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南風に流されて、もっと遠くへ!(ホンダ・ビート②)

こんにちは。のりたまδです。今回は第2回目のホンダ・ビートになります。


ホンダ・ビートがほしい!

全ての始まり。ここでビート(と口車)に乗せられていなければ、今頃どうしていたんでしょうか。

思えば初めてビートに乗ったのは9ヶ月も前。
開く屋根。4,500辺りから威勢がよくなり、そのまま8,500まで淀みなく回っていくエンジン。機械との距離の近さを感じるシフト・フィール。何から何まで初物の運転感覚に感銘を受け、わずか2週間後にレンタカーを借りたりしてしまいました。

初めて借りたビートのレンタカー。やっぱりこの色いいですね。

なんなら1回では飽き足らず、2回まで。

2回目に借りたレンタカー。白も案外悪くない。

よくわからないのに部品を買ってみたり。

今まで全く気にも留めていなかったというのに、目の前にビートが停まっていれば自然と目を惹かれたりして。

スピードライン・ウルティモを履いたビート。このサイズはアレですが、13インチの5.5J+40と14インチの6J+38は探しています。もしモノがあれば@nrtm_A5529までご一報ください。

そんな具合なので、周囲からは「ほんとにそんな欲しいなら〇〇さん(濃緑のビートの方)に売ってもらえばいいのに」と半ば呆れられつつも内心買うつもりで〇ーセンサーや〇ーネットを徘徊しては「なんかいいのないかな〜〜」なんて探すのも日課に。
条件はというと、

・そこそこの値段であること。
・20周年スカイサウンドコンポ付きであること。(ヤフオクの落札価格分を車体価格から引くとお得感があるくらいには高値で流通しているため)
・羽付きであること。
・ホイール、エアロ、ステアリング、シフトノブ、ペダルが純正、もしくはそれに準ずるものであること。(変なやつがついている個体はそういう部品を好んで買う層にそれ相応の扱いをされている可能性が高いため)
・マフラーは純正か無限であること。(センター2本出しという例外を除けば1本出しが好ましく、また静かであるに越したことはないため)
・幌が純正であること。(ガラス窓の幌は屋根開け感がやや劣るため)
・赤バッヂがついてないこと。(タイプRでない/のないモデルに赤バッヂをつけるという思想がどうしても受け入れられないため)

ぶっちゃけVer.Fの外装色がいいとか、Ver.Zのメーターだけ欲しいとか、ブレードシルバー・メタリックとエバーグレイドグリーン・メタリックはないかな~とか他にも色々なくはないのですが、その辺は「よほど気に入ったなら後から塗る」とかできなくもないですし。

𝐏𝐔𝐑𝐂𝐇𝐀𝐒𝐄 𝐏𝐑𝐎𝐉𝐄𝐂𝐓

そんなこんなで〇ーセンサーを物色していると、気になる個体を見つけました。

純正アルミ、フォグ付き。助手席側のヘッドライトやや曇り。
フューエルリッド、リアスポイラー、120Wスピーカー、
ロールバー、ショートアンテナ(汎用品?)。
側面下方が黒塗りなのはなんなんでしょう。
シートはそれなり。ベルトガイドもまあ。
20周年のフロアマット付きです。
無限マフラー。
雨除けとしての実用面で問題はなさそうな幌。極上には程遠いですが、かといって交換に急を要することもなさそう。
保管時はハーフカバー付けますし、しばらくこれでいいやって感じ。

ブレードシルバー・メタリックで走行15.6万km、修復歴あり(Fコアサポート交換)ですが、高すぎもしないその価格帯で考えるとついてるものは上々。内外装はそれなりに経年が経年(???)している雰囲気ですが、そのまま乗るのが憚られるほど絶望的なものではなく、まあいいかなという感じ。正味今回の車選びにおいてはついてるものが十分で中身に問題がないのが最も大事なので。中身が大事なのに現車確認しないんですか?

「周りの車が全部Y10を買いに向かっているように見えているノブロー」の気持ちがわかった気がします。仮にリップサービスだとしても。
問い合わせと電話1本。現車確認はしてません。しろ。
人間が最も調子に乗るのは、自動車を購入した瞬間であることが知られています。

MEET THE “MY” BEAT!

