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支援付き住宅 仙台の状況(ワンファミリー仙台)

抱樸が初のクラウドファンディングに挑戦した「コロナ緊急|家や仕事を失う人をひとりにしない支援」の中心事業「支援付き住宅の全国展開」において、各地で担っていくパートナー団体の一つである、宮城県仙台市で活動をする NPO法人ワンファミリー仙台の佐藤さんにお話を伺いました。

仙台の生活困窮者に関するコロナ前後の状況について

仙台の新型コロナウイルス前までの状況をお話します。まずは東日本大震災から10年が経過しようとしており、仮設住宅に移ったり、仮設住宅を閉鎖する、そのタイミング毎に自殺者が増減している状況が続いておりました。また東北地方の特徴として、車の中で生活するっていう人がとても多く、車検も切れて、いよいよガソリンも給油できなくなって、SOSを出して来てくださる方もいらっしゃいます。

全国的にも言えることだと思いますが、仙台市内もお店が結構閉店していたりしているので、これからも支援が必要な方は増えると考えています。新型コロナがなくとも、チェーン店などで働いていて、精神的に病んだ状態で駆け込みで仙台に流入してくる方も例年いらっしゃいますし、やはり12月の下旬は駆け込みの方が多い状況になっています。

東北地方には6つの県がありますが、奥まった感じの風土が強いエリアなので、地元に帰れない人はとなると、大都市に避難してくることが多いので、結果的に東北6県から仙台市に流入してくることが多い状態です。「よそ者でも都会の方が違和感がない、仕事があるのではないか。」と考える方も多いのでしょう。

私たちの炊き出しに来られる方で野宿されている方の数は15名くらいです。そして巡回相談などで、炊き出しには来られないが、相談にいらっしゃる方を合わせると50名程度です。仙台の特徴かもしれませんが、仙台は冬の寒さが厳しいので、夜はずっと歩き続けて、昼に寝る方、そして24時間営業のショッピングモールで寝泊まりする方の二つのパターンに分けられるかもしれません。

もともと生活困窮で、以前にもワンファミリー仙台と繋がっていた方を新型コロナで再び支援することになったというケースもあります。30代の男性の方なのですが、2年ほど前、一度ワンファミを卒業して仕事も決まってアパートも単身暮らしで自立していたのです。その後派遣登録をし単身アパートで暮らしていたところ、4月以降に勤務先の工場の稼働が一気に落ちて、収入が不安定になりました。その状況が現在も続いており、アパートの家賃が払えなくなり、昨年9月末にアパートを退去せざるを得ない状況になりました。

その後、その方は最後のお給料でネットカフェで寝泊まりをしながら仕事に出掛けておりました。しかし、少ない勤務時間では再びアパートに入るだけの資金を確保することもできず、ネットカフェでの生活も限界になり、勤務先のある仙台市の二つ隣の市に駆け込みで相談し、現在、その市には一時生活支援団体がないので、もう一度ワンファミと繋がった、という経緯になります。

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※写真は、市職員・生活困窮者自立相談支援センター相談員・ワンファミリー仙台職員が室内で今後の支援プランを本人と面談しながら決めている様子

クラウドファンディングと支援付き住宅

これまでにも、当法人は支援付き住宅を運営してきましたが、いわゆる初期費用、具体的には敷金、礼金、不動産仲介手数料、家財道具の購入費用といったものはどこからも出ず、他事業の収益が上がらなければなかなか新規開設はできない状況でした。それが、今回クラウドファンディングで得た資金によって新たに12部屋を開設し、居所を失った方を受け入れられるようになりました。物件としては、仙台市内の賃貸アパートを4か所、1棟あたり数室ずつ借り上げました。内訳は、4部屋、4部屋、2部屋、2部屋です。いずれも当法人の事務所から車で20分以内の範囲にあり、1か所はJRの駅からも近いので通勤に便利で、仕事しやすいかと思います。

1人暮らしでアパートに住むのにこと足りる家財も、今回のクラウドファンディングのお金で買わせていただきました。ふとんセットと防炎カーテン、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、炊飯器、IHのクッキングヒーターとIH対応の調理器具一式や食器一式などを準備しました。

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現在、ほぼ満室の状況で推移しています。空室が出たときは、シェルターを利用している方が生活を立て直すために、順次、支援付き住宅に入居しています。シェルターは緊急的、一時的な居所なので、次の安定した住まいを探すのですが、身寄りのない方などは一般のアパートを借りるのが難しく、当法人で運営しているような支援付き住宅が受け皿になります。空室が出てもすぐに満室になるので、さらなる確保は必要だろうと考えております。仙台市には物件がないわけではないのですが、広い仙台市の中で、私たちがサポートできる範囲で、そして入居者の方が就職活動などしやすいかどうかも重要なポイントです。また、アパートのオーナーさんによっては入居者の個人情報を求められますが、色々なご事情抱えた方が入居されるので、求められないところを探しているところです。

支援体制、見守り体制としては、まず平日1日1回必ず訪問しております。昼間仕事をされている方には、電話で点呼をとっています。土日や休みの日には訪問して、直接お会いするようにしています。支援員は1人あたり15人ほどで担当を受け持っています。一人が一人を担当するのではなく、一人の方をいろんな職員が交代で訪問しています。支援員のスタッフは全部で9名です。

緊急の電話はいつでも繋がるようにしています。体調のことであったり、住まいの周りで起こったことについてなど、何でも掛けてもらえるようにしています。

新たに住宅に入った方のほとんどは、生活保護に繋がり支援を受けています。他は雇用保険の失業給付で対応している方が1名いらっしゃいます。新たに支援させていただいている方の中には、契約を更新しながら住み続けることを希望されている方もいますし、もともと仙台の人ではなく地元に帰って就職活動を希望されている方もいらっしゃいます。「(地元)福島県に戻って就職活動したいんだ。」とはっきりおっしゃってくださる方もいらっしゃって、それはすごく大切なことに感じております。そう言ってくれることで安心します。

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ご寄付下さった皆様へ

ここ最近は、シェルターはじめ支援付き住宅への入居、食糧支援に関する問い合わせが毎日数件ずつあり、コロナ禍の影響はこれから大きく出てくるのではないかと思っています。現在は政府が緊急小口資金と総合支援資金の貸付を延長していますが、貸付延長が終わり、住居確保給付金の期限延長も終わった段階がまさに本番なのではないかと、すでに嵐の状態ですけれども、これから猛烈な台風なみの嵐が来ると思っています。まだまだ、支援付き住宅が必要とされていくなか、引き続き、抱樸をはじめ本プロジェクトへの応援をお願いいたします。
皆さまの温かい善意に感謝申し上げ、ご報告とさせていただきます。


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1988年より北九州を拠点に、困窮孤立者の生活再建を包括的に支援しています。 HP: http://houboku.net 毎月定期的なご寄付をくださる「ほうぼくサポーター」を募集しています。 http://houboku.net/webdonation