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大橋がまたぐ港町?岡山の下津井

異次元空間は、世界のヘンテコを追う同人誌「異次元空間」のオンライン版で、風変わりな場所と構造物の紹介がメインです。

現代において本州岡山と四国香川を結ぶメインルートは瀬戸大橋だが、かつては金刀比羅宮(ことひらぐう)への参詣道、金毘羅往来(こんぴらおうらい)として下津井から丸亀へと渡船が設けられていたという。

今回の異次元空間では、岡山の下津井を紹介する。

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写真にあるのは下津井の街と瀬戸大橋の本州側、下津井瀬戸大橋である。瀬戸大橋は下津井瀬戸大橋、櫃石島橋、岩黒島橋、与島橋、北備讃瀬戸大橋、南備讃瀬戸大橋で構成される本四架橋の1つだ。

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民家の軒先から下津井瀬戸大橋を見上げる。巨大構造物が街にそびえ立つ姿は非現実的にも思えてくる。

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下津井の漁港にそびえ立つ下津井瀬戸大橋の主塔。高さは149メートルあり、どこからでも見える目立つ存在だ。

瀬戸大橋は道路鉄道併用橋のため、下段には本四備讃線(瀬戸大橋線)が、上段には瀬戸中央自動車道が通っている。

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下津井集落にある祇園神社からは瀬戸大橋と鳥居を一緒に見ることができる。やはり瀬戸大橋はこの地域のシンボルである。

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坂の上まで古い民家が立ち並ぶ様子は瀬戸内らしさを感じるところだ。写真は児島寄りの大畠集落である。

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下津井の街は歴史的経緯もあって神社仏閣も多いようだ。どことなく尾道を彷彿とさせる。

瀬戸内海に面した歴史古い港町
下津井は瀬戸内海に面する港町で、江戸時代には、北前船による綿花、ニシン粕の中継取引港として、また、海を隔てた讃岐金毘羅参りをする人々の宿場として大いに繁栄しました。今でも当時の商家やニシン蔵などが残され、港町の雰囲気がよく残っています。
岡山観光WEBウェブサイトより

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狭い路地が入り組んでいる下津井はあてもない路地歩きが楽しい。ごちゃっとした街並みは歩いていてワクワクする。

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下津井には入場無料のむかし下津井廻船問屋があり、古い建物を利用した施設の中で下津井の歴史を知ることができる。

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展示物の中でにはかつて下津井の街を囲むように走っていた下津井電鉄の紹介もあった。もともと鉄道連絡船が発着する宇野に需要を取られないために開業させた下津井電鉄は、瀬戸大橋開通後の観光需要にかけて新車まで導入したものの、予測も虚しく1990年に廃止となった軽便鉄道である。

下津井の街は鉄道廃止後、ゆるやかに衰退しているようだ。

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廃線後の下津井電鉄の線路跡は風の道として歩道・サイクリングロードへと整備されている。児島駅前から風の道を通って下津井を訪れるのもいいだろう。

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下津井電鉄旧下津井駅にはホームと線路が残されており、有志によって車両の保存・整備が行われているという。広い構内にはかつて活躍した電車が眠っていた。

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下津井電鉄の車両は鷲羽山の下電ホテルにも保存されていた。ホテルの前に鉄道保存車両が居るのは珍しい。

下津井電鉄の名は今でもホテルやバスに見ることができる。

長い歴史と古い町並みがある瀬戸内の街、下津井

日本にはまだ見ぬ不思議な光景があるものだ。

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