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インタビューレポート#1_室越礼一さん/特定非営利活動法人なすしおばらまちづくりプロジェクト(24.06.28)

こんにちは!那須塩原ブランドニットプロジェクトチームメンバーのかわまたです。インタビュー記事担当です!

今回のインタビューは、室越 礼一(むろこし れいいち)さんをお迎えし、那須塩原市図書館みるるにて行いました!
室越さんご自身に関するお話や、那須塩原の魅力や良さ、将来についてなど、幅広くお話を伺いました。トップの画像はインタビューの様子です!


<スピーカー>
 室越 礼一(むろこし れいいち)さん:
 ・栃木県那須塩原市生まれ。
 ・室越電材
 ・アクシヴ(AXV)戦略ファシリテーター
 ・特定非営利活動法人なすしおばらまちづくりプロジェクト
  (通称まちプロ)理事長
 ・京都芸術大学 大学院 芸術研究科 芸術環境先行 学際デザイン領域MFA

<ファシリテーター>
 栗原 渉(くりはら わたる):
 ・那須塩原ブランドニットプロジェクトチーム サービスデザイナー



栗原:さっそくですがインタビューの方に進ませていただければなと思っております。はい。本日はよろしくお願いします!

室越:よろしくお願いします。

写真左:室越礼一さん(スピーカー) / 写真右:栗原渉さん(ファシリテーター)

栗原:えっとですね、まずはいろいろとお伺いしたいことがたくさんあるんですが、室越さんに関してはですね、事前情報いただいて勝手に、あのネットサーフィンというか、

(会場笑い)

栗原:ネットストーキングですかね(笑)FacebookやInstagramまで全て見させていただいておりました。

お2人とも、若干緊張しているようです(笑)

室越:恐縮です。

栗原:僕もまだまだわからない部分もありますし、ご参加されてる方ももしかしたら始めて、聞いたこともない部分もあるかもしれないので改めて室越さんがどんな方なのか、今何やられているのかっていうのをちょっと簡単に、自己紹介いただいてもよろしいでしょうか?


「室越礼一さん」について知る

室越:はい、えーと、アクシヴ戦略ファシリテーターと書いてありますけども、Webを切り口としたコンサル業みたいなことをやってます。それはですね法人化してあって、栃木マーケティング実践会っていう、一般社団法人になるんですけど、それを立ち上げてコンサルティングをやってるのが一つ。

ここには書いてないんですけど、父が作った室越電材っていう、電材業って言ってですね、照明器具とか、電気工事屋さんが使えるような材料、配線器具とか電線とか、そういうのを卸す仕事を、メインといえばメインにやっているっていうのはあります。

で、もう一つがNPO法人なすしおばらまちづくりプロジェクトということで、これは2015年に立ち上げた組織になります。主にまちづくりに関するって言ってもですね、もともとまちプロができたのは、今からちょうど20年前、合併して那須塩原市が誕生するっていうタイミングで、那須塩原駅周辺に住んでいた当時の若者たちが15、6人集まって、那須塩原市の中心地的な場所になるので、何かその合併の瞬間をお祝いしようよっていう企画をしだしたんですね。
それで、12月31日に花火を上げようというところまで決まってたんですけど、実は1回その団体は解散をしているんですね。
というのは、市の方から、補助金目当てにイベントをやろうとしてる団体があるっていうふうに叱られてしまいまして。

これはどうにもこうにもいかないねって言って、一度解散しようって言って解散したんですけど、その後もう1回市から呼び出されました。実はお金があると。

(会場笑い)

室越:公の肩書がある人を頭につけるんであればいいよっていうところで、会長に商工会長をつけて、副会長に観光協会長とかをつけて、商工会の東那須野支部というところに、まちづくり委員会というのをぶら下げてもらったんですよ。そこが実行部隊で、商工会入ってなくても、地域の若い人たちが集まって企画してっていうところで、寄付金集めたりとかしながら、県北で初めての尺玉も17発上げて、合併の瞬間をお祝いしたっていうのが前身になります。
そのまちづくり委員会は10年ぐらい活動を続けて、勉強会をやったり、若手のために勉強会なんかをしてたんですけど、10年経ったときに地元の先輩からそろそろNPOにした方がいいんじゃないかっていう話があって、内容はお前に全部任せるっていうところで、いろいろ考えて、その頃はもう青年会議所を卒業して、いろんなまちづくりのベースが出来上がってきてたので、このまちに何が必要なんだろうみたいなところを含めて、作ったのがこのまちプロになります。

コンセプトは、チャレンジする人を応援するまちづくり。
↑活動内容の詳細は、こちらから確認できます!↑

で、先ほど言ってた芸術修士は2年間通っていて、ここではあの、デザイン思考を主に学びました。

栗原:ありがとうございます。えー、なんか1回、解散してるんですね(笑)なんか今ですね手元にあるメモだと解散の記録はなくてですね、

(会場笑い)

栗原:はい。初耳でございます。わーすごい、ありがとうございます。
なんかいろいろとちょっとお伺いしていきたいことあるんですけど、まず、ちょっと室越さんがやられていることについて少しだけ興味があって、お聞きしたかったのがですね、まちプロに関しては、ちょうど様々な活動をされているということで那須塩原の良さとかそういった文脈でお伺いできればと思うんですが、アクシヴという会社、あとはお父様がやられていた電気の会社と、かなり多岐に渡ってやられていると思います。

例えば、アクシヴという会社では、今は民間企業のご支援とかがメインになるんですかね?どういった活動されているんでしょうか?

室越:そうですね、ホームページを作ってあげたりとかですね。ITリテラシーがちょっと足りないというか、そういうところでアドバイスをしたりっていうことをしてます。結構あるんですよね、実際に2.3日前に停電になって、復旧したらプリンターが動かなくて、社内でどうしようもないとかっていうと呼ばれて、復旧してあげるみたいなお仕事をしています。

↑「アクシヴ」という会社での室越さんを、詳しく知ることができます!↑

栗原:へえー、なるほど、ありがとうございます。メモでですね、あのネットストーキングしていたので、少し詳しくなってしまったんですが(笑)
あのー、アップされていたフューチャーマッピングとか、いくつか創造的な活動を支援するためのファシリテーションみたいなこともされていると思うんですけど、そういった活動もアクシヴの中でやられているんですか?

室越:そうです、はい。フューチャーマッピングもアクシヴ内で使っているツールというか、フレームワークになります。

栗原:基本的にはお客さんというか、得意先となる皆様は、那須塩原市の内の方々、民間企業の方々になるんですか?

室越:そうです、市内の中小企業の社長さんがメインです。

栗原:なるほど、ありがとうございます。なんかNPOとしてのまち作りということもやりながらも、アクシヴという室越さんの得意領域も使いながら、民間企業のご支援という形でもまちづくりに貢献しているというようなかたちになるんですかね。
ちなみに、僕も実はデザイン思考をですね、専門として武蔵美(ムサビ)に通っていました。
室越さん、なぜこの京都芸術大学に通おうと思われたんですか?

室越:えっとですね、ART369プロジェクトっていうので、たまたま当時実行委員長みたいなことをやってて、これちゃんと芸術とかアートとかっていうのをどこかで体系的に学ばなきゃなっていうふうに思ってたんですね。いろいろ調べて、元々大学の方の学部に行こうと思ってたんですけど、さらに調べていったところ、たまたま見つけたのが、この学部、デザイン研究領域だったんで、面白そうだったっていうのもあって。そこに決めたかたちです。

室越さんが通われていた京都芸術大学のwebサイトです。
詳しく知りたい方はこちらから!

栗原:もう卒業されたんですよね?

室越:はい無事。

栗原:おめでとうございます。お疲れ様でございました!
いろいろ活動やられてる中で大変ではありませんでしたか?

室越:かなり大変でしたね。特にM2(修士2年目)はかなり大変でしたね。

栗原:M2は論文ですか?

室越:ここはデザイン思考を回しながら1年間でプロトタイプを作るっていうのを、グループワークをやらされるんですよ。5、6人のグループで全国各地バラバラなところでずっと頭を駆使してやるんですけど、要は、自分たちの関心事から何が問題なのかみたいなのを見つけ出して、リサーチして課題解決するためにどうしようっていうのから、プロトタイプを作って、それを2回まわして(笑)
それを1年間かけて、要はチームビルディングをやりながらデザイン思考のプロセスをしながら、研究内容を深めなきゃいけない。年間100回ぐらいミーティングやりながら。

栗原:へえー、大変ですね。

室越:大変ですね。

栗原:かなり実践型の?

室越:そうです。デザイン思考のゼミは7チームあったんですけど、7チームともバラバラな研究内容で、うちはたまたま移住者向けのワークショップを作り上げたんですけど、他は全く違うものに。興味関心が全然違うところにあるので、どうやったらネット上にリアルを作り出せるのかと話してるチームがあれば、タバコミュニケーションみたいなところで、インフォーマルコミュニケーションをどうやったら促進することができるのかというのを研究しているチームもあれば、そういうことが多岐にわたってあるので、はい。

栗原:へえー。面白そうですね。

室越:それを月に1回報告をするんですけど、めちゃくちゃ怒られるっていう(笑)

栗原:(笑) 教授に怒られる?

