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伝統構法にて迷走中

前回の更新から間が空いているが、その間プランニングをしていた。依頼先は伝統構法のベテランの建築家先生である。以下、山田氏とする。

最初に伝えた要望

プランニングにあたり、最初に伝えたのは以下の内容である。
・夏涼しく、冬温かいこと
・将来の間取り変更・用途変更に対応しやすいこと
・家だけでなく、私や妻が経営する店舗のスペースを確保すること

間取り

一番の課題は職住兼用という点であった。なにしろ50坪という決して狭くない土地ではあるが、石場建ての場合、耐震対策で総二階は検討しづらい。どうしても2階部分は小さく建てること必要が出てくる。また、2階が小さければ小さいほど、1階店舗部分の天井が小屋組み現しとなり、素敵な空間となる。画像はふたりごと…様から拝借。

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その後紆余曲折を経て、なんとか店舗スペースを確保したが、かわりに個人のスペースが犠牲となった。
・子供部屋は一人3畳程度
・主寝室は収納込みで約6畳あるが、うなぎの寝床のような細長形状
・LDKに相当するスペースが12畳程度

これだけ見ると狭いが、店舗を開いている時以外は家族で店舗スペース(カフェ)を使用する前提で設計をお願いした。店舗スペースには大型スクリーンや50型TVを設置して、8人がけのダイニングテーブルでパーティも開ける作りだ。(ただし、閉店時の夜間や週末限定)

課題は山積み

基本設計も終盤に差し掛かったところで懸念点が出てきたのが空調問題。もともと「夏涼しく、冬暖かい」ことを望んでいたが、土壁の特性上、超高断熱は難しい。(頑張ってUa値0.87を切るかどうか)また高気密はそもそも目指さないため、どうしても温熱環境に不安が残る。

また、24時間空調ではなく間欠運転が前提となるため、各部屋を均一な温度にするのが難しいらしい。そうすると各小部屋にもエアコンが必要?そうなってくると、せっかく美しい伝統構法の建物にしても、エアコンの配管があちこちから飛び出てる家になってしまうのか・・・?それは結構萎える。やっぱりエアコン1〜2台で全館空調したい。出来れば真夏と真冬は24時間空調したい、などと考えてしまう訳である。

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