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すぐそばにある異界?八幡の藪知らず

異次元空間は、世界のヘンテコを追う同人誌「異次元空間」のオンライン版で、風変わりな場所と構造物の紹介がメインです。

わたしたちのすぐそばには、いつだって異次元空間が広がっているのだ――というのが、このマガジン:異次元空間の導入文ではあるが、その一文にぴったり合ったような場所が、千葉にはある。

今回の異次元空間では、八幡の藪知らず(やわたのやぶしらず)を紹介してみたい。

総武線と都営新宿線が発着する本八幡駅。八幡の藪知らずはこの駅前から少し歩いたところにある。

千葉街道の横にある竹やぶ。何も知らない人が見ても違和感はさほど無いかもしれない。

しかしながら、ここは市街地の中である。この区画だけが駅周辺の開発から取り残されているのだ。そして、その理由はここが禁足地であるからに他ならない。

正面から竹やぶを見てみると、やや異様な雰囲気が漂っていることがお分かり頂けると思う。これが八幡の藪知らずだ。

不知八幡森は、通称・八幡の藪知らずと呼ばれています。JR総武線八幡駅北口から国道14号を右に200mほど行くと石棚に囲まれた小さな森です。この森は水戸黄門が迷ったところとしても有名です。現在は20m四方足らずの林ですが、かつては広大な面積を有し、一度入ったら迷って出られなかったといわれています。また、入ると出られないとの伝説が残されています。
千葉県公式観光物産サイトより

立て看板には、十間(約18メートル)ほどと記述されていた旨が記されており、この大きさになってからもいわゆる禁足地であり続けたことが分かる。

八幡の藪知らずと接する駐輪場から側面を見ても、さほど広いという感じはしない。足を踏み入れて戻れなくなるというのは疑うところだが……余計に不気味でもある。

「鬱蒼としてその中見え透かず」の言葉通り、中を覗くと竹をはじめとした木々が生えているようだった。この木々は全く手入れされてないのだろうか。それとも。

八幡の藪知らずの千葉街道側中央には、不知森神社(しらずのもりじんじゃ)があった。小さな祠が設けられているようで、信仰の対象になっているようだった。

見れば見るほど異界感のある八幡の藪知らず、わざわざ訪れるような場所でもないだろうが、近くを訪れた際は寄ってみてはどうだろうか。くれぐれも迷い込まないよう注意されたい。

日本にはまだ見ぬ不思議な光景があるものだ。

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