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【日体大にいる限り】 3年 髙木晴


「日本一」


一人一人が、心の底から感動している。

中には涙が湧き出る者もいるだろう。仲間と熱く抱き合い喜びを分かち合う者もだろう。あるいは歓喜のあまり我を忘れる者もいるかもしれない。

ピッチで躍動する部員も、ベンチにいる部員も、監督やコーチも、スタンドにいる大勢の部員も、応援に来ている保護者や地域の方々も。


もしかすると、「日本一」という事実だけには何の価値もないかもしれない。

でも、
日体大サッカー部が日本一になることで、
日体大サッカー部に関わる全ての人々が、心の底から感動し、勇気や希望が与えられ、生きる活力が漲り、人生を楽しむことができるとしたら…


そんな瞬間をみてみたい。
日本一になりたい。



この想いは、入部当初から変わらない。
当時4年生の先輩から言われた、「共に日本一を目指そう」という言葉が胸に刺さった。


私の大学サッカーは、Fチームから始まった。当時A〜Fの6チームある中で、1番下のカテゴリーだ。
TOPチームなんて、まさに雲の上の存在だった。カテゴリー間の関わりが少なければ、TOPチームとの関わりなどほぼない。名前は分かるけど、知らない人。名前も顔も分からない部員なんていくらでもいた。同じサッカー部なのに。

帰属意識とは何のことだろう。

他にも色々な要素があって(ここで述べると長くなってしまいそうなので割愛)、チームの中に不平不満が蔓延することもあった。

そして「チームを変えたい」と漠然と考えるようになった。


何が与えられているかより、
与えられているものをどう使うか
を考えるべきだ。

愚痴や文句を垂れることなんて簡単。
諦めることも簡単。
苦しみを人や環境のせいにするのではなく、今、ここで自分が何をすれば良いかを冷静に考える心の習慣を身につけることは、とても大切だ。

そう私は思う。


そして、入部して少し経ってから書いた決意表明文には、「日本一の立役者になる」と記した。
それは決してピッチの上で活躍するということに限らない。サッカー、サッカー部に対する関わり方は多様である。


そして、主務になる決断をした。
そのまま就任、1年の冬だった。
この決断は私にとって、もはや事件であり、人生をも変えるようなインパクトを持つものだった。


主務になってから、
今まで考えるはずのなかったことに疑問を持つようになった。
手に取るはずのなかった本を読み漁るようになった。
出会うはずのなかった人の話を聴くようになった。
行くはずのなかった場所へ訪れるようになった。
そして、新たな自分に出会うようになった。

人間は、自らが自らに課す要求に応じて成長することを知った。
自分に少ししか求めなければ成長しないことを知った。
そして、自分はまだまだ何も知らないということを知った。


当然、失敗も沢山した。周りの人に何度も迷惑をかけた。部員みんなに迷惑をかけた。グラウンドに行きたくない日もあった。なんでサッカーしてるんだろうとも思った。

勝つために厳しいトレーニングに励み、試合で90分間走りきっても、0-0で決着がつかないなんてよくある話だ。もちろん負けることもある。残酷にも思える。

ボールを止める蹴るの練習をいくらしたところで、役に立つのはピッチの上だけであり、ひとたび社会に出てしまえば何の意味を持つのだろうか。迷いも生まれる。


どん底に落ちた時、目標を見失った時、
一生懸命頑張ったことが水の泡になった時、
そんな時には、絶望し、ふと
このまま大学でサッカーをしていて何の意味があるのだろうと考えてしまう。
もっと追い込まれると、
今ここで全てを終わらせてしまいたいという気持ちになる。


だが、そんな時こそ、
髙木晴がここにいる目的を思い出さなくてはならない。
自分が、目的を持って生きているということを、思い出さなくてはならない。
生きている限り、必ず、何か、自分にできることがある。
日体大サッカー部にいる限り、
今しか、私にしか、できないことがある。


冒頭で述べたような瞬間が、いつ訪れるかは分からない。今という刹那の連続の中で起こりうるものでしかない。もしかしたら、卒業してからずっと先の話かもしれない。
日本一という結果は、1つの手段でしかないことも確かだろう。
その先にある景色がみたい。
そのために、今しか、私にしかできないことを、全力でやる。

みている人に感動を与える選手になる。
みている人に感動を与えるチームを創る。

全力で楽しみ、大学サッカーを楽しみ、
人生を楽しみ、そして楽しませる。

今年の目標である『2部優勝』を果たすため。
必ず1部に昇格するため。

強く逞しく美しく、『全進』あるのみ!

日体大サッカー部のみんなとなら、必ずできる!




最後までお読みいただきありがとうございました!
今回部員ブログを担当させていただきました、3年の髙木晴です!

『日体大にいる限り』というテーマで、拙い文章ですが私の想いを述べさせていただきました。
私自身、このブログを通じて思考を整理することができました。ここ1年半の間、特に主務になった当初は悩んであがいてグルグル過ぎ去る日々に翻弄されていた自分がいたような気がします。そんな中でも、入部当初から心のどこかで想い続けていた「日本一」という目標を再確認し、その目的をもう一度よく考えることができました。

どんな選手になりたいのか。
どんなチームを創りたいのか。

常に自問自答しながら、日体大サッカー部のみんなと、一歩ずつ進んでいきたいと思います。

今後も日体大サッカー部の応援を、よろしくお願い致します!

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名前:髙木 晴 (タカギ ハル)
学年:3年
学部:体育学部体育学科
経歴:浅間中学校 → 都立駒場高校