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巨大児は何gの赤ちゃん?

  1. 3500g

  2. 4000g

  3. 4500g

クエスチョンの答え

正解は② 4000gです。
定義としては「正期産で4000g以上で産まれた赤ちゃん」です。
4500g以上の赤ちゃんは超巨大児と呼びます。

巨大児の心配な点①


体格の大きさから胎児骨盤不適合になる可能性があります。つまりママの骨盤と赤ちゃんの頭の大きさが噛み合わず、経膣分娩が難しくなるのです。
女性の骨盤は妊娠中のホルモンの影響によって多少緩み、開き気味になると言っても限りなく広がるわけではありません。

巨大児の心配な点②


分娩の際、赤ちゃんを押し出す陣痛が弱くお産が長引く可能性(微弱陣痛)がある。微弱陣痛によって子宮が疲労状態になると、産後も子宮が元に戻る力が弱く出血が多くなる(弛緩出血)可能性も出てきます。

巨大児の心配な点③


赤ちゃんの大きな体が産道を通ることによってママの膣や会陰の傷が大きくなります。
傷が大きければ出血も痛みも増すため、産後の生活に支障が出る可能性。
単純に大きな怪我をすればに日常生活に何かと不便なのと一緒です。
まして怪我をしたのはとても敏感で、どうしても動く部位です。

巨大児の心配な点④

単純に体格が大きいだけなら問題ないのですが、赤ちゃんが
大きくなる背景にママの妊娠糖尿病が隠れていることがあります。
ママの高い血糖で育った赤ちゃんは、産後自力で血糖をコントロールできず低血糖になることがあります。

赤ちゃんが大きいと言われたときのパパミッション

★不安が大きいママの気持ちをよく聞こう!

妊婦健診で赤ちゃんが大きい、骨盤に赤ちゃんの頭が合わないかも、帝王切開を考える。こんな説明を受けたママはびっくりではすみません。
赤ちゃんは無事にうまれる?異常はない?自分(ママ)の体どうなちゃうの?ちゃんと産んで(経膣分娩して)あげられない?
たくさんの不安が押し寄せてきます。
不安は口に出さないといつしか大きな恐怖になってしまいます。
パパはママの不安を大丈夫!の一言で片付けず、スッキリするまで聞いてくださいね。

★医師の話をママと聞こう!

新型コロナウイルス感染が拡大してから、パパが妊婦健診に立ち会える機会は減ってしまいました。パパが医師と話すのは「きっとだめ」そう思う前に出産施設に問い合わせてみてください。
施設によっては時間を予約してパパと医師が話せる機会を設ける場合もあります。
医師の説明を共有することでママをサポートする上でのヒントがあるかもしれません。

巨大児であっても全ての赤ちゃんに異常があるわけではなく、ママの妊娠経過に問題なく単純に体格が大きく元気な赤ちゃんもたくさんいます。

ちなみに私がお産を介助したなかで最大の赤ちゃんは4620gでした。
お産の時間かかったものの経膣分娩でした。
分娩の際は帝王切開の準備もしながらでしたが無事に退院されました。
こんなケースもあるのです。


では、またお目にかかりましょう。

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