部屋にクーラーがあってよかったと思っていたら、いつの間にか涼しい時期になっていた、10月のこと。
新幹線に乗ってひとりぼっち東京のち、東所沢駅。どっかしら行く度に思うんですが、やっぱ神戸って都市感が薄いですよね。というか一般的に言うところの“神戸”ってJRでいう神戸駅から三ノ宮駅くらいまでを指すイメージ。そこら辺もたいして都市感はないですが。

𝐇𝐈𝐆𝐀𝐒𝐇𝐈 𝐓𝐎𝐊𝐎𝐑𝐎𝐙𝐀𝐖𝐀 𝐒𝐓𝐀𝐓𝐈𝐎𝐍

それはさておき、ご対面の時間。
埼玉県は所沢市、「ポジションオートサービス」さんへ。

正直なところ、「20年近く続いていて、社長ひとりでやっている特定車種専門店」というのはどうにもこうにも敷居の高い(誤用)というか、下手なことを言うと怒られそうな、そんな偏見があったのですがそんなこともなく。
非常に気さくな方で、納車前に行った整備や車両の状態についても詳細に説明していただきました。

2年前も思ったんですけど、初めて来た場所に、iPadの画面上で見ていた車が、車検証上で見た番号の入ったピカピカのナンバープレートを掲げて佇んでいるのを見ると高揚感を伴いつつもなんだか不思議な気持ちになります。

また、このお店で購入する際にはタイベル周りを交換するプラン(+7.7万円)や、幌・ウェザーストリップを交換するプラン(+16.8万円)があるのですが、「とりあえずこのままでも大丈夫なのではないか」という根拠のない自信のもと基本プランにしました。←そういうところがよくない。
基本プランといっても、特に総額から追い金もなんもないので別になんもないものだと思っていたんですが、電話では「一律で行う基本整備とは別に予算内で整備をします(見積・注文書に書かれた総額以上はびた一文も出していなかったので内心“予算”とは????とビビっていた)」と言われ、整備箇所の説明を聞いているとそんなに?と思うほどの箇所に手を入れられており、「これらはあくまでサービスで別途代金を頂いてやっているわけではないので中古の部品を使用していますが……」なんて前置きしつつもエアコンの修理までされていて、なんというかケチって基本プランを頼んだ(追加でお金を出していない)自分を恥じる気持ちでいっぱいになりました。あとエアコンはめっちゃ効きました。

助手席の赤いのはその場で買ったハーフカバー(8,800円)。
ハーフカバーについて聞こうと思っていたら「ハーフカバーとかどうします?今なら在庫ありますけど」と言われ、即決。

さて、車は画像で何回も見ていたとはいえ、実際見てみると想像以上に小さくてかわいい。決して程度極上!という個体ではありませんが、それがむしろほどよいような。

他にも新しいオーナーが現れるのを待っているビートが。
四捨五入すれば20年近くやっておられる、れっきとしたビート(コペンもある)専門店ですが、在庫として置かれている車両はどれも平均的にリーズナブル。

社長による丁寧で入念な納車前の説明を受け終えて、いよいよ乗車。

関東に住んでさえいればぜひ今後もお世話になりたいと思うお店でした。
あと「これだけは気を付けて」と再三注意してくださったにも関わらず、家帰って次の日にインキーしました。人の話はちゃんと聞きましょう。
うぇーい。

ビートを眺めてみる

ゆっくり停められる駐車場を求めてゆうひの丘にやってきました。

1時間半ほど走ってからじっくり現車確認です。店頭では高揚感で冷静にモノを見ることが出来ないので。

写真と違うといえば、ラジオ用のアンテナがショートアンテナだったのが納車時には純正のアンテナに交換されてました。特に言及されていなかったのですが、
こっちの方が見た目は好みなのでありがたいです。
フォグ付きです。そういえばフォグ点けるとライトスイッチOFFでもポジションライト点くんですね。

そうは言ってもある程度は写真で見ていた通りで、まあこんなもんかなというところ。運転席側ヘッドライトの曇りもぼちぼちですし。サイドシル(特に運転席側)のサビはそれなりにキテそうですが、それはおいおい。

助手席側。
これに関しては個人の好みですが、ぼくは羽付きの方が凛々しく見えるのが好きです。

ブレードシルバー・メタリック、案外悪くないですね。同じNH95MでもJW2のトゥデイはもっと端正な見た目に見えるなと思うのですが、悪くはないです。

純正ステアリングにタイプRシフトノブ、20周年スカイサウンドコンポに120W用スカイサウンドスピーカー。スカイサウンドスピーカーはちゃんと音出てると思います。多分。
発売20周年を記念して発売されたビート専用アクセサリーの内の1つ、フロアカーペットマット。黒は限定300セットのところ、黄と赤は100セットらしい。
20周年のフューエルリッド。なんだかんだ言ってもこういうカッコつけみたいなパーツは割と好き。
クラッチペダルにカバーはついていますが、あとは純正。アルミのなんか変なやつとかじゃないのがよい。アルミでいいのは90‘s欧州ハッチバック+スパルコの穴ぼこABCペダルだけ。
外す気で純正シフトノブを持参していたんですが、よくよく考えたらロックナットって緩み防止用だしそれで固定されたシフトノブを素手で緩めて外せたら苦労しねんだよな。まいっか。

