利根弥生 /NPO法人タブララサ
1. SDGsに興味を持ったきっかけ
ESDからの自然な流れだと思います。タブララサに入ってから少し経った後に、ESDについて岡山市が力を入れていることを知り、タブララサの活動もESDだなとすんなり呑み込めました。ESDの活動を行っていた為、SDGsもすんなり入ってきました。
また、ESDの環境という言葉は範囲が広く、同じ環境という言葉を使っていても、エネルギーに関する活動を行っている団体やまちづくりに関する活動を行っている団体など様々な活動内容がありました。
そこにSDGsが発表されて17の目標を考えた時、タブララサがしている環境は「つくる責任・つかう責任」につながると分かりました。SDGsという言葉が「環境」という漠然とした一言を具体的に分けてくれたので、説明しやすくて良いなと思いました。
2.SDGsの中で最も重要視している活動
「12.つくる責任とつかう責任」と「11.住みやすい街づくり」です。
「つくる責任、つかう責任」に関しては、「エコスマプロジェクト」と、「Happy Share Candleプロジェクト」の2つを行っています。
1つ目の、エコスマプロジェクトは、イベントからゴミを減らす活動で、リユース食器などの貸し出をしています。イベントを開催している裏でごみの山が出来ているのを見て、すごくダサいことだなと感じ、ごみが出ないイベントが出来たらすごくスマートでかっこいいなと思いました。そのようなイベントを目指すために、リユース食器の貸し出しなどを行っています。
2つ目のHappy Share Candleプロジェクトでは、リサイクルキャンドルづくりやワークショップの活動をしています。結婚式場で一回だけ使われたキャンドルがたくさん捨てられている現状を知り、それが悲しくてリサイクル活動を始めました。結婚式場から出たキャンドルを繰り返し使ったり、形を変えてリサイクルする活動を行っています。
「住みやすいまち」に関しては、西川緑道公園でのキャンドルナイトを続けていくことで、私たちが思う素敵なまちになると良いなという思いがずっと活動の主軸にあります。ごみが出ないまちは理想的であり、まちづくりにも関係していると思っています。
3.コロナ禍で以前と変わったこと
キャンドルナイトが出来なくなったことが大きいです。野外イベントが出来ない今はリユース食器の貸し出しも減ってしまいました。
リユース食器は、コロナが流行している今では、使い方次第ではリスクがあります。このような状況下では使い捨て食器の利用に利点があるとは思います。
ただ、私たちが恐れているのは、「使い捨ての方が楽だし、このままずっと使い捨てを使用しよう」となることです。コロナ禍で出してしまった、環境に負荷がかかった部分はいつか取り返す必要があると思います。
4.SDGsを通じて目指す社会
SDGsは17の項目があって分かりやすいです。今の若者世代もSDGsの話を聞いて、「必要なことだな」と考えると思います。
こういったSDGsという分かりやすいアプローチもあるので、自分たちも社会の課題に対して共感できる部分があれば、何かにもう一歩踏み込むきっかけまで機会をつなげられ、それぞれの人が少しずつでも社会にある課題を気に掛けることが出来るようになれば良いなと思います。社会課題を知るきっかとして、分かりやすさのSDGsになればいいと思います。
5.若い世代にSDGsを知ってもらうために必要なアクション
私自身、イケてることにアプローチしたいと思っています。私が大学生の頃は、環境に優しい=まじめな人がすることの様な雰囲気がありました。若い層に人気のある人が「自分は環境に配慮しています」と言うことができると、それが、かっこいい!となると思います。
ファッションブランドがエシカルとかサステナブルに取り組んでいるのはすごくいい流れだと思っていて、何かを生み出す側の人の中に、そのような発信を気にかけてくれる人が増えたら良いなと思っています。
6.個人ができること
難しい課題があった時に自分で調べることは、ハードルがとても高いと思っています。でも、いつか興味が持てるきっかけに出会うと思います。その時に自分が持った違和感や、自分が感じた「これって良いことかも」のようなアンテナを大事にしてほしいです。例えば、好きなアーティストが出すグッズがオーガニックコットンで作られているとなった時、「オーガニックコットンって何だろう」のようなちょっとした自分の興味の流れに乗った「きっかけ」を大事にしてほしいです。
もしみんなと同じものを見ている時に何か違和感を抱くことがあったら、ぜひ家に帰ってこっそり調べてください。自分の感覚を大事にして、興味のあるものを見つけてほしいと思っています。
7.若者部会で今後取り組んでいきたいこと
今している活動を更に広げていく中で、興味を持ちづらい人に興味を持ってもらうきっかけをつくる役割があったら良いなと思っています。興味をもってない人に興味を持ってもらうというステップと、興味を持った人が深い部分を知れるというステップが続いてほしいです。その時々の世代に合わせた響くやり方をずっと探し続けていくべきだと思います。
8.若者部会で期待していること
どうやってSDGsを知りましたか、と聞いた時に「SDGsネットワークおかやまで知りました」と言ってもらえる、かっこいいものになれば良いなと思っています。
色々な人に、誰がどんな興味を持っているのかをあきらめずにアプローチし続けてほしいなと思います。