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森分志学 /NPO法人だっぴ

1.SDGsに興味を持ったきっかけ

SDGsの一丁目一番地は貧困問題。前進のMDGsは、途上国の貧困飢餓の問題解決を政府やNGOなどが頑張っていこうというものでしたが、SDGsは先進国も含めて、全世界のみんなで同じ目標を達成していこうというものになりました。つまり、SDGsによって、「先進国と貧困」など、自分との距離が近づいた社会課題も少なくないのではないでしょうか。
SDGsについて、その目標が定められた経緯や意味合いを知っていくうちに、自分の中でのSDGsに対する理解が鮮明なものになっていきました。

だっぴ森分さん

2.SDGsの中で最も重要視している活動

だっぴは教育について取り組むNPOなので、4番の「質の高い教育をみんなに」を重要視しています。
活動がSDGsのどれに紐づいていると意識することは大事で、SDGsの目標に対して何らかの取組をする若者が増えたらいいなとも思います。一方で、そこまでの意識がなくとも、とりあえず何か行動してみて、結果それがSDGsの目標達成に寄与していたという在り方もすごくいいと思います。
例えばゲームで言うと、ゲーム機製造の背景には、アフリカのレアメタルをめぐる紛争があり、平和や貧困の問題とつながっていたりします。自分の関心のあることについてより深く考え、探っていくと、実は世界に繋がっていたりして。最初の関心はゲームだったけど、気づいたらアフリカの貧困問題を考えるようになった、という風になってもいいなと思います。 

3.コロナ禍で以前と変わったこと

私たちの活動は、対人を基本とする活動が多いです。
コロナ禍になり、既存のモデルで活動が出来なくなったのが大きく変わったことです。以前は“密”な環境でコミュニケーションをとれていましたが、それが難しくなってしまいました。
ポジティブな点でいうと、これまでオンラインを使っていなかった世界中の人がオンラインを活用するようになったことです。デジタルがインフラ化して、オンラインでもコミュニケーションを取れることは、新しい選択肢に乗れる提案があるという意味で、素敵なことだと思います。
また、「学びをとめない」が私たちも参画しているおかやま親子応援プロジェクトのスローガンになっています。活動を続けていくうえで、コロナに対して、私たちがどのような対策を講じたかをしっかりと説明をすることも重要だと思っています。

4.SDGsを通じて目指す社会

自然と人とのかかわりを考え直す時期が来ているのではないでしょうか。近代における都市化は「人のための自然」という考えだったと思います。
ですが、本来であれば、自然と人間はもう少し干渉し合わない存在でもよいかもしれないですし、人間が犯し過ぎてはいけない存在という考え方もあります。世界で人の手が入っていない自然は5%しかないとも言われています。
SDGsは、自然と人との関係性がこのような状態で本当にいいのか、ということを問われているなと思います。

だっぴ活動写真

5.若い世代にSDGsを知ってもらうために必要なアクション

若者自身が、今自分のいる場所が「どのように構成されているのか」を理解できることは、アクションにつながるのではないかと考えたりします。あらゆる事象は、人的・自然的作用など、色々なもののはたらきで成り立っていて、そういう作用を想像するだけでも、世界や人に対しての解像度が上がる気がするんです。そうすると、世界や人に対して寛容になれるのではないかと。
出来上がったものを完成形として「モノ」だけで見ると、それが自分にとって役に立つかどうかの判断はできても、それ以外の判断はしにくい。モノを消費するという視点以外にも、人や動物を存在として捉え直すことや、作用に目を向け、大衆消費社会の「見えやすい意味」の外側に在る(かもしれない)ものをふんわりと受け取ることができると良いのかなと思います。

6.若者部会で今後取り組んでいきたいこと

「若者の話を大人が聞く」ことに今後取り組んでいきたいです。
若者部会で、若者の声や活動を大人が認知していく取り組みがあれば良いと思っています。例えば、若者が大人に何か相談したときに、「君はこうするべきだ」と、若者の声を聞かずに、大人の意見を押し付けるだけにならないようにしたい。
もちろん、それが一概に悪いわけではなく、若者の可能性を信じられる世界もつくるためには、今チャレンジしている若者がたくさんいることを、大人が認知していくことが必要で、システムの1つに若者部会がなったら良いなと思います。