ビートを走らせ、神戸まで

とりあえずひと通り見たところで帰路につきます。といっても長野で1泊挟んで、ですが。
下道で延々道なりに走っていれば着くルートがあったのでのんびり走ります。

屋根開きの利便性。
スカイサウンドコンポはバックライトなども完動。ちょっと感動。USBでのiPhoneとの接続もばっちり。グローブボックスには恐らく他のオプションコードと思われる線も入っていたのですが、使いどころはよくわかりません。

時間調整のために道の駅へ。前にチンクエチェントで車中泊したとこですね。ラッキーなことにあの時より営業時間が伸びていた(コロナ禍前に戻った?)ので、温泉にありつけました。

シルバーもいいもんですね。
屋根開き車で走って温泉浸かって上がって飲むコカ・コーラ。
現状これまでの人生でいちばんうめえコカ・コーラ。

車中泊も出来なくはないなあと思いましたが、予約していた快活の個室へピットイン。足を延ばして横になれるのはビートではできない芸当ですが、これからは車中泊か宿かなあって感じでした。でもポテトはおいしかった。どっちかっていうと朝っぱら起き抜けにひとりであんま安くもないポテト食べてる背徳感がウマい。内緒で悪いことしてる感じが。(廊下の右側歩いて生きてきた人間の感想)

前日の雨の後、戻った車内にはやや雨漏りの痕跡が見られつつも、写真くらいの雨の中で走っている時には一切気になる様子はなし。これなら雨降りを恐れる必要はなさそう。

ビーナスラインへと上りましたが、霧も霧だったのでさっさと給油して帰ることに。2日目は高速です。

だだ余り駐車枠。
 駐車ヘタクソ検定1級。

しかしビートで高速道路、どうかなと思っていたんですが、案外快適な感じ。つっても90km/hで4,500回転くらいですか、そこそこ回りますけど。燃費はそれでも悪くなさげです。

でけえのを見て「挟まれたらひとたまりもないな」と思っていたらサイドミラーにもっとひとたまりもなさそうな車が映っているの図 セブン、欲しいっす。
これにて我が家は軽3台普通車1台。計12人乗り。

そんなこんなで、無事帰りました。走ってる最中はそこまで苦痛とかしんどいわけではないんですが、家帰ったらもう風呂入って寝てました。納車ツイートに頂いたお祝いのリプライ、返しそこねて完全にタイミングを見失いました。申し訳ないです。

キュートなシティ・コミューター

ビートは横から見るのがよい……というか、横から見ていると羽なしもなかなか昔のアバルトやアルファ・ロメオのようでいいのではないかと思い始めた今日この頃。
このスタイリングにはセンター2本出しが似合うような気がするけれど、社外マフラーにありがちな「発する音の中でも排気音だけが頭抜けて近所迷惑」とは無縁なこの無限マフラーからは抜け出せそうもない。初期型はセンター2本出しみたいですけど、どんな音なんでしょうか。

軽自動車という制約の大きい規格で、無理くりスーパーカーやスポーツカーのイメージを落とし込むようなこと(ミニNSXみたいなスタイルに仕立てること)はせず、それをむしろ特徴として活かしたスタイリングは愛嬌と精悍さが同居していてまさに“かっこかわいい”という表現が適切な雰囲気。

若干ミニ・“ピニンファリーナ・ミトス”のような雰囲気はなくもないです。とはいえ「MR-Sに現代のポルシェ(911,ボクスター)を過剰に意識したボディキットを組む」ような「ヤな感じ」はありません。だいたいMR-Sはどう見たって914だろ

写真を見返していると斜め後ろからのものが多いことに気づきます。これで結構デザインを気に入っているのかもしれません。
サイドのプレスラインが話題になりがちなビートですが、個人的には途中でスパンと切ったようなホイールアーチがどことなくイタリアンで好きです。

ホンダは当時これをシティ・コミューターとして世に出したわけですが、もしビートがコミューターとして大売れしていれば、さぞ街中は明るい雰囲気になって、化石燃料の消費量も少なくなったのでは……と思わなくもありません。より荷物が積めた方が便利、より多くの人を乗せられた方が便利、確かにそうかもしれませんが。

ビートと共に、西へ東へ!

納車の興奮冷めやらぬ翌週。大山に来ました。

ちっちゃ~い!

