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2024.1月のまとめ(読書・映画鑑賞記録)

1月に読んだ本・漫画、観た映画についての記録です。
※著者等は順不同・敬称略です。ご了承ください。


読了:4冊

  • 『真夏の死―自選短編集―』 三島由紀夫

  • 『50歳からのおしゃれ手紙』 中山庸子

  • 『沼地のある森を抜けて』 梨木香歩

  • 『一瞬の風になれ 第一部 ーイチニツイテー』 佐藤多佳子

感想ピックアップ
『沼地のある森を抜けて』

生まれておいで
この、壮大な命の流れの
最先端に、あなたは立つ
たった独りで
顔を上げて
生まれておいで
輝く、生命よ

『沼地のある森を抜けて』 梨木香歩

 「家族」というつながりは、時として呪縛になる。結婚する、生殖行為を行う、そういうものを拒絶していたふたりが不思議なぬか床の謎を追究し、そこでの経験を通じてその呪いを少しずつ溶かしていく。
 家族という閉鎖的なつながりではなく、命そのもののつながりや流れの中に私たちはある。それは決して同じものはなく、一人ひとりが別々の存在で、一人ひとりで生きていく。その中に出会いがあって、通じたいと思って、手を取り合っていく。命はそうして続いていく。なんて壮大な話だろうと思った。自分のいままで考えていたことって、ひどく小さいことにこだわり過ぎたものだったのかもしれないと思った。

漫画

  • お茶の間スイーツガーデン 佐倉イサミ

  • サチのお寺ごはん 1~4 かねもりあやみ;久住昌之

  • カラオケ行こ! 和山やま 

  • ファミレス行こ。 上 和山やま

  • 裸足のせいめい 上・下 栄太

感想ピックアップ
『裸足のせいめい』
 同人版から読んでいた作品。アプリ版で一度読了していましたが、もう一度読みたくなったので購入しました。
 主人公の桜井飛鳥はどんな人も恋愛対象にならない、いわゆるアセクシャル。男性も、女性も、大好きになることはあっても、その思いは恋愛ではない。彼と、彼の大切な3人の友人4人のお話です。
 恋愛ができないこと。多くの人の当たり前とずれているように思うことはあまりにも苦しい。そんな中、このお話はとてもきれいで優しい。きれいすぎるしやさしすぎる。こんな風にはなれないよ。そんな印象を初めて読んだ時に受けました。大好きな作家さんの作品にもかかわらずあまりいい感想を持てなかった私は、単行本のあとがきを読んではっとしました。そうだよね、そうだったのか、と。ぜひ読んでみてください。きっとこれからの私は、この漫画に支えられていくのだと思います。

映画

3本(映画館:2本 / Amazonプライム:1本)

  • ウィッシュ(吹)

  • カラオケ行こ!

  • 百花

感想ピックアップ
『カラオケ行こ!』
 漫画記録でお察しの方もいらっしゃるかと思いますが、映画「カラオケ行こ!」が最高過ぎて漫画の購入に至りました。
 狂児と聡実くんの関係性が良いのはもちろんのこと、中学生という年ごろの良さが存分に描かれており、大変良かったです。大人になろうとしているけれど、まだ子どもで、何をしていてもどこかは純粋でまじめで。それらがある故の衝突や生きづらさがあって……というのを全部やってくれる。感謝しかない。そして、そういう不安定な年齢で、学校という閉鎖的な空間の中でうまくやれている(ように私には見えた)聡実くんが「ブラック企業」にいる狂児との時間を選ぶことがどれだけ大きな意味をもつのか。良すぎて2週間くらいずっとこの映画のことを考えていた。

まとめ

 2024年初めの1ヵ月。素敵な作品にたくさん出会うことができました。

 1月中旬からしばらく日記を更新しておりませんでしたが、その間は突然の激・腰痛で苦しんだり、それによってうまく動けないストレスがたたったのか精神的に物凄く病んでしまって寝込んだりしていました。2月に入った今も、なぜ自分はふつうにできないのか、いつまでこんな風にい続けるのだろうと、不安や自分への怒りに心を支配されてしまいます。まだ自分を許す方法はわかりません。2月はそれを探して、自分の心や生活を守ることを考えたいと思います。それがきっと、自分のいま最も望む、普通に朝起きて(ちょっと気怠くはあれど)スムーズに会社に行こうと思える状態に近づく一歩になると信じて。

 今月もよろしくお願いいたします。 それでは。


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