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ロシア極東の軍事情勢を「斯くあるべき」型の演繹法的じゃなく、「えっ、それもあり?」型の…

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ロシア極東の軍事情勢を「斯くあるべき」型の演繹法的じゃなく、「えっ、それもあり?」型の帰納法的に分析できれば良いなあと思います。

最近の記事

サハリン・北方領土所在部隊、ウクライナへの増援のための市街戦訓練開始?

(タイトル画像はhttps://tia-ostrova.ru/news/obschestvo/179932/の引用) ロシア国防省HPが閉鎖になって以来、しばらくサハリンと北方領土に所在する第68軍団の訓練動向を見失っていましたが、やっと、この動向を継続的に追える通信社を見付ける事ができました。 「オストロヴァ(島々)」というサハリンローカルの通信社です。 報道によれば、5月下旬から夏期訓練期という訓練期間が始まっているようです。 分隊(10人程度の部隊)がライフルや装

    • 「取り乱した独裁者から、祖国を守らなければならない」

      (タイトル画像はhttps://forum.sakh.com/1898838/best/の引用) 前々回から鬱展開で続く「サハリン出身の兵士の戦死者を淡々と挙げて行く」シリーズの続きです。 改めて、この記事を投稿する狙いを説明します。 小さな鍵穴から部屋の中を覗いている、あるいは昔の映画よろしく、向かいのアパートを望遠鏡で覗いている様子を思い描いて下さい。 一定の固定された方向からの死角だらけの視界です。しかし、そこで起きているシーンは、観察者を意識しているものではな

      • 「この誰にも必要とされない殺戮は、いつ終わるのか?」

        (タイトル画像引用元はhttps://sakhalin.info/news/221307) お久しぶりです。 前回から、「サハリン出身の兵士の戦死者を淡々と挙げて行く」内容になりつつあります。 この侵攻に対するサハリン州内の世論がどう変わって行くのか、「サハリンインフォ」と言う現地のニュースメディアに注目してフォローしてみたいと思っていますので、今少し我慢を願います。 改めてこのメディアについて説明しますと、「サハリンインフォ」は、先ず、サハリン州内の通信社みたいな位置

        • 「プーチン万歳主義者はソ連崩壊後の発展を捨て、ロシア財閥の利益を守る」

          (タイトル画像は、http://ja.gofreedownload.net/free-vector/vector-logo/gazprom-53123/#.Ymeu57dUuyU) 前回に続き、ウクライナ侵攻によるサハリンでの影響です。 サハリン出身の戦死者に関する報道と、それに対する市民のコメントです。 報道の特性上、「御悔やみ」が多いのですけど、そうではなく、ウクライナ侵攻についての個人の意見が述べられたものの内、noteで言う「スキ」が多いコメントを選びました。

        サハリン・北方領土所在部隊、ウクライナへの増援のための市街戦訓練開始?

          サハリンからウクライナに軍内犯罪の容疑者軍人が派遣?

          (タイトル画像は、後述の画像を補正したものです) お久しぶりです。 ウクライナ侵攻の影響がサハリンでも出始めました。 今回はこの内、サハリン部隊のウクライナ派遣報道について考察したいと思います。 本文を紹介する前に、報道の特性を列挙します。 ・検察の下部機関で軍内犯罪の捜査を担当する軍捜査部が、今回、兵員の派遣業務を行っている ・州や部隊の高官、家族、軍楽隊等の出席する壮行式典が実施されておらず、地味 ・航空機での移動 ・派遣される兵員に対し、ウクライナ寄りの情報

          サハリンからウクライナに軍内犯罪の容疑者軍人が派遣?

          北方領土での軍事演習と情報戦

          (タイトル画像の引用先: https://rgazeta.by/ru/society/boi-bez-pravil-informacionnaya-vojna-vyshla-na-novyj-uroven-cinizma.html) お久しぶりです。毎日毎日アップデートされるウクライナ情勢に複雑な気持ちになる方も多いと思います。 大韓航空撃墜事件以来のバッシングを受けているロシア関係者の方も居るかもしれませんね。当時、ロシア語を勉強していただけで、「何て酷い事をする人達な

          北方領土での軍事演習と情報戦

          「この犯罪の責任は完全に軍最高指揮官にある。嘘を言ったのも含めてだ」

          (タイトル画像引用: https://chto-eto-takoe.ru/fake) 最近、ロシア国内で自由な発言が厳しく規制されているようですが、ここまでプーチンに悪態ついていいの?と思うロシアの一般市民の発言を見つけたので紹介します。 ロシア国防省による3月10日のウクライナ侵攻(ロシアでは「特別軍事作戦」と呼ぶ事になっています)中に徴集兵がウクライナ側に捕虜になった事件へのサハリン市民の反応です。 国防省や大統領は、徴集兵、つまり兵役勤務に過ぎず職業軍人ではない兵

          「この犯罪の責任は完全に軍最高指揮官にある。嘘を言ったのも含めてだ」

          一方、オホーツク海では

          最近、ウクライナ情勢のお陰でロシア国防省HPが閲覧🆖になったので油断していたら、3月10日に北方領土でミサイル訓練やったようです。 今回の内容は、 ①北方領土でのミサイル訓練 ②オホーツク海での防衛力誇示 です。 https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye6007209.htm?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=tw_20220311314 で、ロシア国内の「イタ

          一方、オホーツク海では

          マースレニッツアの影で

          (タイトル画像の引用:https://tj.sputniknews.ru/amp/20220219/maslenitsa-2022-prazdnik-moscow-1045998623.html) 今回の記事は、サハリンで起きた現実の推理小説です。 先ず、マースレニッツアについて説明します。 これはキリスト教の「謝肉祭」に相当するロシア正教のお祭りで、言葉の意味は「バター祭」です。2月頃に数日間行われ、日本で言えば「啓蟄」の様な感じの「冬に別れを告げる」宗教行事です。

          マースレニッツアの影で

          ウクライナ侵攻を拒否した脱走ロシア兵が銃殺?

