ADHDの診断をもらったことはあるけど信じていない話
ADHDの診断をもらったことがあります。
でも、私の中ではなかったことになっています。
そんなことある?という感じですが、そんなことになってしまいました。
2年少し前のことです。
自分の精神状態がおかしいと感じて半年経った頃。
ふと「病院に行ってちゃんと治してもらおう」と思い、職場の近くの心療内科へ行きました。
その心療内科は大きくて有名な病院。行ってみると、診療室がたくさん(8つくらいあった気がする)あって、待合室は患者さんでいっぱいです。
問診票へ記入を済ませると、受け付けの方からこう聞かれました。
「ADHDの簡易検査を受けられるんですけど、受けますか?」
「気になること」欄にあった、そそっかしい・不注意、みたいな項目にチェックを入れたので声を掛けてくれたのだと思います。費用もそんなにかからないようなので、受けることにしました。
受付の方から受け取ったのは、インターネットでよく見るADHDチェックリストを印刷したもの。設問にしたがってチェックを入れます。
その後、しばらく待って診察。先生といくつかの会話を交わします。
ほんの数分だったと思う。そして最後に先生がひとこと。
「ADHDの二次障害によるうつですね。うつを治すよりADHDを抑えた方が治りが早いと思うので、ADHDのお薬を出しますね」
え。
早くない!?診断下すの早すぎない!?
発達障害とかうつって、じっくり話を聞いてから診断するものだと思っていたので、私は拍子抜けしました。しかも、さっそく投薬…(ストラテラを処方されました)
でも実は、ADHDの薬に興味があったのは事実。自分にADHDに近い特性があることは理解していたし、ADHDの薬を飲むと頭がすっきりして仕事が捗ると聞いたことがあったので、その世界はちょっと見てみたかったのです。
何より、お医者さんが薬が必要だと言うのだから、そこは従います。
が、服薬をして1ヶ月が経つ頃、わたしは悩みを抱えました。
胃が痛い。吐きそうだけど吐けない。
なんだろう、ワサビみたいな刺激物を丸呑みして胃に入れた感じ?終始ジリジリと違和感があって、仕事に集中できない、食欲も湧かない。集中したくて飲んでる薬のはずなのに…
正直、お医者さんの診断を全然信用していなかったわたしは、ここで思いました。
「そうか、わたしはADHDじゃないんだ。余計な薬を飲んでいるからこうなったんだ」
いま考えれば、全く冷静でない判断です。でも、当時は必死だったのでそんな結論に至り、勝手に断薬しました。
※断薬=薬を服用を止めること。
自己判断での断薬は危険です。良い子はまねしないでね。
そんなよくわからない一連の流れがあり、わたしの中でADHDの診断は無かったことになっています。(実際、この診断が適切だったかというと怪しいと思います。発達障害の診断は、検査を重ねて慎重に行うものです。)
いまは、「ADHD」ってその時の環境によって必要な対応が変わってくるのだろうなと思っています。
薬でADHDの特性自体を抑えることが必要な時もあれば、困った時の対応を身につけて解決することもある。
あの時のわたしは「自分が何に困っているのか」「その困りごとをどうしたら回避できるのか」を把握できておらず、とにかく「ADHDだって認めてもらいたい!薬飲んだら楽になる!」とだけ考えていました。
薬の前に自分の状態を相談できる人に出会えたら、もっと適切な判断ができたかもなと思います。このあたりのことは、次回以降も書いていきます。
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