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お産の時の姿勢

 お産の時はどんな姿勢をするのでしょうか。
なんとなくイメージはあると思うのですが、なぜこの姿勢なのか
考えたことはありますか?

載石位はどんな姿勢?

 多くの病院の分娩台では、載石位(サイセキイ)という姿勢を取ります。
仰向けになって膝を胸側にグッと引き寄せる姿勢です。

どうして載石位は必要?

 パパ達の中には、お産の時はこの姿勢しかないんじゃ?と思う方もいるのではないでしょうか。
 お産の歴史で、はじめて分娩台が使用されたのは1738年と言われています。
フランスの宮廷の中で利用されました。
まず載石位が取り入れられ、その後分娩台が考案されるという順番です。
載石位をより確実に維持するために分娩台ができたのです。
なぜ載石位が必要だったか?
それは鉗子分娩のためです。
産道から赤ちゃんの頭を鉗子という器具で挟み引っ張り出すためにはこの姿勢が必要で、姿勢をしっかり維持するために分娩台が作られました。
18世紀のヨーロッパは、お産に伴う医療措置が飛躍的に進化したという背景もあり、医師が処置をしやすいという点でも分娩台は広まっていきました。

分娩台前のお産の姿勢

分娩台が普及する前のお産の姿勢は
立膝
蹲踞(しゃがみ込む姿勢)
座位(椅子に座る姿勢)
側臥位(横向きで寝ること)、
四つん這い。
このようにレパートリーが多かったのです。
立膝や蹲踞は、本来は産道が真っ直ぐになるので、息みやすく赤ちゃんも降りてきやすい姿勢です。
昔の絵の中にも、天井から吊るした綱に掴まって出産する姿、蹲踞を取って出産する場面があったりします。

 今でも助産院、自然分娩を推奨する産院では、こうした姿勢をとることがあります。
こういった自由な姿勢をとって出産することを、フリースタイル分娩とよび
ます。

分娩台はどちらかと言うと処置をする側にメリットが多いので、寝心地はあまり良いものではありません。
狭い!硬い!高さがある!
このため、分娩台を使用するのは初産婦産の場合子宮口が全て開いて、確実に赤ちゃんが降りてきてからです。

お産の時のパパミッション

★ママの体を支えよう!

個室や陣痛室で色々な姿勢で過ごした方が楽に過ごせます。
姿勢は個人の好みがかなりわかれます。
パパがママの姿勢を支える手助けをするとより楽に陣痛を越えることができますよ。

★体の支え方をシュミレーションしておこう!
お産の時には助産師からお産が進みやすくなるための姿勢を、ご提案することもあります。
正期産の時期に入ったらどんな姿勢がママにとって楽か。パパはどのように支えれば良いのか、いろいろ試してみてくださいね。

 パパが付き添えない時には、出産施設の助産師たちが代わりを務めます。
でも、ただでさえ不安と緊張がつのる時は、身近な人がそばにいてくれるとより安心できます。
 「立ち会い分娩」は赤ちゃんが誕生する時だけではなく、陣痛を乗り越える過程を共有することが大切だと思うのです。

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