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ゼロから始める星空撮影~撮影編~

1. はじめに

こんにちは、Ryotaです。
本記事は、「ゼロから始める星空撮影」の第2回となります。
(かなり期間が空いてしまいました...m(_ _)m)
第1回では、カメラ、レンズ、撮影地・撮影日の選び方についてお伝えしました。
第1回「ゼロから始める星空撮影~準備編~」をご覧になっていない方は、ぜひご覧ください!

今回は、撮影編として以下の順にお伝えしていきます。

1. 持参物
 撮影地へもっていくものについてお伝えします.
2. ピントの合わせ方
 暗い中で星にピントを合わせるのには少しコツがいります.その方法について説明します!
3. カメラの設定方法
 F値,ISO感度,シャッタースピードの設定方法についてお伝えします!

2. 撮影地への持参物

まずは、撮影場所へ持っていくものです。
必須な物、できれば欲しい物、の順に紹介していきます!

■ 必須 ■
カメラ
レンズ
三脚

これは言うまでもなく必須ですね 笑
三脚はそんなに高いものでなくても大丈夫です。
ただし、お持ちのカメラとレンズの重量が搭載可能重量を超えないように注意しましょう!

■ できれば欲しい ■
レリーズ
ライト

レリーズはできれば準備したいところです。
これは、カメラ本体のシャッターを押すと、ブレてしまう場合があるためです。
以下はCanon用のものですが、そんなに高いものではないので余裕があれば購入しましょう!

もしレリーズがない場合、2秒タイマーを利用することでブレを防ぐことができます!

次に、ライトです。
星空がきれいな場所は、ほとんどの場合非常に暗いです。
カメラの操作やレンズの交換など、手元を照らしたい場合は多いと思います。

スマホのライトでも十分なのですが、できれば赤色のライトが有効です。
白色の強力なライトで照らしてしまうと、暗闇になれて開いていた瞳孔が閉じてしまいます。
このため、目に刺激が少ない低照度の赤色ライトを使用することをオススメします。

わざわざ買うのはちょっと...と思う方はライトに赤いセロハンを被せるスマホアプリを使用しましょう。
Vixen からスマホの画面を赤く光らせることでライト代わりにできるアプリが配布されています!

注意:ライトを使う際は、周りの人への配慮を忘れないようにしましょう!!

3. ピントの合わせ方

撮影前に、まずは星にピントを合わせる必要があります。
淡い光の星は、ファインダーを覗いても見えない場合が多いです。
(電子ファインダーなら見えるかも)

ここでは、星へのピント合わせのコツをいくつかご紹介します。
まず、ライブビューを使う方法について説明した後、ライブビューでも合わせるのが難しい場合についてお話します。

■ ライブビューを使ってピントを合わせる ■

明るい星にカメラを向け,ライブビューを用いてピント合わせを行います。
画面中の明るい星を拡大すると、合わせやすいでしょう。

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以下は、ピントが合っている時と合っていないときの比較画像です。
ピントリングを回しながら、星像が最もシャープになる位置を探しましょう!

画像2

■ ライブビューで合わせるのが難しい場合 ■

空の状態によっては、ライブビューで星の明かりを確認できないことがあります。
そんなときは、ISO感度を上げて一枚とってみましょう。

以下の画像は、ISO10000、シャッタースピード2秒です。
(※見やすくするために露出補正+1.6しています)
こうすると、画角のどの位置に明るい星があるか分かるため、ピント合わせや構図を検討する際に役立つでしょう。

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4. カメラの設定

いよいよ撮影です。
レタッチする前提で撮影するので、必ず記録画質はRAWにしましょう
ホワイトバランスは後でも変更できますしお好みですが、「電球」や「白色蛍光灯」にしておくとレタッチ後の写真を想像しやすいと思います!

撮影の際は、上記のほかに以下の3項目を設定する必要があります。

1. F 値
2. ISO 感度
3. シャッタースピード(SS)

これらは、お使いのカメラやレンズによって設定可能範囲が異なります。
以下の画像は、3項目の設定値を変更した際の、写真の変化を表にしたものです。

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星空は非常に暗い被写体ですので、できるだけ明るく撮影することが必要です。
各項目について、設定のコツを以下で順に説明します。

■ F 値 ■
上の表では、周辺画質の低下というデメリットを上げていますが、多くの場合開放(レンズの最小値)か1段絞った値で撮影して構わないと思います。
私の場合F2.8以下で撮影するようにしています。

■ ISO 感度 ■
この設定値は、大きくすればするほど明るくなりますが、ノイズが多くなってしまいます。
このため、できるだけ小さい値で撮影するべきでしょう。
私の場合は、月の有無にもよりますが1600~3200程度で撮影しています。

■ シャッタースピード(SS) ■
SSは、長くすればするほど明るくなりますが、日周運動により星が線のように写ってしまいます。また、日周運動による星の見かけの動きは、レンズの焦点距離が大きいほど顕著に現れます。
このため、レンズによって適切に設定する必要があります。
私の場合は、10 - 11mm程度の焦点距離を使うことが多うので、SSは25秒以内に抑えるようにしています。

■ 作例 ■
最後にいくつか作例をお見せします。

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ここまでで説明した設定については、月明かりの状況、空のコンディション、天候など様々な要因で臨機応変に設定する必要があります。
何度も撮影してみて、適切な設定を見つけ出しましょう!

5. おわりに

以上、駆け足にはなりましたが撮影編として、以下について述べました。

1. 持参物
カメラ、レンズ、三脚は必須!レリーズとライトがあると便利。

2. ピント合わせ
ライブビューを使って明るい星に向け、星像が最もシャープになるピントを見つけよう!

3. カメラの設定
記録画質はRAWで。F値、ISO感度、シャッタースピードの3項目を設定!

いかがだったでしょうか?
ご質問は、Twitter のリプライやDMにていつでも受け付けますのでお気軽にどうぞ!!(Twitterはこちら)

後日、レタッチ編も執筆しようと思いますので、よろしくお願い致します!

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