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トレーニングと栄養のピリオダイゼーション(期分け)

こんにちは、ラグビーSCコーチの中村です。

今回は高校生ラガーマンとその指導者のために、

トレーニングと栄養のピリオダイゼーション(期分け)

について書いていこうと思います。

高校ラグビーは大学生と比べると大会が多く(試合スケジュールもタイト)、なかなかピリオダイゼーション(期分け)を作るのが難しいと思います。実際に私も高校のラグビーチームを指導していますし、その難しさは肌で感じています。
これまで指導してきた中で得てきた経験と個人的な考え方をもとに書いていこうと思います。
実際に現場で使用・指導した内容に加え、考え方やその時期にラグビーの練習やフィットネス(持久力トレーニング)の組み立て、栄養に関する内容も書いていますので参考になれば嬉しいです。

それでは始めていきましょう!

<目次>
1."中村が"ピリオダイゼーションを立てる上で念頭においていること
2.ピリオダイゼーション(期分け)とは
3.トレーニングのピリオダイゼーション
4.栄養のピリオダイゼーション*更新
5.高校の大会スケジュールを考慮したピリオダイゼーション*更新未定
6.まとめ*更新未定

*記事内容は随時更新していきます!


1."中村が"ピリオダイゼーションを作る上で念頭においていること

私がピリオダイゼーションを立てる上で念頭においていることがあります。
それがこちら!

計画は思った通りに進まないと思っておくこと

これが個人的にはすごく大事なことだと思っています。

計画立てたのにその通りに進まないのかよ!と思う方もいると思いますが、試合結果や感染症の流行(インフルエンザ等)による学級・学校閉鎖などでチームスケジュールが大きく変わることがあります。
特に試合結果でのチームスケジュール変更は高校ラグビーだとよく耳にします。思った通りに進まないと思っておくことによって、いざスケジュール変更が起きた時に心に余裕を持って対応することができます。

一番良いのはスケジュール通りに進むこと、最悪は全てを作り直さないといけないと思っておくと良いでしょう!


2.ピリオダイゼーション(期分け)とは

そもそもピリオダイゼーション(期分け)とはなんぞや?!となっている方もいると思うので簡単に説明すると(本当に簡単に)、

大事な試合に向けた1年間のトレーニング計画

のことです。

この期分けは大きく分けて以下の4つに分けられます。

準備期・移行期・試合期・休養期

もう少し詳しく説明すると、

〜準備期(一般的準備/特異的準備)〜

トレーニング計画の出発点になるのがこの準備期です。
レジスタンストレーニングの期分けでいうと筋肥大期(一般的準備)基礎筋力期(特異的準備)の時期にあたります。

〜移行期(試合前)〜

準備期と試合期をつなげていくのが移行期です。
レジスタンストレーニングの期分けでいうと筋力・パワー期の時期にあたります。

〜試合期〜

試合に向けて準備をし、準備性を維持しながらパフォーマンスを最適化するのが試合期です。
レジスタンストレーニングの期分けでいうとピーキング期または維持期の時期にあたります。

〜休養期〜

試合シーズンと次の年間トレーニング計画との間や準備期との間をつなぐのが(積極的)休養期です。
レジスタンストレーニングの期分けでも同じく(積極的)休養期の時期にあたります。

それぞれの期分けの説明はこんな感じです。
トレーニングコーチだけでなく、監督やラグビーコーチの方々にも知っておいて欲しいのがこの4つです!


3.トレーニングのピリオダイゼーション(期分け)

2で書いた期分けをトレーニングの視点から説明していきます。

まずは準備期の説明からいきましょう!
準備期の主な目的は高強度のトレーニングに耐える能力を高めるためのコンディションの向上です。
トレーニングの期分けでいうと筋肥大期基礎筋力期になります。

〜準備期〜
<筋肥大期>

強度は低〜中強度で、扱う重量は1RMの50〜75%、量は8〜20回3〜6セットおこないます。

準備期の筋肥大期はフィットネス(一般的にいうと持久力トレーニング)は極力控えて筋肥大に集中することをオススメします。
しっかりとした強度と量でレジスタンストレーニングをおこなえていれば心肺機能にも刺激が入ります。

