいですね!
私も参加させていただきましたが、発表後はメタバース内でトリプルアクセルの技が生み出されていて笑いましたw

■今後の抱負

ラボ)入社してから2年間とは思えないほど精力的に手を動かしている林君ですが、今後日本テレビでやっていきたいことはありますか?

林)これからも最新技術などの情報収集を行い、なるべく自分の手を動かしながら理解を深め、職場で発信していきたいと考えています。
特に、xR領域については力を入れていきたいです。近年、世界で盛り上がりを見せていますし、次々と親和性の高い新しい技術が発表されています。VPSなどの注目技術を日本テレビとしてどう活かすのか。高い頻度で試作を重ね、SXSWやCESなどにアウトプットしていきたいと考えています。将来的には、アウトプットしたものを新たなコンテンツやサービスに昇華し、「未来のあたりまえ」を作りたいです。


■まとめ

昨今さまざまな場所でメタバースが乱立していて、企業がwebページを持つようにメタバースを持つようになるとは言われていますが、まさか個人でも持つ時代が来ているとは・・・。
まずは日テレR&Dラボバースを作るところから始めたいと思います(林くん作って)