というのも大山周りで行われるコマ図ラリー形式のイベント、「Giro del DAISEN」に参加するため。元々デルタで参加するつもりでしたが、あんま調子よくないってんで急遽抜擢。ラリー形式とは言っても「競技性はありません」という但し書きがされているように、どちらかといえばツーリングのようなものですが。

ご先祖様その①。

運転手共々浮き気味なビート。

ご先祖様その②。

ま、この面々の中で若造と31年落ちの中古軽自動車が浮かないというのが無理ありますし、なんだってそれもこれもひとたび屋根を開け放って走り出してしまえばどうでもよくなる話。景色も道も最高な大山の周りを200kmほど走り回って、楽しく過ごしました。

しかし、ですよ。別に眺めと流れのよい道で運転するのが楽しいだけならどこのどんな車にだってできる話。この車をわざわざ選んだのはもちろん、普通の道を普通に走るだけでも楽しいから。

屋根が開くというだけで、普段の道もずいぶん違って見えてきます。令和の今、運転手が両手足でもって3つのペダルとシフトレバーをバタバタせわしなく動かし、騒々しい音を立てながら走るやたらちびっこい屋根のない軽自動車というのは傍から見ればさぞ滑稽な光景でしょうが、乗っている本人は楽しいんですよね。

颯爽と走り去るオースチン・ヒーレー・スプライトを羨んだあの時のぼくはまさかこんな車に乗ることになるとは思っていないでしょうね。

河は渡れないけど木立を抜けると「オープンカーとはなんと素晴らしい乗り物なのか」と実感します。
あと、車がちっこいのもいいですね。全てが大きく見えて、なんでもないドライブが大冒険になります。「ガソリンさえ入れればどこまでも遠くまで行ける」ことへの感動はちっこい車だと2割増し。さすがに原付ほどではないでしょうが。

養父の方に行ったり。

小雨くらいなら全くもって平気。傘が欲しいと思い始めるくらいで40km/h、60km/h以上で走れるならもっと雨降りでも問題なさそう。楽しいオープンカーライフのすすめです。

京都へパンを食べに行ったり。

「世界の名車 in テクノ」へ行って納車を祝い祝われたり。

ライフスタイルに合わせた、3種類の軽自動車。なんつって。
どっかで見たような……
まさかこんなことになるとは……

埼玉まで0泊2.5日してみたり。ちなみに出発日にオイル交換をしました。3,000km走ったので。
夜の東名はプラネタリウムみたいでよかったです。

富士山です。
ほら、富士山だよ。
急に富士山のカケラもない朝食。数あるSAメシの中で最も愛すべきなのは「どこでも食えるくね?」ってなるメシだと思っています。
さっきもこの写真なかった?

気付いたら神奈川にいました。ぶっちゃけ半分寝ながら運転してました。ちゃんと睡眠はとりましょう。

この時7台の車が集まっていましたが、6台が無彩色。

行きは東名でしたが、帰りは新東名で。トラックの後ろついていけば全然普通に走れますね。燃費は20km/Lちょいくらいでした。エコカー。
燃料タンク容量はもう一押し、と言いたいですが、このクラスでこんな車を作ってくれたことに感謝すべきですね。24Lでも400kmは余裕を持って走れます。嘘。20km/Lと仮定すれば4L残りで80kmは走れることになりますが、燃料計の針がEそのものを指す絵面で数十km走行することに耐えられず、ストレスでハゲてから死にます。なまじイタ車と違って燃料計がキチンと正しい値を示している(気がする)せいであんまし余裕がないです。

ビートに乗ってるのにカプチーノを飲みました。
明日には警察が俺のnote垢探してくるやろし今の内に垢消すわ。 みんな今までありがとう。 元気でな…

最後に

なんか今回のやつ、今まで以上に中身が薄くて存在しない気がしますが、前に1回やった車だからかもしれない。
ちなみに走行距離は既に4,500kmを超えています。

埼玉から帰ってきた時。もう少し伸びてます。

運転しているとついつい足を伸ばしたくなってしまい、いらぬ遠回りをすることも増えるようになりました。反SDGs。

ともあれ、まだ1ヶ月ちょっと。やりたいことはたくさん。やらなければならないこともたくさん。ないのはお金だけ。世知辛いですね。

夢が広がるというか、広げられる車というのもいいなと思います。デルタ・インテグラーレのエボⅡのモモステ(持ってない)をつけて、家にあるアルカンターラ張りのレカロを入れて、B501Pに塗りたい。お金はありません。お金ないなりにまずはド古いタイヤを替えましょうね。ばいばい。

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