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推しは推せる時に推せ

2018年5月のこと
私は第二子を産んだばかりで寝巻きのままテレビを見てた。
実家から手伝いにきた母と甥と姪の顔を見にきた妹2人も一緒に。産まれたばかりの娘はウワサに聞く「よく寝る第二子」で、バウンサーで寝ており、息子は赤ちゃん帰りの真っ只中で情緒不安定だった、ような気がする。産後のことなので記憶が曖昧だけど。
そして5人でテレビを見ていた。
私が学生時代に夢中になっていたアイドルの不祥事会見だった。
産後の曖昧な記憶が多い中でその光景ははっきりと覚えている。
15年前、テレビの中でキラキラと輝きながら笑っていた彼らは神妙な顔つきで言葉少なに思いを語り、目を腫らし、憔悴し、歳をとった。
あぁ、ファンとして彼を許してはならない。
そんな静かな思いで彼らの会見を見ていたのを覚えている

「2人目が産まれて落ち着いたらコンサートに行こう!去年もやっていないしもうすぐコンサートをやるはず!」とルンルンとした気持ちで再加入したファンクラブ。そんな思惑がガラガラと崩れた瞬間だった。
多分彼らは、誰かが脱退したらもうコンサートはしない。だって代わりはいない、入れ代わりしたら魅力はきっと感じない

その後すぐ、5人グループだった彼らは4人になり、今は3人となった。
残った3人をやっぱりステージに立ってはいない、当初のコンサートに参戦は叶わないままだ。でもまだいくばくかの会員費を払ってファンクラブに入り続けている。特典を使ったのは一昨年、舞台を見に行った時に使った一度きりだけど。

トラブルを起こしたメンバーをは許してはいけないという思いは変わらない。復帰もしてはいけないという考え、犯罪を犯したんだから。被害者がいる限りはメディアに立ってはいけない。と、ファンだからこそ思う。
ただ、彼が今後の活動を前向きに続けていく限りは応援したい。
本当は5人でケラケラと笑ってる姿をみたいという思いは変わらない。

そして声を大にして言いたい。
推しは推せる時に推せ。
足を運び生の姿を拝み、ジャンルの繁栄のために金を使え。
彼ら(彼女ら)も、推す側も、若さは永遠では無い。
いつ何があるか分からないから、
推しは推せる時に推せ。

と、あの葬式のような記者会見から6年。あの時、新生児だった娘のランドセル下見の予約をしながらぼんやりと思うのであった

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