室越:教授に怒られる。もう1回やり直しとか言われて。

栗原:へえ〜。面白そう、ありがとうございます。ちょっと、直近のお話も伺えたんですけど、少し遡って、室越さんのストーリーについてお伺いしたいなと思うことがありました。
1つが、卒業後2年間、専門商社で学んで、その後、お父様が経営する電材会社に入社したってことだったんですけど、何か戻ってくるきっかけとか背景みたいなのってどういったことがあられたんでしょうか?

室越:父と祖父でまわしていて、祖父がもう高齢だからっていうところもあって、元々戻る予定ではいたので、それが2年になるか3年なのか5年なのかはわからないところでしたが、たまたま2年で戻ったっていうかたちになります。

栗原:なるほど。そのタイミングが2年ぐらいになって、戻ると。
元々戻るということを決められていたんですね?

室越:元々コネで入ったというか、修行という形で入って辞めるっていうのは、了承の上で入ったので、はい。

栗原:へえー。ありがとうございます。
室越さんご自身としても那須塩原市で働きたいなと思いながら学生時代とか過ごされてたんですか?

室越:そこまでではなかったですね。何もそういうところは思ってなかったですね。

栗原:いずれお父様が経営する電材店に戻るというようなことを考えながら…

室越:そうですね、もうそうせざるを得ないみたいな頭でしかなかったので、こうしたい、ああしたいっていうのは出てこなかったですね。


「何か面白いことをやっていこう!」そのきっかけとは?

栗原:ありがとうございます。
なんか、卒業後、電材店に戻られてそれから様々な活動をされていくじゃないですか。今のまちプロだったりとか、何かそれをやっていこうと思った動機というかですね。そのまま、こう、そのままと言ったらあれですけど、電材店での室越さんのキャリアを築いていくということもあるかなと思うんですが、その一方で、まちに貢献というかですね、何か面白いことやっていこうと思われた動機とか、きっかけみたいなのってどんなものだったんですか?

室越:はい、実は明確なものがあって、当時、青年の船っていう栃木県の事業があったんですね。
自分が行ったときは総勢300人ぐらいで、栃木県の20代から40代手前までぐらいの人が、飛行機で中国に行って、船で帰ってくるパターンだったんですけど、そこに参加したのがきっかけで。いろんな人が若い人たちがいるわけですね。私は29歳ぐらいで参加したんですけど、全然20歳ぐらいの若い子たちが、地域の活動をしてたり、ボランティアをしてたり、福祉関係で働いてたりっていうのを見て、私も船から戻ったら、何かそういった活動をやってみたいなっていうふうに思ってたんですね。ちょうど戻ったときに合併のイベントをやろう、やりたいんだっていう人たちが何人かいて、じゃあそこ参加するよみたいなところで参加したという感じですね。

「青年の船」のお話をする室越さん

栗原:なるほど。まちの船という活動がきっかけになったんですね。

室越:青年の船ですね。

栗原:あっ、青年の船ですね、失礼しました。はい。ありがとうございます。何かその後、先ほどもお話しいただいた、一度解散しましたが、会を開き尺玉の花火を打ち上げるというところもあったと思うんですけど、住まわれてる方々からすると、三つのまちが一つになるってかなり大きな話というか、僕は経験したことがないので、あまりその気持ちを持ち合わせていないんですけれども、何かそのときの室越さんが思われていたこととか、あと空気感とか。この花火を打ち上げるという行為に至った何か経緯みたいなものを教えていただいてもいいですか?何か気持ちの部分というかですね。なんかどういった空気感だったんですかそのときって。

室越:私たちの那須塩原駅周辺は、歓迎ムード的なものもあって。いろいろ中心的な、物理的に中心になるので、これからどんどん発展していくんじゃないかみたいなところの足がかりじゃないですけど、合併がそういうものになっていけばいいなっていうかたちがありました。はい。

栗原:3エリアそれぞれ何かそんな空気感でした?

室越:いや、多分そうではなかったと思いますけどね。

栗原:じゃあ少し反対的な空気感があったりとか、どっちでもいいやみたいな空気感もあったりとか。

室越:なんか中心地が変わっちゃう、みたいな空気感とかはありましたよね~。うん。

栗原:やっぱりその歓迎ムードだったからこそ、室越さんたちも花火を上げてお祝いしようよっていうような、そういう行為に至ったんですかね?

室越:そうですね、その花火を上げようっていう行為になる前に実はもうワンクッションがあって、その当時の商工会の支部長がですね、これから合併になるっていう情報が入りだしたときに、説明会とかがこれから増えていくだろうと、そのときに若い人たちが入っていって手を挙げて自分の意見を言えなきゃ駄目だって言って、商工会の支部が主催になって、お話し方教室っていうのがあって、で、私たち何もわからない25、6歳のときに公民館に呼び出されて、中学校で見たことある先輩だとか、後輩がいるなーみたいな、それで、10人ぐらいいきなりですね3分間スピーチやるぞって言って、そのみんないる前で3分間、スピーチをさせられるんです。3分間過ぎないと、そこから移動ができないので、途中で喋り終わってもそこにずっといなきゃいけないんです。

(会場笑い)

室越:3分間スピーチって青年会議所でよくやってるものなんですけど、それを何回もやらされていたっていうのがあって、その3分間スピーチの勉強会をしていたメンバーが中心になって、イベントをやろうよっていうかたちになったっていうのがあるので、もともとはやっぱり、地域でちゃんと人前で話ができるっていうのを、その上の先輩方が若い人たちはこれからそうできなきゃ駄目だって言って、訓練させられたという。
商工会の新年会とか総会とかってなると、終わると、懇親会に行くんですけど、その間ちょっと時間があるので、2人ぐらい指名させられて議員さんもいれば市長もいる、その中で3分間スピーチを、その場で与えられたお題で喋らなきゃいけないっていうのをみんなさせられて。

栗原:めちゃめちゃ英才教育ですね(笑) へえー。
なんかすごく面倒見のいい方々がいらっしゃるというか、みんなでいいまちにしていくために、そういうちょっとした叱咤激励というかがあるんだなって思ったんですけど、そういう地域なんですか?那須塩原市というのは。

室越:どうでしょうね、東那須野地区は特にそういうのは強いかも知れないですね。

栗原:はい、なるほど。へえー、なんか、なかなか珍しい文化ですよね。それって今の時代はそうですけれども、何か上の人がすごく気にかけて、そういったことをしていくと、まあ、すぐ刺されるというかですね(笑)
なかなか今できることではないのかもしれないんですけれども、何かそういうお互いに愛を持って接するみたいなのはすごくいい、いいなと思いながら聞いていました。
今の室越さん世代の方々はそういう訓練を受けてきたような方々なんですか?

室越:そうですね。あと先ほど出てた青年会議所っていうとこにも所属をしてたので、やっぱりそこでも訓練というか、そうですね、訓練していくという感じですね。

栗原:何かこの世代論っていう話ではないですけれども、その世代と、少し下の世代と、新しく入ってきた人と、何かちょっと考え方が違うとか、何か勢いのあるのはもう室越さん世代だ、とかなんかそういうのってあったりするんですか?那須塩原のまちにおいて。

室越:どうでしょうね、うーん。それぞれみんな頑張ってるような気がしますけどね。どの年代のっていうか。ただ、東那須野地区で言うと私と、今年還暦を迎えるぐらいの人たちの間っていうのもそんなに人は多くないですね。

栗原:そうなんですね。

室越:はい。

栗原:失礼ですが、室越さんはおいくつでいらっしゃいますか?

室越:52になりました。

栗原:還暦迎える方って60歳ですか。50代で元気に動いてる方々っていうのは少しあいちゃうってことなんですか、年代としては。

室越:そうですね、いないわけではないんですけど、はい。

栗原:なるほど、ありがとうございます。


室越さんが立ち上げた「まちプロ」。活動を通して感じるメンバーの特徴

栗原:何か今こう、今の話と繋がるかもしれないんですけれども、まちプロの活動をされていく中で、まず何かどういった活動をされているのかなっていうのを改めてお伺いしたかったなっていうのと、いろいろと拝見をして、N'sLifeを発行されたりだとか、ビアガーデンを主催されたりとかっていうのは拝見しつつ、どういった活動されているのかなということと。あと何か、その中で関わっている若い人とか、何かそういった人たちの、なんか元気さとか、何かそういう関わってくれてる人たちの特徴とか、そういうのがあれば教えていただきたいなと思いました。

室越:特徴ですね。特徴的なものがないかもしれないですけど、メンバーは無償でやってくれてるんですけど、みんな楽しく、喜んで来てくださいってイベントやるって言って、朝5時からって言っても、文句言いながらでも来て手伝ってくれるんですけど。それはやっぱりコツみたいなものがあって、適材適所に人を配置する、っていうのがすごく重要で、やっぱり得意分野がそれぞれメンバーにあるので、得意そうなところに、もうここお願いねっていう話をして、お願いした後は口を出さないんですよ。
もう自分たちに任せて、こう飾るといいんじゃないかみたいなことは自分たちでわいわいやってて、できたらっていうことをずっとしてきてるかなっていう。はい。

「まちプロ」主催の2023ビアガーデンの様子

2023年7月23日(日)・8月20日(日)に、那須塩原駅西口で開催された
ビアガーデンの様子。4年ぶりの開催だったそうです!

