無料で診察が受けられる移動診療所

こんにちは、HEROのツカジです。

ホテルドクターサービスの農村部への医療活動を開始して今年で6年目。
今までは、小学校の子どもたちを中心に健康診断、歯磨き指導、衛生指導などに力を入れて取り組んできました。

しかし、現状の見直しや新たな活動課題を見つける必要性を感じて、村の方たちに集まっていただいて、“本当に村の方達が求めているもの”を話し合える様な「村会議」を実施させていただきました。

そこで新たに明らかになった事が、医療費やそれに伴う交通費が生活費を圧迫している現状。

そこで、少しでも医療費やそれに伴う交通費を抑えられる環境を作り出す為に、医師と農村部に出向き、無料で医師の診察を受けられ、現状で必要な治療薬を処方出来るという「移動診療所」を設ける事にしました。

今回は初回という事もあり、どの位の方が、移動診療所に足を運んでくださるのか...という不安をよそに、多くの方々が身体の悩みを抱えて、訪ねてきてくださいました。

身体検査・バイタルサイン測定から、問診、医師の診察と進む中、多くの方々が身体に悩みを抱えているにも関わらず、十分な治療を受け続けられる環境が整っていない事が明らかになっていきました。

また、身体の不調があったとしても、病院に行って何か問題があったら怖いので病院には行かず、行ったときには手遅れの状態だった方も少なくないそうです。

医療においては、
①予防活動
②早期発見
③早期治療
の３つが病気の治癒や健康状態を左右する要となります。

私たちの今後の活動において
①健康活動や栄養・生活指導についての知識の共有
②自覚症状や健康についての相談を早い段階で受けられる場所の提供
③また発見された疾患に応じて、対応可能なのものは対応を行い、必要に応じて適切な医療機関への提携
を「移動診療所」を定期的に行いながら進めていきたいと思います。

またその為には、医師も現時点では一般内科医1名になるので、
①移動診療に対応できる医師の数の増員
②小児医師・歯科医師など専門分野にも対応可能
という部分も強化して対応できるようにしていきたいと思います。

また、それぞれの地域に合った医療活動を継続して行っていくには、現地の医療機関を巻き込んでいくというのも有効だと思うので、各地域にあるヘルスケアセンターなどにも医療提携できていけばいいと思います。

もちろん、貧困や家庭の経済状況、また家族体系の変化など...もちろん課題は山積みで、一気に解決出来るとは思えない状況ですが、活動を継続して行いながら、求められる医療提供の形を模索していきたいと思います。

＊農村部での医療活動は、ホテルドクターサービスの売上の一部を利用して行われています。

NPO法人HERO
ツカジ