見出し画像

SFプロトタイピングを使って中高生が描いた未来とは!?

今回のnoteでは、話題の思考法、SFプロトタイピングを使って実施したワークショップ「FUTURE DESIGN WORKSHOP~戦略デザイナーと描く未来会議~」を紹介します。

どんなワークショップ?

AIの発達、ウイルスの蔓延など数十年前には漫画や映画の世界でしか起きていなかったことに囲まれて、我々は現代を生きています。そんな時代に、注目されている未来を試作する思考法、SF(Science Fiction)プロトタイピング
今回のワークショップでは、その発想法を使って、仮想無人島や「こんなものあったらいいな」というアイテムを考えたり、仮想の世界で過ごす人々の生活や、そこで起きる問題をどう解決するかという仕組みを考えました。そして生徒のアイデアを、なんと全てデザイナーさんに4コマ漫画にしていただきました。
ぜひ生徒の素敵なアイデアをご覧ください!

特別講師

今回の特別講師は、株式会社BIOTOPE(ビオトープ)というコンサルティングファーム所属のエンジニアの山本さん、リサーチャーの明石さんです。

画像1

画像2

プログラムの流れ

DAY1
・未来の社会を想像してみよう
・仮想無人島をつくろう
DAY2
グループワーク:SF作品を語り合おう
DAY3
グループワーク:4コマ漫画で考えた世界をアウトプットしよう(プレゼンテーション・講評)

DAY1:「ビジョンをつくる」

まず各々、好きなものをつめこんだシートを作成し、「何に惹かれるのか」「なぜ好きなのか」等のシェアを行いました。自然の風景を入れたり、笑顔の人々を入れたりと生徒それぞれの夢やこだわりを表現してくれました。

次に、どんな無人島にしたいか等の質問に答えて、自分ならではの夢をふくらませていきます。

最後に、もしも○○ができたら?というテーマでキーワードを書き出し、あったらいいなと願う世界をスケッチしました。
以下のように、メンタルヘルスをテーマにしたものや、スポーツ、アートをテーマにしたものなど、様々なアイデアが生徒からは飛び出しました。

スクリーンショット 2022-05-16 13.52.47

スクリーンショット 2022-05-16 13.51.53

DAY2:「作品を分解する」

Day2は、それぞれが好きなSF作品を持ち寄り、なぜ好きなのか、登場人物、科学技術(今の社会と違う点)、社会課題などを分解して考えていきました。
例えば、ドラえもんだと以下のように作品分解をすることができます。

スクリーンショット 2022-05-13 11.27.53

生徒も、SF映画や漫画、アニメ、小説などをテーマにさまざまな意見を発表してくれました。

DAY3:「未来の無人島をつくる」

Day3では、まずは未来の無人島を想像し、ストーリーづくり、寸劇の発表、という流れで各々取り組んでもらいました。
SFは「想像できない未来」を描く思考実験。さまざまな問いに対し、グループメンバーで協力して無人島のイメージをつくりあげていきます。
そこはどんな島?どんな科学技術がある?どんなキャラクターが過ごしている?等、自分だけのアイデアではなく、時にだれかのアイデアと掛け合わせながら新しいアイデアを生み出しました。

最終発表では、各グループが寸劇をして世界観を伝えます。「たくさん頭を使ったけど楽しかった」「自分一人だと思いつかないいろんなアイデアを知れて面白かった」といった感想も出ていました。

生徒が描く未来の4コマ漫画ストーリー

プログラム後、なんと実際の各グループの発表を、BIOTOPEのデザイナーの方に4コマ漫画にしていただきました。ぜひご覧ください!

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

画像11

画像12

生徒からのアンケート

・とても記憶に残る経験になった。これまでSFに関して言えば、あまり作品を見ることがなかったが、もっと色々な作品を見てみたいと思った。また、思考法についても学ぶことができ、この考え方は生涯使うことのできるものだろうと感じた。
・新しいものを生み出すというのは難しいことと思っていたハードルがぐんと下がりました!こんなにもたくさんのアイデアに溢れるなんて思っていなかったです!フィードバックの大切さや他の人のアイデアからもたくさんのものが生まれるのだと気付かされました!!
・どうやって考えたらいいのかということをわかりやすく説明していただいたので、アイデアがたくさん出て、自分でもできるんだという自信がつきました。自分が考えたアイデアをみなさんの前で発表できたことが一番の経験になりました
・未来って一概に考えてみても分かりませんが、自分の興味、好きなことに基づいて考えたり、描いたり、作ってみることによって、それが形を成していって考えていくことができるということを学べました。また、他の人にそれを話すことで自分では考えてなかった部分、派生したり別のモチーフを使ったアイデアをいただけるので、今回のワークではそれらを学んだいい経験になったなと思いました。

ドラえもんの世界観がほぼ現実になっている2022年。生徒が描いた未来が現実になる時代も、そう遠くないのかもしれません。