栗原:皆さん、やんわりと任せると主体的に?

室越:はい、主体的に。枠はこっちで作る場合が多いんですけど、枠だけ作ってあげて、投げると勝手にやってくれるという。

栗原:皆さん那須塩原市に住まわれてる方なんですか?

室越:そうです。はい。

栗原:元々ご出身の方も多いんですか?

室越:そうですね、皆さんそうですね。若干、他から来た人も、でも小さい頃から住んでる人なんで、はい。

栗原:年代はバラバラですか?

室越:バラバラですね。上が60代ぐらい、下が30代いますね。はい。

栗原:そうなんですか。なんかどういった流れで集まられるんですか?その方々は。自然と集まったんですか?

室越:いや、やっぱりイベントするとかを機に、誰か、得意分野いないかな?得意な人いないかな?っていうところでお声掛けをしてるって手伝っている間に、いつの間にか入ってるみたいな。

栗原:でもそうやって参加したくなるような楽しい活動を起こせてるってことですよね。

室越:あるといいなと思ってるし、自分たちがやっぱり楽しくないとイベントって楽しくないので、いかに楽しくできるかっていうのはずっと考えてます。

栗原:ありがとうございます。室越さんのことが非常によく理解できました。ありがとうございます。


「“誰かのために”動く人がたくさん」 那須塩原の良さ・魅力について語る


栗原:いくつかお伺いしたいことをご用意してきたので、少しずつ室越さんのお話、また活動とかをされている中で気付くこととかですね、那須塩原について、室越さんの見解とかですね、あの所感みたいなものを教えていただければなと思っておりました。

まずは、何か様々な支援とか、民間企業の方々の支援とかですね、あとは、NPO法人ご自身でイベントもやられたりと、かなり那須塩原というまちに貢献をし続けていらっしゃる気がしているんですが、何かその原動力になっているような、那須塩原だからとか、那須塩原のこういう良いところがあるんだよねっていう何か活動を続けていく中で気づいたことでもいいですし、なぜこの活動をして、良くしていこうとしているのかっていう、室越さんが持たれてる那須塩原への愛とか、そういったものをちょっと伺いたいなと思ってました。

何か室越さんが感じる那須塩原の魅力、こんなところがいいから僕は那須塩原に居続けてるんだっていうところを、分かれば教えていただきたいなと思うんですがいかがでしょうか?

室越:難しいなと思うんですけど、でもやっぱり人なのかなっていうところはあって、誰かのためにみたいなところはすごくあるのかなっていう気がしますね。イベントを主体的にやる場合もそうですけど、受ける場合もそうですね、受注するっていう場合もあるんですけど、やっぱり受注する場合もこの人から頼まれたんだからっていうところはすごく大きくて、やっぱりそれが崩れちゃうと、別もしょぼくなってしまうというかあんまりいいイベントにならないっていうのが過去の経験でありますね。

栗原:なるほど、よくお願いされる方っていらっしゃるんですか?

室越:よくお願いされる方は、そうですね、まあ何人かいます。

栗原:へえー。いつも何かをやられていくときは、その方々からお声がけとか、何かあるときは、逆にお声がけしたりとか、そういう関係性があるんですか?

室越:そう、そうですね、はい。

栗原:じゃあ、なんかそういった一緒にやってくれる人とか、その人ももしかしたら那須塩原が好きで良くしていきたいという気持ちがあるのかもしれないんですけど、そういう人たちがいるからこそ、室越さんもいろいろ活動していけるっていう。

室越:そうですね。あとは、やっぱりまちプロを作って、まあイベント会社的な、イベントをやったりイベントを受注したりっていうする中で、やっぱりシティプロモーションと関わったという、やっぱり大きくてですね。その当時、東海大学の河井先生とかがシティプロモーションのアドバイスくださってたんですけど、そういう人たちと話をしたりとかですね、本を読んだりすることで、先生が考えてたまちとか、シティプロモーションってこういうものなんだよみたいなのが、少しずつ見えてきて、内容が把握できてきて、シティプロモーションってこういうふうにやっていくんだみたいなのが理解できてきて、そうですね、さらに深くやりたいみたいなと思ったんですよね。

栗原:なるほど。

室越:うん。わりと、うちのまちプロの目的なんかシティプロモーション寄りの目的に、途中で変更しています。

栗原:そうなんですね。最初はなんか那須塩原への愛というか、みんなこの仲間と一緒にやりたいみたいな原動力から入りつつ、シティプロモーションっていうある種の枠組みとか、もっと良くしていけそうだみたいな可能性とかに気づいて、何か自分がもっとやっていくことができるんじゃないかとか、そういったことに気づきながら、活動を続けられてるっていう感じ。

室越:そう、そんな感じですね。


将来は那須塩原シンクタンクに?

栗原:はい、なるほど、ありがとうございます。何かこれからこうやっていきたいんだとか、そういったことってまちプロの中で計画されていることはあるんですか?

室越:特にはないんですけど、もう将来的に、何かシンクタンク的なものに移行していけたらいいかなっていう気はしてて、那須塩原市のことだったら、まちプロに聞けばいいみたいなですね、そんなことができていったらいいなというふうには、ぼやーって考えてますけど、まだまだそこに到達するまでにはいかないと思うので、はい。

栗原:素敵ですね。那須塩原シンクタンク。はい。那須塩原を誰よりも知る人たちっていう。

室越:調査をしたりとかっていうのはやっていけたらいいなっていうふうに思ってますけど。

栗原:面白いですね。何かそういったところに定量的なアプローチもそうですが、芸術修士で学ばれた定性的なアプローチとかも入っていって、何か厚みのある情報がどんどん増えていきそうですよね。

室越:そうですね、そういうことができていったらいいなと思いますけれども。


ブランドメッセージ・チャレンジング那須塩原から見る、那須塩原ぽさとは?

栗原:面白い。ありがとうございます。
何かシンクタンクの話をかぶせるわけではないですけれども、今まで活動されていく中で気付く何か他のまちにはない、那須塩原ぽさとか、らしさってこんなところにあるなみたいな、室越さんの気づきになるところってあったりしますか?

室越:一番最初に作られたブランドメッセージがチャレンジング那須塩原っていうところで、それが作られた経緯なんかを本で読んだりすると、やっぱりそれっていうのは那須塩原市の特徴でもあるのかな思ってて、こないだのときは、那須塩原市の魅力って何だろうみたいなものをいっぱい出して、最終的にそれをフィールドワークっていう形でいろんな人に聞きに行って、移住者とかに聞きに行ったときに、「自分はここで事業をやっているけれども、失敗をして本当は変えようと思った、ただ誰々さんが助けてくれて今ここに僕がいるんだ」みたいな人が、そういう話がもう口々にそういうふうに出て、それって那須塩原市の本当の魅力で、チャレンジする人を応援ができる文化があるんじゃないかっていうところでチャレンジング那須塩原っていうブランドメッセージになっていくかっていうところを聞いてはいたんで、確かにそれは一つの魅力だろうなとは思ってる。

室越さんが考えるシティプロモーションについての詳細が書かれた記事は
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あと、数年前にですね那塩ヒュッゲっていう、デンマーク語かノルウェー語かで何か心地のいい空間というか、日本語には訳せないような言葉で、那塩ヒュッゲって表現をして、ハッシュタグつけてアップしてたっていういう人たちが何人かいたんですよ。
うん、そんな雰囲気があるようなまちになっていったらなっていうのも思うし、よく河井先生が言ってたのは、赤坂で活躍できる人と、那須塩原で活躍できるって人と、北海道で活躍できるって人と違うような、いやそうですよねって言って、だったら那須塩原市で活躍できる人に来てもらいたいなっていう話があって、そりゃそうだなと思ってて、

じゃあ、どういう人が那須塩原で活躍できるんだろうっていうところになるとやっぱり不思議と、なんだろうな。この界隈だと、割とチェーン店よりは個人店が元気であったり、そう、なんか、言葉悪いですけど、あの小山と一緒に組んでいろいろやったこともあって、小山ってこういう雰囲気じゃなく、本当にチェーン店ばっかりで個人店少なくてみたいな、あそこって70分で在来線で渋谷まで行けちゃうんで、ずっと商圏という小山になくて向こうがそう生活圏になってきちゃうんですね。

でも、ここは割とここで完結をしてたりするので、それがすごくいいなっていうのは思うし、何か自分で何かをしたいみたいな人には本当に多く来てもらいたいなっていう風な感じるところですね。

栗原:個人店が元気。いいですよね個人店が元気なまちは。N'sLifeで8名ぐらいインタビューをされていたと思うんですけど、何かそういった方が他のインタビュー記事を読んでいくと、今お話しいただいたようなことが、何となく感じ取れるなと思ってました。あの方々は室越さんの繋がりの中でインタビューされていった?