<基礎筋力期>

強度は中〜高強度で、扱う重量は1RMの80〜95%、量は2〜6回2〜6セットおこないます。

基礎筋力期からフィットネスを徐々に入れていきます。最初は週1回低〜中強度の内容からスタートし、徐々に強度と頻度を上げていきます。


次は移行期です!
移行期の主な目的は準備期と試合期を繋ぐことです。
トレーニングの期分けでいうと筋力・パワー期になります。

〜移行期〜
<筋力・パワー期>

強度は低〜高強度で、扱う重量はそれぞれ違います。
扱う重量は筋力期だと1RMの87〜95%、パワー期だと1RM30〜85%になります。量は両期間ともに2〜5回2〜5セットおこないます。

移行期間のフィットネスは週1〜2回で中〜高強度の内容をおこないます。
1本あたりの距離(長い距離or短い距離)や切り返しの回数、タイム設定、レスト時間設定などを変えていけると良いですね。


次は試合期です!
試合期の主な目的は強度を増加させつつ、量を減らし、筋力やパワーを向上させて試合に向けた準備をすることです。
トレーニングの期分けでいうとピーキング・維持期になります。

〜試合期〜
<ピーキング・維持期>

ピーキング期:強度は高〜低強度で、扱う重量は1RMの50〜95%、量は1〜3回1〜3セットおこないます。
維持期:強度は中〜高強度で、扱う重量は1RMの85〜95%、量は3〜6回2〜5セットおこないます。


最後は休養期です!
休養期の主な目的は身体的・精神的に休養をとる、怪我の回復をさせることです。
トレーニングの期分けでいうと(積極的)休養期になります。

〜休養期〜
<(積極的)休養期>

基本的には休養をとることが目的になります。軽く体を動かしアクティブレストにして気分をリフレッシュさせるのも良いでしょう。
期間は1〜4週間設けます。期間が長くなりすぎないようにしましょう!

この期間は心身ともにしっかりと休みましょう!
ラグビーから離れて、友達と遊ぶもよし・恋人と遊ぶもよし・家族と過ごすもよし・家事を手伝うもよし(これはめっちゃ感謝されるはず)普段使えない時間の使い方をしてみましょう!


4.栄養のピリオダイゼーション(期分け)

これまでトレーニングの内容について書いてきました。
ここからはそれぞれの期分けで重視してほしい栄養摂取について書いていこうと思います。

トレーニング効果を最大限に高めるためには栄養睡眠は欠かせません。

特に栄養(食事)は1日の中で練習・トレーニングの頻度より多くなります。ということは栄養(食事)は強い体を作る上で欠かせないのです!

それではそれぞれの期分けの栄養摂取のポイントをまとめていきましょう。

〜準備期・移行期〜

準備期と移行期はシーズンを戦い抜く体を作る土台となる時期です。
この時期を疎かにしてしまうと良いコンディションで試合期に臨めません!
以下の3つポイントを意識しましょう。

⑴ 3食しっかりと栄養の過不足のないような食事を摂る
⑵ 練習、トレーニング後の栄養補給は早めに摂る
⑶ 補食は炭水化物+たんぱく質・低脂質を意識する


〜試合期〜

試合期は筋力や筋肉量の維持風邪や怪我の予防をする体調管理のための食事が必要な時期です。
特に高校ラグビーは大会期間の試合のスケジュールがとにかくタイト!
そんな状況でも戦い抜くためには以下の2つポイントを意識しましょう。

⑴ 回復を促すために野菜や果物、海藻類などからビタミンやミネラルを多く摂る
⑵ 試合の合間が短かったり、試合が連日続く場合は試合後になるべく早く炭水化物+たんぱく質の補食を摂る


〜休養期〜

休養期は心身ともに休ませる大切な時期です。
普段から栄養摂取に気を配っていると好きなものも我慢しなければいけないことも多いと思います。
好きなものを食べてリフレッシュするのも良いですが以下の2つのポイントに気をつけましょう。

⑴ オーバーカロリーにならないように注意する
⑵ 練習はせず、ウェイトトレーニングだけをする場合は補食のたんぱく質を忘れないように


簡単にまとめてみましたがいかがだったでしょうか?
最初にも書いたように、栄養(食事)は1日の中で練習・トレーニングの頻度より多くなるので非常に重要です。

しっかりと食事なくして、強い体なし!
栄養摂取もトレーニングのうち!

ということです。


5.高校の大会スケジュールを考慮したピリオダイゼーション*更新未定

6.まとめ*更新未定

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