          以下は2022年2月28日のロシアの新聞「ノーヴァヤ・ガゼタ」の記事の一部抜粋の概訳です。 内容は、ウクライナ侵攻の命令に対し、脱走した兵士の母親ィエレーナへのインタビューわ中心にした記事です。 ロシアでは政府寄りのメディアが多い中、本紙はかなり独自性がある新聞です。 しかし、ロシアの新聞ですから、やはりロシアへの愛国心が強いと言うか、単にロシアに批判的な西側マスコミとは異なる視点で書かれています。 3月2日の「5時に夢中」のブラス君の話に共感しました。 ホンネで

          ウクライナ侵攻を拒否した脱走ロシア兵が銃殺?

          ウクライナ、ウクライナ、ウクライナ

          「ロシアがウクライナに侵攻する訳無い。負けると分かっているのにNATOと戦う筈が無い」とか解った振りして、ごめんなさい。 では、反省会です。 誤解を怖れず表現すれば、ロシアが自国保全のためにウクライナと言う緩衝地帯を支配したがるのは、地政学上当然なことです。 しかし、 ◯軍事的に見てもNATOとの軍事衝突にエスカレートした場合ロシアには勝目がないこと、 ◯経済的に見ても経済制裁の損失の方が大きいこと、 ◯政治的に見ても反政府的な世論が大きくなること等から、色んな専

          ウクライナ、ウクライナ、ウクライナ

          ロシア艦艇団、オホーツク海で対艦射撃訓練

          先日、ロシア海軍艦艇団が2月5日以降に宗谷海峡を通過して演習するみたいな話をアップしました。 今回は、少しだけ深掘りしたいと思います。 内容は ①演習海域からの考察(何をやる?) ②宗谷海峡の結氷からの考察(冬季航海能力) ③各種報道の隙間からの考察(宗谷海峡のドア) です。 ①演習海域からの考察(何をやる?) 先ず、海上保安庁のHPの水路警報航行警報HP(引用:https://www1.kaiho.mlit.go.jp/TUHO/vpage/mobile/visu

          ロシア艦艇団、オホーツク海で対艦射撃訓練

          近日中に約20隻のロシア艦艇団、宗谷海峡を通過

          今回は概要訳だけ、分析は薄目です。 流氷を突っ切るみたいですが、サハリンやカムチャツカ辺りでブイブイ言わせるつもりでしょうが、流氷に衝突してタイタニックしないようにね。 参加艦艇から、対艦・対潜水艦・対航空機の演習のようです。空母(太平洋艦隊には無いので当たり前ですが)と揚陸艦が不参加なので、残念ながら、日本とアメリカに対して脅威でも何でもありません。 単にオホーツク海航路の警戒だと思います。 05.02.2022 (06:15) Экипажи палубных

          近日中に約20隻のロシア艦艇団、宗谷海峡を通過

          北方領土駐留部隊、小部隊の訓練終了

          北方領土駐留部隊の任務・編成・装備(それぞれ島嶼防衛・砲兵による陣地防御に適した編制・火砲重視・戦車装備は未だ手こずってます)がうっすら見えてきたようなので、じゃあ、18師団がどういう流れ(順序)で何をやっているのかを追って行きたいと思います。 最終的には、戦い方と能力を考察出来ればなあと思います。 今回は、これまでのまとめ方と違って、物事の状態に関する情報ではなく、物事の動きに関する情報から特性を引っ張り出して意義付けして行くつもりです。 この情報分析のやり方

          北方領土駐留部隊、小部隊の訓練終了

          2月7日の「北方領土の日」に北方領土駐留ロシア軍が軍事的アピール?いや…

          2022年1月31日付けのサハリンのローカルメディア「サハリンインフォ」で、北方領土駐留ロシア陸軍第18機関銃・砲兵師団による射撃に関する警告が報じられました。 昨年夏から秋にも、同じ様な場所から海上に向けて火砲射撃をした記事を紹介しましたが、今回は弾着地つまり標的が演習場内という事なので、正確性が詳しく評価されそうな射撃ですね。 射距離は何十kmもなさそうなので、ライフルや戦車の他、直接照準の100mm対戦車砲辺りの基礎的な射撃のようです。 一方、この報道の1

          2月7日の「北方領土の日」に北方領土駐留ロシア軍が軍事的アピール?いや…

          2021年6月の北方領土での軍事演習のまとめ(3.8)

          タイトル画像は(https://sp.seiga.nicovideo.jp/seiga/#!/im3006816)の引用です。 そうです❗️今回は、ロシア軍北方領土駐留部隊の18師団の戦車部隊の編制と装備です。 では、景気づけに一曲 (引用:https://youtu.be/8oLDY_sgXjU) 戦車のことを調べているうちに大混乱したので九州の従妹に泣き言言ったり、買ったばかりのトイドローンを室内で飛ばして遊んでいたら、なぜかキッチンに飛んでいって、揚げ物中

          2021年6月の北方領土での軍事演習のまとめ(3.8)