室越:私だけではなく、当時の担当者と協議を経て、人選したって感じですね。

栗原:はい、ありがとうございます。

赤坂で成功できる人、那須塩原で成功できる人、合ってる人っていうのは絶対違いますよね。何か個人店が元気で、個々人が立ってるみたいなことはあると思うんですけど、どういった方なんですかね?具体的に、自立的な方というか、自分で何かをやりたいと思えてる方とか、なんかそういう感じなんですかね?

室越:だと思うんですけどね。

栗原:そういったものを持って入ってくれば誰かが助けてくれるとか、何かそういった空気感というか文化のあるものなんですかね。

室越:あるような気がします、はい。

栗原:何かそういった助けてくれる人たちっていうのも、なんていうかそういうバックグラウンドを持たれてるんですかね?何か自分でやられてきたとか。

室越:どうなんでしょうね、あるのかもしれないし、その辺までは調査をしてないんですけど。でも、先ほどうちのメンバーの話をしましたけど、それぞれの得意分野に関しては、割と協力的というか、うん。例えば、板室でシャインマスカット作ってる渡辺さんなんかも、知らないところに行って、ここに水を引きたいんだけど、整地したいんだけど、ここにブドウを作りたいんだけど、っていうところから青木の辺りの土建屋さんがお手伝いしたりして、今あそこにブドウ園ができたりするので、やっぱり他から来た人をそういうふうに手伝うというか、協力したいっていう風に思ってる人がいるんじゃないすかね。

栗原:なるほど、なんでしょうね、その精神性って。なんか僕が迎え入れる側になっても、誰かみんなを手伝いたいって素直に思えるかどうかっていうのはなかなか難しいところだなっていうのは思って。どういう、何か人として、どういうことなんですかね?それって。

室越:そこまでは…みんながみんなそういうわけではないと思うので、一概にはやっぱり言えないと思うんですけども。


室越さんが感じる「幸せ」は、那須塩原の“自然さ”にある

栗原:そういった人が多いというか、そういった空気感があるってことなんですね。ありがとうございます。
何か今の話に繋がりそうな気もするんですけど、この辺りに住んでる方々にとって幸せに感じること、何かこういうことができることが幸せなんだよ、っていう。室越さんにとってっていうことを伺いたいんですけれども、那須塩原市に住んでいて、こういうことをしていることが幸せだと思うとか、何かそういうことを伺いたいんですが、いかがでしょうか?

室越:はい。幸せだなと思うのは、うち農家もやってて、父と母が野菜とか作ってるんですけど、スーパーに行かずにしてですね、普通に畑から取ってきた野菜でお昼を作って食べるとかってすごく贅沢だし、もちろんお米も自分のところで作ったものだし、っていうのはすごく幸せだなって思ったりします。

栗原:なるほど、ありがとうございます。何か僕らの方でもワークしていくと、そういった自然、自然サイドな那須塩原の良さもありながら、一方で、新幹線の駅もあって、都市部へのアクセスもとても良いじゃないですか。その都会と自然のバランスっていうのもあるなと思うんですけれども、何かその都会とのアクセスの良さだとか、まち的であるみたいなところも魅力であったりするものなんですかね?

室越:そうですね、私は特にすごく恩恵を受けてるというか、先ほど出てきた大学院なんかの友人とかもですね、今日飲み会やるからみたいなところがあって、19時ねっていうと、こっちを17時半ぐらいに出れば19時ぐらいに間に合う。ふらっと行くと、栃木から来たの!?って、やはり70分ですからって言って、ふらっと普通に東京で働きながら飲み行ったみたいな雰囲気で飲みに行ってて、今日泊まり?っていうか、いやいや帰るって言って、普通に22時ぐらいに帰ってきてっていうことができちゃう場所なのですごく便利だなっていうふうに思ってますね。

栗原:確かにそうですよね。さくっといけてしまうから生活が混ざり合いますよね。そういう意味でいくと、あんまりあえて出ていってるって感じもなくこの距離感であれば。

室越:そうですね、はい。

栗原:なるほど、ありがとうございます。
さくっと都市部にも行けるし、日常では畑から取ってFarm to tableではないですけど、何か作物をそのままいただけるみたいな、そういう都会的な部分もあれば自然的な何かそういうバランスがありそうなまちだなと思いました。ありがとうございます。

僕らの中でも、うまくその辺の言語化はできてないんですけど、なんか僕らというかですね、僕がいろいろと伺ったりとか、業務をやる前にも個人的に調査に来ていろいろと回ってみたりする中で、何か実は栃木県とか那須塩原のイメージってなかったんですね。失礼ながら。

ただなんか淡さというかですね、掴みきれないところの良さっていうのもあるなとかって思っていたんです。都市的でもあるし、自然がかなり豊富でもあるみたいな。
何かこの場合の曖昧さとか淡さって、実はこの淡さってさんずいで、淡水とか淡っていうふうに書くんですけど、淡さって同音語であの「間」っていうふうに書いたりもするんですね。淡いっていう意味もあるんですけど、何かそういった間にある、どっちとも付き切れないような良さっていうのが那須塩原にはあるのではないか。そこのエッジを立てない、どこにも尖らない真ん中、曖昧さみたいなのが何か那須塩原にはもしかしてあったりするのでみたいな話をしていたんですけど、このあたり室越さん、どう思われますか?

那須塩原の「淡さ」について話す栗原さん

室越:以前ですね、ちょっと名前をど忘れしちゃったんですけど、フランス在住で日本人の方で、初めて五つ星か何かを取ったシェフが那須塩原市に来て、ぐるぐる回られて、どういう感想を持ったかっていうの話をたまたま聞く機会があって、で、彼が言ってたのは、いい意味ではこっち淡さなんですけど、彼が言ってたのは何でもあるよねっていう、なんでもあるから引き立たないかなみたいな感じで言ってたのを今思い出しました。

栗原:そうですよね。なんか何でもあると何でもないってほぼ同じですもんね。僕にとってはですね、何でもあるというよりかはですね、なんか、何かあるかな〜みたいな。そんな感じがしてたんですけど、もしかしたら情報量が多くって、そういうふうに感じたのかもしれないですね。なんか、すごくよく言えばちょうどいいですよね。なんか悪く言えば、何か曖昧で中途半端と言えてしまうかもしれない。でも何かそういったところに那須塩原の良さがあるのではないかなと、ちょっと思っていました。ありがとうございます。


那須塩原「らしさ」を明らかにする

栗原:今、何かいろいろと聞いてしまってはいたんですけれども、良さとか魅力みたいなところと近い部分でもあるんですけれども、何か「なすしおばらLife」ってさっきの問いの中にもあったんですけれども、那須塩原らしい生活、それって何なんだろうかっていうのを、明らかにしていきたいなと思ったときにこの那須塩原らしさとは何か?
さっきの淡さとかもありますし、チャレンジを応援する人たちがいるっていうこともあるとは思うんですけれども。何かそういったものを含め、他に接しられている人たちの考え方とか、人柄の部分とかで何か室越さんが思われる那須塩原らしさ、あと、那須塩原に生活している人の生活様式ってこんなだなとか、そういう何かオリジナリティに近いようなもの?ちょっと何か連想するようなものを教えてもらいたいなと思うんですけれども、いかがでしょうか?

↑なすしおばらLIFEについての詳細を知りたい方はこちらから!↑

室越:非常に難しいですね、すぐ出てこないんで…

栗原:全然、はい。

室越:多分どっぷりいるので余計にわからないんだと思いますよね。

栗原:何か京都芸術大学とか行かれたり、あとお仕事でももしかしたら関東の方に行かれたりとかして、そこで接する人たち何か生活環境の中で接しられていないので、必ずしも全てを把握しているわけではないんですけれども、そういった人たちとの態度言動、人柄とか生活様式と比べて何かこういったことが違うんですが、何かこういう雰囲気があるなとか、何かそういったものってありますか?

室越:どうでしょうね。いい意味じゃないんですよね。

栗原:(笑)

室越:ていうのは、大学院に行くって決めて行ってるんだみたいな話をすると、結構なんで行ってんの??みたいな、そんなにプラスなイメージをとられなくてですね。変わり者に見えるんです。元々変わり者は変わり者、変わり者だなっていうふうに言われるんですけど、それが大学院に行くと、それぞれ皆さん思いがあって、入ってきてるんですけど、その変わり者が集まっているがゆえに、全然すごく変わってるなって感じなくてっていうか、すごく楽しくてっていうのがあって、授業とか研究自体はすごく大変なんですけど、そこ行くと、なんか自分なりには息が吸えてるみたいなところもあるんですよ、はい。

大学院に行くことに対する周囲の反応について話す室越さん

栗原:なるほど。

室越:なかなかここに住んでては、そういう仲間がなかなかいないので、そういう話もできないんですけど、同じ目的で入った大学院の仲間といろいろ研究に対しても、いろいろお話ができたりするので面白いなと思うんですけども、はい。

栗原:なるほど、なんかちょっと言い方あれですけど、ちょっとした閉塞感というか、こちらでは、あの、なんだろう、できない会話というか、こういう文脈、話題ではできない、みたいなことも室越さんの中で感じられる部分がある、というか。

室越:そうそうそう。

栗原:ですよね~。

室越:そういう話はしないようにしてるし。

栗原:何か例えば一つとかでいいんですけど、具体的にエピソードというかですね、こういったものはなかなかこう話しづらいんだけど、京都芸大ではできてたなとか、何かそういったことありますか?

