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中小企業

これまで大企業から中小企業のいろいろな人達と仕事をしてきました。
製造業を中心に業務をしてきて気が付いたことを記します。

大企業と中小企業の両方を経験すると、自ずとそこに在籍している従業員に違いを見ることになります。企業ごとに文化に違いがありますが今回は従業員のある違いになります。
特に製造だけを行っている中小企業を経験すると、何か意見が噛み合わないもわ~とした違い、視点の違い、簡単に言うと世界観、とかのなにか違うような感覚を持ちます。
幾つかの中小企業と関わりを持ちましたが同じ様な体験を覚えます。

今でこそ大企業となったが、最初から大きく存在してた訳もなく数人の零細企業からスタートして現在に至っている。スタート当初は従業員もそれほどレベルが高い訳でもなかったと思いますが、成長過程で幾つかの壁を乗り越え現在の状態に成長していったのかと思います。経営理念や経営方法、従業員教育などで、成長過程で人材の成長が図れたものと思います。

伸びる中小企業
これまで見てきた中小企業でも業績拡大しているところは、社長であるトップが全体をコントロールしている。当然、任せるべきところは任せている。違いが顕著に分かるところは、業績評価が確立運用出来ているところが一番大きいようです。もちろん在籍者は、自然淘汰で能力が高い組織文化となっている。ここでのポイントは平等ではなく公平が重要です。
経営者の組織運営がエコシステムで上手く機能している。
勿論、問題が無い会社はありえないですが、改善を進める文化を伴っている。

伸びない中小企業
社長含め社内のマネジメントが機能しておらず問題点は山ほど出てきます。
例えば
 (必要に応じ読み飛ばしてください)
・経営者が知識習得や学習をしない
・経営者は中期的目線で物事を考えられない
・年度実施計画を策定して終わり
・最後までやり切れない
・各種イベントで計画立案をしない
・チーム活動が出来ない
・自分の保身が第一
・変化を好まない
・言われたことだけしかやらない
・問題起これば作業者(担当者)が悪い
・作業は作業者任せになっている
・目の前に起きたことに対して脊髄反射する
・昨日までのことは忘れる
・帰りが遅いことが評価に繋がる
・体を動かすことが最大の成果でやり甲斐
・机で考えている姿を見ると遊んでいると思われる
・文書化するのが苦手
・全てのことを口頭で済まそうとする
・中間管理職は何かと現場作業をする
・人材育成がそもそも手段すら分からない
・組織図を作れば機能すると考えている
・役職名は名ばかりでスキルが伴っていない
・自主的に学習することがない
・読書など無縁
・組織変更しても業務はその人に付いていく
・幹部は社内の業務に何があるか把握していない
・問題発生した対策を業務に落し込めない
・自分の理解を超えるものは反対
・これまでの成功体験に固執する
・目的理由が分からず業務を継続している
・会議を開いても決められない
・合議制のため物事が進まない
・判斷が遅い
・好き嫌いの文化
・排他的文化がある
・スピード感はまるでない
・世の中の変化を捉えていない
・今現在のやり方がベストと考えている
・全ての基準が古いまま
・日程を守れない
・異論に拒否反応を示す
・同質結集が強い
・辛口意見に対する反発がある
・逆ギレ体質がある
・口調がきつい面々(体育会系)
・愚痴、批判をするが自分からは行動しない
・なあなあで業務している
・第一声が出来ないと言う
・数字で議論出来ない
・データ分析評価をしない
・データを集計して終わり
・予実管理が出来ない
・要員計画が現実と乖離している
・直感、思いつきで業務を進める
・村社会で自分と同じでないと許せない
・文化を変えられない
・時代に合わせた知識を得る行動をしない
・組織が硬直している
・役職者層にリーダーシップが無い
・組織に周知徹底させることが出来ない
・中間管理職の退職が多い
・外から管理職を持ってこれない
・新しいことが浸透させられない
・そもそも社長の頭が固い
・業務がはっきりしていない
・評価基準が明確化していない
・公平と平等の区別が分からない
・多様性が許せない
・価値観や文化が昭和時代のまま(気合と根性)

沢山列挙しましたが社内は一言で言えば『昔ながらの馴れ合い会社』と言えます。会社全体が只々、毎日生産しているだけで何ら将来の目標も目的も無いまま時間が過ぎているだけ。
成長も無い。向かっていく方向も見えない経営をしている。
どうして何も考えないのか不思議で理解できないところです。
結果的に今の業績と成っているのですね。
この様な社風で古い企業では、今どきの新卒者は敬遠してしまいます。

まとめ
会社を良くしよう、自分のスキルを上げようなどの努力が見えないし、こうした話をしても会話がどうも噛み合わず価値観も違うことに違和感を持っていました。
何となく、階層があると感じていたことは、『日本の分断 切り離される非大卒若者(レッグス)たち』吉川徹著を読んで腹落しました。この本で書かれている8分類での分断で、階層があること。そしてお互いの階層が理解しあえていないこと。大企業の採用者と中小企業の採用者の違いから生まれていることが一番大きいのかもしれません。詳細は読んでみてください。

従業員を雇用するのに、如何に安く雇うかと考えている中小企業では、それに見合った従業員が自ずと集まることになる。経営者は全くそれを理解していないのですね。結果的に雇ったは良いが、ハズレを引くことになるし、下手をするとすぐ辞めたり、使えず配置転換せざるを得ないなど時間とお金が無駄になる。
望んだ人材を登用して業績向上を狙うのであれば、それなりの人件費を投資するべきで長い目で見れば、かえって安上がりになると思います。

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