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のぞき見!保育スタッフ研修|小児救命救急研修-お子さんの命を守れ!

こんにちは!ノーベル採用事務局です。

今回は、ノーベルで定期的に行っている「小児救命救急研修」の様子を
レポートしたいと思います!

ノーベルでは、大切なお子さんをお預かりするにあたって、
何よりも「安心・安全」を重視し、保育に努めています。

ですが、小さなお子さんは身体がまだまだ未発達。
なので、容態が急変する可能性もないとは限りません。
そんな「いざ」という時のために、年2回、全保育スタッフ向けに
小児救命救急のセミナーを開催しています。

今回講師を務めてくださったのは、
ノーベルの立ち上げ期からお世話になっている
「すまいる舎こども救命講習センター」の前田祐宏先生です。

前田祐宏先生

今回の研修では大きく分けて①~④、
保育現場に潜む危険(その実態と対処法について)を理解し、
乳幼児救急蘇生法を習得します!

①子どもたちを襲う新たな危険について

未だに教育、保育施設での死亡事故がなくなっていない現実、
直ちに心肺蘇生法を行い助かった事例、行えずに助からなかった事例、
様々な事例を通じて、自分だったらどう行動するのか、行動できるのか、
一つ一つ、その時の状況を想像しながら皆で正解を考えていきます。

②乳幼児の身体的特徴の再確認

乳幼児に起こる心臓停止の種類は心原性心停止(心臓が原因)より、
圧倒的に呼吸原性心停止(呼吸系が原因)が多いそうです。
心原性心停止の場合は人工呼吸は必須ではありませんが、
乳幼児は殆どの場合、呼吸原性心停止のため、人工呼吸が必要となります。

【乳幼児に発生しやすい心臓停止】

・呼吸困難(呼吸原性心停止)
   ※誤飲・誤嚥・溺水、アナフィラキシー、中毒、気管支炎、
  喘息、呼吸器系感染症、SIDSなど
・心臓震盪
   ※園児同士の衝突、転倒、胸からの落下など
  (健康な子どもの胸周辺への圧迫、打撲に起因する心室細動による心停止)
・感電(心原性心停止)
・脱水症・熱中症(呼吸原性心停止)
   ※頭痛・吐き気・嘔吐に始まり、意識障害、過呼吸、
  ショック症状が発生。
 自己体温調節能力の破綻による中枢神経系を含めた全身の
 多臓器不全(脳、肺、肝臓、腎臓など)を起こす。

また乳幼児は、体が小さく呼吸器機能も未完成のため、
心臓マッサージは指2本で行う等、力加減に注意しなくてはいけません。

乳幼児の身体的特徴を理解した上で意識&呼吸確認

【乳幼児呼吸器の特徴】

・生後24ヵ月程度までは肺の呼吸器機能が未完成
  (生まれた直後は、酸素と二酸化炭素の交換が行われる肺胞は
 2割位しか出来ていない)
・鼻孔や鼻腔が狭い
・気道を取り巻く軟骨が柔らかく、少しの圧迫で狭くなりやすい
・気管支が細く、肺の膨らみが悪い
・呼吸運動関連の横隔腹筋などの呼吸筋も未発達で弱いため、
 呼吸の力が弱く、疲労しやすい
・感染症に対する免疫機能が弱いため、感染が全身に広がりやすい

③パニック(子どもたちの緊急事態に遭遇した時の精神的動揺)になっても出来る心肺蘇生法の習得

手袋装着から意識の確認→気道確保(おでこに手を当て、あごを上げる)
→119番通報とAEDの手配→胸骨圧迫30回→人工呼吸2回

この手順を繰り返し実践練習しました。

以降はAEDを使用→心肺蘇生法を繰り返し行う
→救急隊員に引き継ぐ となります。

【胸骨圧迫の姿勢ポイント】

・肘を伸ばして、脇を締めます。
・両手の指は、図のように交互に絡め、手の平の下の部分だけを使います。
・最初はゆっくり、段々早く。
 1分間に100〜120回のスピードで継続します!

心肺蘇生法を繰り返し練習

④月一回の園内定期救命訓練(SICFT)の重要性

大切な命を救うためのタイムリミットは約4分。
この限られた時間と闘うためには、
現場にいる保育スタッフの日頃の訓練とチームワークが不可欠です。
定期的に訓練をしていれば、パニック時でも動けるはず!

いざという時に動けるために、子どもの命を守るために、
日頃から繰り返し、救命訓練をしておくことが重要です。

今回の研修を通して、
①保育現場ではいつどんなことが起きるかわからないし
 危険は常に潜んでいること
②いざという時、瞬時に心肺蘇生法を行うことで命は救えるということ
③乳幼児に心配蘇生法を行う際は、
 その小さくて未熟な身体ゆえに注意が必要だということ
④普段通りでないことが目の前に起きたとき、パニックになるのは
 当たり前、その時でも動けるように、定期的に訓練すること


が重要だということを学びました。

心肺蘇生法のやり方を知っていても、
実際に必要な遭遇すると、頭が真っ白になってしまう、
その場で、うずくまってしまう方が現場では多いそうです。

たとえ真っ白になっても、
シンプルに「何のためにするのか」→「命を助けるため」
ということだけをきっちり理解していれば、いざという時に動ける!
と、長年救命救急に携わっていた前田先生は仰います。

ノーベルの保育は基本1対1なので、何かあった時、
動けるのは自分しかいません。
目の前にいるお子さんの様子に違和感を感じたら、

★まずは意識確認!
覚醒している?呼びかけに呼応する?痛みに対して反応する? 
それとも何をしても反応しないのか。

★そして呼吸確認!
いつものように楽に息をしている?顔色悪くなってない?
胸やお腹は動いている? それとも呼吸をしていないのか。

意識&呼吸確認

意識なし・呼吸なしの時は、本日学んだ心肺蘇生法を繰り返し行うだけです!

研修を受けるスタッフは全員真剣そのもの。
何回も同じ研修を受けているベテランスタッフも、
熱心に研修に取り組んでいました。

ノーベルに興味を持っていても、
なかなか応募に踏み切れない方もいらっしゃいますよね?
保育士資格がない…病児保育が不安…
乳幼児との関わりが久しぶりで不安…などなど。

ノーベルが研修を定期的に行うのは、
お子さんの命を守るため、その大前提と共に、
保育スタッフが少しでも不安なく働けるためでもあります。

ノーベルでは、いざという時に大事なお子さんを救えるよう、
今後も定期的に救命救急を含む様々な専門セミナー、
研修を行っていきますので、
安心して保育にチャレンジしてほしいと思います。

保育に少しでもご興味ある方、病児保育を学びたい方、
是非一緒に働きましょう!!
ご応募お待ちしております。


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