室越:えっとですねー、なんだろうな…

栗原:もしくはしづらい、こっちにしてもな…って思っちゃうような話題とかって何かあります?

室越:あのー、本を読む人が少ないですね…

栗原:本を読む人が少ない!(笑)図書館…(笑)

(会場笑い)

室越:みるるにいてあれですけど、本を話題に話をする、なかなかできる人がこっちにはいないですね。

栗原:こんな素敵な図書館があるのに、ね…。そうですか。

室越:はい。

栗原:それってどういうことなんでしょうか?

室越:どういうことなんでしょうね。

栗原:はい。本を読まないって、なかなかそういう議題を持ってこれないみたいな何か自己学習的なものとか、

室越:うーん…。

栗原:少し、向上心だとか。

室越:そう言う部分は、大きいかもしれないすね。あんまり変化を好まないかもしれない。

栗原:変化を好まない。

室越:うーん。

栗原:なんか室越さん以外で、他に、わざわざ大学に行こうと思って言ってた人とか、そういった人っていうのは周りにはあまりおられないですか?

室越:そうですね、いないんですね、この辺ではあまり聞かないですね。

栗原:じゃあなんでそんなことすんの?みたいな感じなんですか?

室越:そう!そんな感じ。

栗原:はい、そんな仕事も忙しいのに、みたいな。そっか、なるほど。あまり外に出ていかないとか、那須塩原の中で生活されていくとか、何かそういう意識の人の方が多いんですか?

室越:多いかもしれないですね。はい。

栗原:なんか、東京から近いですし、仙台とかはサクッと行けるし、いろんなところに行けるアクセスがあるんで、中から外に出ていくっていうような声も多いのかなと思ってたんですけど、その限りではないということなんですね。

室越:そうだと思います。両極端なのかもしれないです。

栗原:めちゃめちゃ出る人と全然出ない人。

室越:そんな感じです。

栗原:なんかめちゃめちゃ出る人と全然出ない人って、それぞれどういった人とかってありますか?

室越:どうでしょうね。一言ではあんまり言えない感じですね。うーん。

栗原:だからここでずっと生まれて育ってきた方も、どっちかに属する可能性があるんですよね。全然出なくなる人もいれば、めっちゃ出る人も、別に生まれとかではないってことですね。

室越:だと思います、はい。

栗原:なるほど。全然あれですけど、ここで生まれた方は大体那須塩原で就職されるんですか?

室越:そうですね、大学とかで東京に行かない限りはここで就職をすると思いますけども。

栗原:何か一度出ていった方とかがそうやってバンバン外に出て行く必要があったりするのかなとかって思ってたんですけど。

室越:どうでしょうかね。

栗原:そんなことはないんですか?

室越:いやでも学びが好きな人でね、セミナーに東京に行きますみたいな人はちらほらといますけれども。
でもほとんど用事がなければ東京行かないっていう人もたくさんいますね。

栗原:へえー、そうか。ありがとうございます。
今伺ったのがちょっと懸念サイドというネガティブサイドではありましたが、何かさっきもチャレンジングな人を応援するーみたいな、ポジティブサイドも少し伺ってみたいなとは思うんですけれども、何か一つのことには熱中する人たちだとか、何か人助けには苦労を問わないとか、何かそういう性質あったりしますか、那須塩原の人たち。

室越:みんながみんなそういうふうな感じではないですけどね。

栗原:そんなに何か引き立った良さというか、特徴のようなものは思いつきませんか?

室越:那須塩原市民、特徴があるかっていうと、ちょっとないかもしれないんですよ。

栗原:なるほど。

室越:あるといいんですけど、はい、みんな耳たぶが大きいとか。

(会場笑い)

那須塩原市民の方は、耳たぶが大きいみたいです(笑)

栗原:(笑)
外見的なことで(笑)あの人那須塩原市民だ!みたいな(笑)みんな耳たぶ大きい!みたいな。確かに、東京とか出てもね、大きければ合流できますもんね。那須塩原市民ですよね、と。

室越:でも歴史もそうですけど、ちょうどここってね、東北の文化と関東の文化がちょうど混ざり合っているところなので、やっぱり淡いっていう言葉はあるのかなという気がします。

栗原:はい、そうですね。
僕らも東北から来てですね、少し関東寄りなので少し構えるんですね、若干。ご支援させていただくときとかって。で、関東寄りになってくるとですね、東北の人ってすごく静かでですね。物言いがあまりできなくてですね、何かガッと言われるとですね、しゅんとなってしまうみたいな感じなので、最初ってすごく構えるんですが、初回からですね、皆さんにお会いしたりとか、まち歩いてても、全然違和感がなくて、僕らでもここに入れそうみたいな感じがあったんですよね。
一方で、東京からも移住されてきた方々がいっぱいいて、皆さんもしかしたら居心地よく感じてるみたいな、ちょっと不思議なやっぱ曖昧さがあるのかなとかっていうことは直感的に思ってました。なんかそこがネガティブなのかポジティブなのかって

室越:そうですね、議論が必要でしょうね。でも何かしらやっぱり私もあるような気がするんですよ、特徴的なものが。でもそれが何かってのはやっぱりすぐには答えられない。うん。

雪国観光圏って言って頑張ってる地区があるじゃないですか。専門家に1年間かけてなんでこんな雪深いところに住んでるんだっていうのを、答えを見つけてもらったとかっていう話があって、何で本当にこんなに雪が多いところにわざわざ昔の人が住んだんだろう、先祖は住んだんだろうみたいな。結果、見えてきたのは、昔は雪があった方が便利に生活ができたんじゃないかっていう結論になったって言ってて、雪を保存しておけば夏場でも冷たいもので、食品材も保存できているし、動物をとるにしても足跡が残っているし、雪深いときは家の中で内職ができるだろうし、雪は当時はありがたいので、物流が発達してきて邪魔なものになっただけねっていう話をしてて。それって専門家の方々が1年間かけてようやく見つけ出してみたいなところもあって、でもやっぱり那須塩原市にもそういったものがあるんじゃないかなっていうふうには感じているんですね。それが見つかればやっぱりそのアイデンティティになるだろうし、一番初めの話になるんだろうなっていうのは、やっぱり私もそう思ってるんです、はい。

栗原:確かに、ありがとうございます。
何か今の話で思い出したというか連想した話なんですけれども、東北6県研究所っていう、東北6県をどんな気質があるのか、社会から見たときにどんなポジションにあるのかみたいなのをですね、ゆるく調査・研究をしたりしてるんですけど、その中での合言葉が「周回遅れのフロントランナー」っていう合言葉がありまして。僕らは社会からどんどん取り残されて、マイペースに走ってるうちにいつの間にか先頭を走っていたのではないかみたいな、そういう見立てはできるんじゃないかーみたいなこと言ってたんですね。それはある種、ファクトもあって、今、世界で一番社会課題が進んでいるのって東北地方であって、その解決策を見つけられれば、これから来る未来の世界の社会課題を解決する糸口を掴む、一番のフロントランナーになれるはずだ、みたいなファクトもあったりするんですね。

なので、何か脈々とマイペースにやってきたからこそ、あえて俗物的にエッジをとらず、に自分たちを保ってきたからこそ、社会が周回的に追いついてくれたみたいな考え方もある気はしていて、その点でいくと、なんかブランディングでこれまではかなりエッジを立てて、こっちだ!って言って旗を立てるっていうのが、近代的なブランディング、マーケティングのやり方だったんですが、実はこの淡さというものが今、注目がされて、そういうのが受け入れられる土壌ができている、できていくのでは、みたいなことを何か今のお話で思いました。
とても何か勇気づけられたような気がします。ありがとうございます。

東北6県について調査・研究している活動体、「ロッケン」。
↑会話内の「周回遅れのフロントランナー」についての詳細はこちらから↑

室越さんの「なすしおばらLife」

栗原:なんかですね、ちょっとこれはあの室越さんの個人的なことで聞きたいんですけど、室越さんのさっきの幸せの話とも繋がるかもしれないんですけど、これはなすしおばらLifeだな~!みたいに感じる「私のなすしおばらLife」みたいなことがあれば、ちょっとどんなシーンなのかなとか、どういったときにこれはなすしおばらLifeだな~那須塩原らしい生活だな~みたいな思うのかなっていうのをちょっと伺ってみたいんですけれども。

室越:そうですね、普通に夕御飯外でバーベキューするか、みたいなのが、身構えずにできるのはすごくいいなと思ってて。もちろんこれは都会とかでは、火も起こせないでしょうし、問題になるんでしょうけど、普通にじゃあって言って外で食べられるっていうのは、私の中でも結構良い。

