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組織階層の視点の違い

これまで大企業から中小企業のいろいろな人達と仕事をしてきました。
製造業を中心に業務をしてきて気が付いたことを記します。

会社組織はピラミッド構成として、部長、課長、係長、リーダーなどのように階層ができているのが一般的だと思います。
それぞれの役職者は、権限、責任範囲や部下の総数が変わってきます。
当然、上位になるほど視点が高くする必要もあり、それが出来ないと組織統制や組織運営が出来ないことになります。
大企業と比べて、中小企業の問題として役職に見合った視点が身についていないことが往々にしてあります。

事例
とある問題が発生した。
品質保証部門おいて仕事を依頼しているG社の納品が1日おきで、当日出荷時間に対して出荷検査の作業時間が取れないので改善してほしいと相談した。

出荷検査課長が生産管理A課長に
『協力会社のG社の納品が1日おきで、取引先E社の出荷時間に対して1時間しかなく出荷検査が間に合わないので生産管理として対処してくれませんか?』

生産管理A課長
『私は、取引先であるE社は担当していないので詳細はわかりません。
 部長であるH部長に相談してください』と自信を持って言ってきた。

出荷検査課長
『え?、貴方は生産管理課長で取引先E社の担当の部下がいますよね?』

生産管理A課長
『取引先E社担当の部下はいますが、私には詳細はわかりません』

これでは、何も改善することが出来ませんね。
部門長としての課長職なのに、思考が担当者と変わらない。
課長職として、役割も責任も何も自覚出来ていない。

大企業なら部下持ち役職者に任命された後このような担当者みたいな答え方していたら、上司に『いつまで担当者の仕事をしているのか?』と叱られたものですが、、。
これは良い意味での上意下達。
一段階上の役職のつもりで仕事をするように教育されている。
この様な文化を持たない中小企業では役職者になっても思考が担当者のままな役職者が存在するもの。その企業に組織階層上位者に高い視点を持った者がいないと育たないのです。

中小企業の役職者は、役職者になる資質やスキルを持っているからと、その役職者に任命された者ではないことがあります。
担当者が単に年齢を重ねて、頑張っているからと肩書をつける。
中小企業だと、こんな感じで課長とかに任命するので役職に見合ったマネジメントが全く出来ない者が生まれることになる。

あるいは、会社として役職を与えることで基本給を抑えるためと退職防止の一環としていることもある。

管理者になることを本人が希望した訳ではないこともあるし、単純に給料が増えることで満足なのかもしれないですね。
任命した経営者も、そんな組織を作っても意に介さず経営している。
当然の様に組織が機能しない。

視点とは
この視点ですが組織階層を文章の構成で例えて言えば
大見出し → 部長
 中見出し → 課長
  小見出し → 係長

このような構成イメージで部長、課長、係長など階層と役割を持っていないと組織運営が出来ないと思います。

中小企業には
①中小企業では役職者のスキルが有るとか無いとか気にしていない会社があるということ。
②中小企業に組織図はあるが、そこに配置されている役職者はそれに見合っていないことがあること。

まとめ
中小企業で役職者になっている場合、一度自分自身のスキルを振り返ってみて欲しいと思います。
自分は役職に見合った必要な視点があるのか?
足りなければ、補う行動が必要です。人生100年時代を、明るい未来にするために考えて行動して欲しいと思います。

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