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相手の思うことがすべて

育児の先輩でもある友人と話していて、はっとさせられる言葉があった。

「相手の気持ちがすべてだからね」

続けて、彼女はこんな話をした。

知人親子のこと。
不登校の子ども(高校生)を母親は心配しているが、気持ちが噛み合っていない。その子は小さい頃から勉強もスポーツもよくできて、親の自慢の種だった。母親は、子供が賞をとったり新聞に載ったりすると褒めた。でも、子どもの方は、「自分は今まで褒められたことがない」というのだそうだ。「自分にとっては学校に行くことが大変で、頑張っていた。でもお母さんは、そのことに気づいていなかった」と。
母親が今までどれだけ子を認めてきたつもりでも、その子にとっては意味がないのだ。

その話を聞いて、以前、日本の子育て支援センターの職員の方に言われたことを思い出した。息子との関わり方に悩んで相談した時のことだ。

「子どもは、親や周りから“されたこと”だけを覚えているんですよ。自分が“したこと”は覚えていません」

子どもの行動につられてヒートアップしてはいけない、一旦距離を置いて冷静になって、という話の流れだった。

これは、私自身を振り返ってみても、確かにそうだ。今は少なくなったが、以前は、子ども時代のネガティヴなことを思い出すことがあった。心にあふれてくるのは、「あの時、父にこんなことを言われた、母のあの仕打ちはひどい」とか、そんな恨み節ばかりだった。私がその時彼らになにをしたか、ということはあまり覚えていない。

自分がどう思うか、なにを考えるかは、もちろん大切。すべてのことの大前提。
でも、人との関わりにおいては、相手の思うことが大きな意味を持つ。

子育てに限らず、人間関係全般について、そのことを心に留めておきたい。

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