栗原:なるほど。なんかすぐに自然にアクセスできるみたいな、ことなんですかね。

室越:そうですね。

栗原:まち的な部分もありながら自然にもすぐにアクセスできる。何か思い立ったときにそういうことができるのはいいですよね。なかなか都会とかだと準備しなければなりませんしね、かといって田舎すぎてもね。まちに行く機会が減りますね、ありがとうございます。はい。

ちょっと那須塩原らしさということで、いろいろとお話を伺ってきましたが、何か個人的にはさっきの雪の話、周回遅れのフロントランナー的な時代が巡ってくるみたいなことも、だから将来にとっては可能性があるのではないかみたいなことを面白く伺ってました。ありがとうございます。


「100年後も存続しているまちであってほしい」 那須塩原の未来について語る

栗原:お時間かなりお話伺っていきましたが、ちょっとですねここから少しだけ未来に向けた話とか、これまで室越さんがご支援していく中で、何かこう、次こうなっていきたいなとか、こうしていきたいな~みたいなことに、目線を向けて話ができればなと思ってました。

那須塩原のありたい姿っていうふうに書いていたんですけれども。室越さんは、2つの側面があると思っておりまして、今おっしゃっていただいた、いつでもバーベキューがフラットにできるとか、自然アクセスできる、で、たまに都市部に行ってサクッと帰ってこれるとか、なんかそういうフットワークの軽さみたいなものがあるんですけれども。
いち市民として那須塩原がどうあってほしいかなとかっていうことを伺いたいなっていうのと、もう一つはやはり作り手としてもですね、活動されているっていう性格があると思いますので、何か活動家としてどうしていきたいか、これからこういうふうな場にしていきたいな、こうなってほしいなっていうような思いを伺えればなと思ってました。はい。

どちらからでも構わないですし、どっちも同じだっていうような観点もあるかと思うんで、教えていただいてもよろしいですかね?

室越:はい。そう、なんて言ったらいいのかな。やっぱり100年後もやっぱり存続しているまちであってほしいなっていうふうには思うんですね。そこで何が必要なのかみたいなところもまだまだわからないところではあるんですけれども、何か世界、やっぱり世界からこのまちを目指してきて、行きたいっていうふうに思ってもらえるようなものに、何かどうにか変えていけないかなというふうには思っています、はい。

例えば、具体的に言うと、大学が、やってない大学があるんですけど、そこで例えば日本語を教える、世界中から日本語を学びに来るようなところがあそこにあったらいいなとか。そうすると、これ実は市のフランスの研修で行かせてもらって、フランスには、そのフランス語を学ぶ学校があるんですね。必ず月曜日から新しい週が始まるので3週間の人も1週間の人も3ヶ月の人も、どこからでも入るタイミング良くて、その大学に通いながら、その付近の人たちがホームステイさせてあげてるみたいなところもあって。これは那須塩原市に持ってって日本語を教えるところになれば世界中から人が来るんじゃないかなと思ったり。
やっぱり研究機関みたいな、それとはまた別に、学術的な何か研究機関みたいなのがくれば、ずっとここに人が新しく入ってくるようになるんだろうなとか、何かそういった未来に繋がるようなまちになっていってくれたらなっていうふうに思うし。まだまだWi-Fiにしても、どこへも繋がるかっていったら携帯も繋がらないような場所もあるので、そういったシーンですね、ITとかICTに関しても、どんどん先進的なまちになってほしいなっていう気はします。

栗原:はい、ありがとうございます。いいですよね。
あの研究機関というか学術機関、学びに来るっていうことは、っていうことなので、その人たちが定着するかどうかっていうのは別として、その人たちがまちを歩いている景色っていうのはきっと未来をポジティブに考えている少し若い世代の方々が集まる活気があると思いますし、皆さんがそれに触発されて元気になっていくみたいな効果もありそうだなと思いました。

なんかちょっと連想したのが、今年ですかね、GOOD DESIGN賞を取ってましたが、秋田の国際教養大学が、国際教養大学のカリキュラムで交換留学を活性化させることで、外国人の方々が秋田の小さなまちにかなり集まってきてそれによってインターナショナルシティが形作られて、国際教養大学を起点としてのインターナショナルのまち作りが行われたっていう。学術機関を起点にして、定期的に様々なところから人々が来ますから、それに合わせて商業機関、商業施設だったりとか人々が対応するようにまちを作っていくっていうことが、何かハブとなるというか、エンジンとなる学術機関っていう例としてちょっと連想しました。はい。

なんかそこまでのエッジの立ったものかわかりませんが、そこも那須塩原らしい教育とか学術機関のようなものが建てられたら、それはそれで面白そうだなと思いました。なんかあれですよね、さっきの淡さは、曖昧さとか、何もないかもしれないけど中途半端かもしれないけどそこに人が集まるみたいな、何かそういう時代感みたいなものをうまくつけるとすごく面白そうですよね。

秋田の国際教養大学が、グッドデザイン賞を受賞した際の記事です!

栗原:なんか、もう1個連想したものがあるんですけど。
僕は那須塩原のまちを車で走ってると不思議だなって思うのがですね、平地に急にワイン醸造所やブドウ畑が出てきたりとか、あと平地に急にキャンプ場が出てきたりするじゃないですか。街と森が地続きになっている高原だからかなのか、そういったところはちょっと驚きだったんですね。かつ平地林って言うんですか、その様子もなかなか特徴的で、そういったまちづくりというか光景を見ていて、僕大学のときに半年間だけフィンランド・タンペレっていうところに留学していたんですが、その景色をすごく思い出したんですね。
景色的にすごく北欧の感じに似てるなっていうふうに思っていて、自然と人との共生っていうところも、やっぱ北欧に似ているかもしれない、参考になるかもしれないな~とか思いながら見ていたんです。

で、北欧、ヘルシンキのですね、デザインエージェンシーでReaktorっていう会社があるんですが、そこが不思議な会社で、ビジョンを立ててなければ、何をやってくださいみたいな個人ミッションとかもないデザインエージェンシーなんですね。なのに200人規模ぐらい、世界ではかなり珍しい大きな規模のデザインエージェンシーを経営できていて。完全自由意志でプロジェクトもですね、私これ合ってないかもって途中で抜けれる、みたいなそういうめちゃくちゃ自由なデザインエージェンシーがあって。そこにはいわゆる北極星のような、今までのブランディングのようなですね、標とかエッジを立てるようなものって存在させていなくて、完全に曖昧さや自立共生っていうことを保って、それが好きな人たちが集まってことがやれている文化があるんですね。

だとすれば、何かそういったことがあるのだとすれば、それはデザインエージェンシーでありますけれども、まちづくりにも適用できるんじゃないかとか。環境において似ているとしてそういったことが生まれているのであれば、那須塩原にも可能性があるのではないか、みたいなことをちょっと今のお話から、学術機関とはまた違うんですけれども、そういった目立った民間企業があるとか、そういったことで、何か表出していくっていうのも可能性としてあるのかなっていうことを思いました。

フィンランドの平地林の様子

室越:ありがとうございます。
N'sLifeをインタビューした8人の中に、新婚旅行で北欧に行って、そこに住みたいねみたいな話があって戻ってきて移住を考えたときに、北海道、山梨、長野とかあっちこっち行ったときに、ここにおりたときにだけその北欧を感じて、初めはお試し移住で来てたんですけど、最終的にはこちらに就職をして、移住してきたっていう方がいらっしゃったし、明治の開拓のときに、なんでああいう洋館を建てたんだろうっていったところでは、やっぱりヨーロッパ的な雰囲気がここにあって、ここに建物を建てようとするとああいう洋館になったんじゃないか。やっぱりこの那須塩原市とか、この周辺のそういった雰囲気の中には、何だろう、結構北欧に繋がるとか、そっちに繋がる部分はすごく大きいんじゃないか、あるんじゃないかなっていうのは思いました、はい。

栗原:ありがとうございます。
なんかあれなんですよね、北欧の皆さんもどっちつかずな感じの国民性というか、発音とかもすごい淡いんですよね。あの子音が強いものもあれば母音が強いものも言葉の中に含まれていて、どっちも文化も入ってる。言語体系的にも言われていたりして、何かそういったところを似通ったところを参考にできたら、とても面白いまちづくりができるかもしれないと思いました。

室越:日本人の表現も曖昧なところが多いですもんね。

栗原:そうですね。そう、ジェスチャーとかボディランゲージとかもすごく曖昧だったりとか、はい。
そういった意味では何か日本人にそもそも似ているっていうのもあるので、何かヒントになる部分があったら面白いなと思いました。はい、ありがとうございます。


公開ブレスト・質疑応答

栗原:ちょっと何か今の話とすごく似たような、将来的になりそうな気がするんですけれども、何かここからは皆さんからも、今室越さんのお話を聞いていただいて、こんなことを追加で聞いてみたいなっていう質疑応答だとか、もっとこうしていくと那須塩原って面白くなっていくんじゃないのっていうのを、話聞きながら、ちょっと思ったこととかをアイデア出ししながらやっていけたらなと思いました。はい。

