友人のメールがきっかけに三村明夫日鉄名誉会長への想いが

友人が日本経済新聞の最終ページに掲載される『私の履歴書』に三田村(三村の間違い)昭夫氏の投稿が掲載されているとメールで知らせてくれました。
友人は三村氏が新日本製鉄㈱の社長時代に①トヨタに前代未聞の値上げを飲ませ、②インドの新興鉄鋼・ミッタルからの買収を防衛したことを高く評価しているので『私の履歴書』の記事を教えてくれた。
値上げ交渉は橋本英二日鉄㈱会長が成功させたが「電磁鋼板の特許侵犯」と供給停止をちらつかせるやくざもどきの交渉でした
三村氏は28回もトヨタと値上げ交渉を行って、紳士的に値上げを認めさせたようです。『私の履歴書』にはトヨタは値上げを認めてもすぐに購入価格に反映させないルールで応じたと書いてあった。確かにその頃のトヨタと新日鉄の力関係は徳川幕府と外様大名に擬せられるレベルでした。当時、鋼板の防錆処理は溶融亜鉛メッキが主流でしたが、過大なプレス加工に堪えられない部分があった。名古屋製鉄所は急遽、電気亜鉛メッキラインを新設するも鋼板の価格は据え置かれた。こんな仕打ちは日常茶飯事で生産量次第で『王様と乞食』と言った具合でした。「江戸の仇は長崎」ではないが、カーボンニュートラルの実現と次世代熱延ラインの早期立ち上げと品質確立と言う人質を取られている。

2枚看板の戦略は功を奏するのか??


橋本会長、今井社長の2枚看板で乗り切るようですが、そうは問屋が卸すのかな???

USスチールの買収&子会社化はUSスチールの株主総会を切り抜けたので一安心か??
三村氏は『私の履歴書』に「上から見ると3年かかるが、下から見ると3日で分かる」と書いてある。これは「上司となっても部下を掌握するのに3年の時間を要する。部下になれば、3日で上司のレベルを判断できる」ということで2枚看板が機能するには時間がかかりそうな気配が感じられる。


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