なんか僕自身はずっとちょっと淡さとか淡いみたいなところをですね、引きずってはいるんですけれども、他にそういうブランドやってる民間とかはないのかな~とかっていうのを見ていく中で一つだけ見つけたのがあってですね、これはあのプロジェクトのメンバーにも共有したことがあるんですけど、これは必ずしもこれが似てるってわけじゃないんすけど「THE」っていうショップがありまして、これはデザイナーの水野学さんが立ててるショップなんですけれども、かなり差別化で偏った市場環境の中で、実はど真ん中がドーナツ化で開いてるんじゃないか、みたいな問いかけを、問いを立てて、これはもうど真ん中のものしか置かないショップっていうセレクトショップを立ててました。
なのでバラバラな商品が並んでいるんですけれども、一つ共通しているのはオーセンティックであるっていう、ど真ん中、どこにも偏りがないっていうような商品を置いています。これって、ともすればかなり曖昧で、何が言いたいのみたいなことにもなりかねないんですけれども、実は今の市場環境でいくと、ドーナツ、外側ばかりが抽出されている時代だからど真ん中をつけるようになるよね~みたいな、そういうちょっと曖昧さをブランドにしたような良い例だなとかって。淡いのようなブランドだなと思ってちょっと何かこういった、もしかしたら、那須塩原は、こういう点でバラバラな活動を束ねるセレクトショップのようなまちかもしれないとか、何かそういう見立てもできるなということを思ってました。
何となく、何か僕がちょっと思っていたアイディアを皆さん共有したかったな~っていうのはこれでした。

何か皆さんから室越さんにお伺いしたいこととか、こんなことはどうですかみたいな?アイディアとかあったら伺いたいなと思うんですがいかがでしょうか?何かお話したい方いらっしゃいますか?


質問①「20代や30代の、下の年代の動きが見えない。室越さんは動き、知ってますか?」

那須塩原ブランドニットプロジェクトメンバー大島さん(以下、大島):1個だけ聞きたいんですけど、いいですか?

栗原:どうぞ。

大島:すいません。いつも話しててまともにちゃんと会話をしたことがないかもしれないなと思ってて。
結構40代ぐらいってこの地域で自分がそうなのかもしれないすけど、JCとかも結構活動していて、何か新しいことやってみようよみたいなノリがその年代がずっと来てるのが、自分がただ単にそれで年取って、知らないだけなのか、それともその年代がそうだったのかっていったときに、なんかやっぱりちょっと下の年代ってちょっと見えてこないところが実はあるなと思ってるんすけど、30代もしくは20代ぐらいの動きって室越さんって見えるのかっていうのをちょっと聞きたいな~と思ってて、そういうのって感じたことありますかというか、見えてますか知ってますかね?みたいな(笑)

那須塩原ブランドニットプロジェクトチームメンバー大島さんが質問中!

室越:いや、やっぱり見えてこないんですよね。同じように。
八木澤玲玖(やぎさわれく)ぐらいしかいないです。

(会場笑い)

栗原:八木澤玲玖。八木澤玲玖とは?

室越:高校生からそういうプロジェクト、この図書館のプロジェクトとかにも関わってて、高校生のときに起業して社長をやって、今自分で事業を立ててやっているっていうのがいるんですけど、やっぱり、そういう尖ってるというか、変わった動きがやっぱちょっとあんまり見えてこないなっていうのは誰に捕まえにいったらいいのかってのはちょっと見えない。結構この年代はいっぱいいそうな気がしてて、なんかみんな面白いやってるなってのはいるんですけど、若い子はいるのかなって。

大島:というのはそれはもしかしたら、波多腰さんとか、相馬さんとかは知ってるのかもしれないですけど、なんか移住者とかでも結構年齢的に言うと30、40代前後ぐらいはいるんですけど、意外と20代はいないなと思ったりするんすけど。

室越:青木の方はいくつぐらいでしたっけ。

那須塩原ブランドニットプロジェクト相馬さん(以下、相馬):30代後半。

大島:そうなんですよ。でも何か活動したのってみんな20代から活動してるじゃないすか。
何かその辺が何かどういう混ぜ方をするのかなってちょっとこの人的な話で那須塩原がどうなったらいいか、今後の展開として考えられるかなと思ったときに、室越さんならどうなのかな、室越さんでも探してないんじゃまだちょっと難しい、ハードル高いかなと思って。

栗原:なんか逆に言うと、どのようにすればそういった人たちを発掘できるかっていう。その人たちを集めてくるためには、っていう。

室越:やっぱり場が必要なんじゃないかなって思いますね。場所がどこか。

栗原:何かその人たちが集まりたくなるとか、集まっている場所に出ていくとか。

室越:そうですね。拠点となるような、そこで活動しているからいつでもおいでみたいなところがあれば、若い人たちでも行くかなっていう気はしますね。石巻市2.0でしたっけ?

栗原:うん、はい。

室越:彼らがやってるような感じの場所があると変わるのかなっていう気がしました。

栗原:あれですよね、イトナブとかITのエンジニアを100人作るっていうプロジェクトを立てて頑張っている団体ですよね。
なるほど。なんか今那須塩原の中で若い人たちが集まる場所って特にどこになりますか、どこに集まってますかね。
あれ?いない?でも、ここみるるにもね、たくさんいらっしゃいますよね。学生さんとか高校生はいますもんね。

大島:高校生とかみんないるんですけど、いなくなっちゃうもんな~。

波多腰:移住者の方の話を聞くと、自然が豊かで、引っ越してきて、子供たちが大きくなって、高校生とかになったときに、那須塩原市って魅力のある年代って、その年代の人たちが魅力に感じるものってないんだよね、なんで、大学で出てしまうとか、そこが問題視されているところがあって。

栗原:なるほど、いわゆる大学とか、その年齢の方々が学べる機関がないから出て行ってしまうみたいな、はい。

相馬:原宿的なこう、若者が集まってわかりやすくこうはしゃげるみたいな場所は確かにないので、去年でいうと黒磯の夜市では若い方ここにすごく集まって、みなさんいたっていうのも、これを見た方々に、どこからこんな若い人が集まってきてるんだろうねっていう、なかなか一つに集まっているの見たことがないよね、っていう、若者が集ってはしゃげる、遊べるっていうイベントが提供できていないのかもしれない。

栗原:なるほど、そういう場所や機会がない。夜市か、アウトレットとかにはいらっしゃらないんですか、そういった方々。あんまりそういう感じではないんですかね。

大島:車で行く感じなんでね、ないっすよね。

栗原:徒歩とか公共交通機関で行けるところとしてそういうところがないとかね。

大島:10代後半少ない。

(会場笑い)

大島:課題なのかもしれないですよね。

栗原:そうですね。でも夜市でしたっけ、夜市には集まってくるってことは、どこかにもいますし、そういうふうに興味を持っていただける、何か土壌はあるってことですよね。何かそういうイベントとかやれるといいですよね、まちプロさんともちょっとご一緒にやりながら、何か夜市だったり、そういった若い人たちが興味を持って集まっていただけるようなイベント、そういうのできるといいなと思いましたよ。

室越:何年か前までマルシェをやってたりしてたんですね。月1での那須塩原駅を降りたところでやってたんですけど、やっぱり運営してる側がですね、おじさん50代の人ばっかりなので、どうしても若者が~っていうセンスにはならなくてですね、すごくそれは課題感であるんですよ。ビアガーデンみたいなコテコテのやつやるんであれば、いっぱい人が来るんですけど、そこには若いっていうよりは、おじさんたちがビール飲みに来るみたいなところになってしまうのでですね。そういう夜市みたいなセンス的なものがあるものをここだけじゃなくてやってもらえると、と思いますけど、やれる自信はないです。

栗原:若者が集まるイベント。なんですかね。

室越:確かに那須塩原駅も、大田原市に福祉大があるので、かなりの数の方は乗り降りするんですよね。今ぐらいの時間であれば帰る人たちのバスで、2台も3台もいっぱい来て、帰るっていう。でもあそこの人たちを返すのは勿体ないなというふうにいつも思ってて、那須塩原駅周辺に若い人が集まれるカフェもあれば、直接帰らずにそこに行く子たちも出てくるのかなっていう気はします。

栗原:確かに。

室越:実際交流する場みたいなものを作ってるグループもありますし、できなくはないとは思うんですけれども。

栗原:何か、圧倒的にそういう場所とか活動とかが、20代後半向けないしその人たちが運営しているものっていう数がかなり少ないかもしれないですね。選択肢が少ないっていうか、そういったものがいくつかあれば、ちょっと繋がりながら大きい活動になっていくとかはあるかもしれないです。

室越:やりたくないわけではないと思うんですよね。やりたいと思ってる人は少なからずいると思うので、その人たちをどうやってサポートしたり背中を押したりっていうことがしていけるのかっていうのが課題。

栗原:室越さん、アートのプロジェクトも関わられていたじゃないですか。アートの取り組みとか若い人たちっていうのは興味を示したりとか、展示に来てもらったりとかっていうのはあったりはしなかったですか?

室越:展示とかに多分来てたと思うんですけどね。

栗原:何かそういった感度の人たちをアートの活動から私達の活動を盛り上げていくみたいなのもありそうですよね。

室越:はい。。。

(会場笑い)

栗原:そうでもない?

室越:あまりここでは言えない。この地域は課題が山積みなので、はい。

栗原:ありがとうございます。何か他の皆さんから追加でお聞きしたいこととか、ありますか。はい。


質問②「まちづくりという観点で室越さんが大切にしていること、ありますか?」

那須塩原ブランドニットプロジェクトメンバー武田さん(以下、武田):あの、暮らすこととまちづくりをすることってすごい似てるようで違うような気がして、まちづくりっていう観点で室越さんが大事にしていることとか、これまで大切にしてきたマインドみたいな、そういうものがあれば教えてほしいです。

室越:そうですね。うーん。やっぱさっきもちょっとお話をしたかもしれないんですけど、自分たちがやっぱり楽しくないと、その楽しさって波及していかないんじゃないかなと思って、できるだけ楽しくっていうのは思って活動はしてます。
“まちづくり”って言っても結局“ひとづくり”だったりすると思う。ハードなところは作れないので私たちは。できるだけソフトの部分っていうとなると、やっぱ人に焦点が行くので、それって、人を盛り立てていくかっていうところは考えているかなと思います。

武田:ありがとうございます。もう1個実は聞きたい質問があって、今のお答えにちょっと通じるんですけど、室越さんが那須塩原で一番好きな人ってどなたかなって、ちょっとリスペクトしてるとかそういうことでも。

室越:リスペクトっていうか、先ほどの3分間スピーチを仕掛けた人は皆さん結構ご存知なんですけど、大島三千三さんっていいまして、今国際交流協会の会長さんやっている方、この方が仕掛け人だったんですね。普通に3分間スピーチをやるぞって言ったらやっぱり私たち行けなかったと思うんですけど、その当時幹部で集まって、ここには若いのいる、いない、いる、いない、全部ピックアップして声をかけたっていう話を後から聞いて、その3分間スピーチもなんでやったのかっていうのも、後から聞いてるんですね。そういうの、うん。やっぱり、ああいう人がいなければ、私は多分ここにはいないような気がするので、そういった意味では大島さんは尊敬してます。

武田:ありがとうございます。なんか博物館で貴族の方たちがこっちの地元の人たちを、お酒を飲んで、ちゃんと掌握じゃないですけど、ちゃんと気持ちに寄り添いながら、いろんな事業をやってきたっていう、そういうのとすごい通じる部分があるのかなと思って、上下関係の作り方とか、そういうところがうまいし、もしかしてそこを横にどう広げていくかとか、そういうことうまいような気もするんで、お話聞いてよかったです。ありがとうございます。

室越:ありがとうございます。

栗原:はい、ありがとうございます。
他、大丈夫ですか?何か聞いておきたいこととかありますか?


質問③「室越さんが思う『この人の話は面白い!』という人、いますか?」

栗原:はい、大丈夫そうですね。はい、ありがとうございます。
なんかそうですね。今のお話に通じるかもしれないですけど、僕も室越さんにお伺いしたいことがあって、今日こんな感じで那須塩原の良さってどんなとこですかとか、実際に良くしようとしている人の実践をお伺いして勉強させていただいているんですが、何か室越さんが思う、僕らが室越さんの次に話を聞いた方がいい人とか、これテレフォンショッキングじゃないですけど(笑)

(会場笑い)

栗原:なんか室越さんがもうこの人聞いたら面白いんじゃないみたいな人とかっていらっしゃったりします?

室越:先ほど出てた夜市仕掛けている人…

栗原:夜市仕掛けてる方はどちらになりますか?

室越:そこのKANEL BREADの岡崎くん。

栗原:岡崎さんは、どのようにして若い人を呼んでいるのか。

室越:元々上がってくまくぼさんっていう方がいて、彼もアーティストだったんですけど、元々クラフト、自分たちで作ったものを、こぢんまりと日曜市っていう形で売ってたんですよ。月1ぐらいでやってたのか黒磯日曜市っていう形で。その中で新しい人が入ってくる中でくまくぼさんは抜けて最終的に今のような形態になって話を聞いているので、くまくぼさんは多分今こちらにいらっしゃらないと思うんで、ちょっと何をやってるのかわからないですけど、はい。

栗原:岡崎さんですね。KANEL BREADとか、TANZENの岡崎さん。

室越:そうですね。

栗原:承知しました、ありがとうございます。
夜市確かに僕も気になっていました。次っていつ…?

室越:8月の24、25日、土日の2日間です。

夜市が黒磯駅前通りで開催されます!ご興味のある方ぜひ!

栗原:はい、行ってみよう!ありがとうございます。いや、本日長い間お時間いただきまして貴重なお話をありがとうございます。
ちょっと最後にですね、室越さんからこのプロジェクトだったりとか、今聞いていただいている皆さん室越さんと志を同じくしてですね、那須塩原をもっと良くしていこうとか、那須塩原って暮らすことにもっと楽しみを覚えようなまちにしていくとか、ポジティブなことを思ってですね、様々な活動を続けていきたいと考えています。
何か伝えておきたいことや、このプロジェクトに期待することなどですね、あれば最後、教えていただきたいなと思います。いかがでしょうか?

室越:はい。ブランドって多分作った役割じゃなく、さっきの、意味の部分が重要だって言ってた通り、そのグラウンドをですね、ちゃんと活用していくようなものになってほしいなっていうのは希望かな、と思います。
というのも、その、今のブランドメッセージの「エールなすしおばら、夢が動き出すまち」っていうのは、私がファシリをやって、アドバイスを受けながら作り出したブランドのメッセージなんですけど、やっぱりそのブランドメッセージを使っていろんなものが表現できた方がいいっていうふうに言われてたんですね。
ブランドメッセージって何で作るのかっていうと、その当時、河井先生曰く、そのまちに関わりを持つ人をいかに増やすかっていうところで、魅力創造サイクルっていうのをぐるぐる回せっていう理論を出したんですね。魅力創造サイクルって何かっていうと、そのまちをどうやって語れるようになるのかっていった部分で、語れるっていうところでのブランドメッセージ。
どんなまちって聞かれたときに即答できるには、そのチャレンジする人を応援するまちなんだよみたいに答えてほしいっていうところで、空気感でそのブランドが浸透していくのがすごくいいんだろうなと思ってるんです。
例えばそれって、喫茶店入ってコーヒーを飲んだけども誰かが応援してるんだろうなみたいな、那須塩原感が伝わってくるとか、夢が動き出すまちっていうのが伝わってくる空気感で広がっていくことがすごく重要だなって思っているんですね。
なので今回作られるブランドがいろいろメッセージ等々が、いい部分でそういう空気感で広がっていくっていうことができたらいいなっていうふうに思ってるところです。はい。

栗原:ありがとうございます。エールをいただきまして、ありがとうございます。
なんか僕らはですね、もしかしたらブランドメッセージやブランドロゴのようなものは二の次と言ったらあれですけれども、今やられている活動が引いてみたときに、何と言えるか。場合によってはその活動を後押しするとか、そういう選択肢もあるのかなと思いながら、できるだけフラットにですね、各種活動を尊重して、何と言えるかみたいなものを見つけていこうということを頑張っています。

なので、何か今あるものを価値化するとか、見立てを変えるとか、そういった概念がうまく抽出できて、全ての活動を肯定、ポジティブにですね、応援できるようなものになっていったらいいな~と思いまして、今の言葉は非常に勇気づけられました、ありがとうございます。

ぜひ僕らの活動でもですね、引き続き議論を続けていくので、もし室越さんもですね、時間の許す限りで僕らの活動、こういった議論をしていって、歴史って何だったんだろうねとか、そういう何かフラットな議論を引き続き熱心にやっていきたいと思ってますので、ぜひお力もお借りしたいというかですね、ぜひ一緒に取り組ませていただけたら嬉しいなと思っておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました。

室越:ありがとうございました。

(会場拍手)

栗原:では、室越さんのインタビュー以上になります。はい。お戻ししても大丈夫ですか?大島さんお戻しします。

大島:すいません、室越さん改めてありがとうございます、ちょっと無茶なお話だったかもしれないですけど、こういったかたちで室越さんの活動も知れたいうことと改めて生い立ちも赤裸々にお答えいただいてありがとうございます。こういうのが引き続きできればなと思ったのと、今閉じてやってたんですけど、何かオープンでできそうかなっていう感じも出たので次回はぜひオープンでやりたいなというふうに思った次第です。ぜひ引き続き参加いただければなというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

室越:ありがとうございました。

栗原:ありがとうございました。


最後まで閲覧いただきありがとうございました!
今後も、オープンな場所で、皆さんが参加できるような環境でインタビューを行っていく予定ですので、興味があれば覗いてみてください👀
そしてこれからもインタビューの内容をnoteにて更新していきます!お楽しみに!


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