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【8月・9月 夏のボランティアプログラム】貧困者に「命の危険」が迫る夏 食料配布とアウトリーチで生きる権利を支えよう!

●プログラム趣旨

 NPO法人POSSEでは、今夏(8月・9月)に、貧困問題に取り組む学生・若者のボランティアを募集します。

●日程

区役所前アウトリーチ
場所:東京都内の区役所(2〜3の区役所を回る予定です)
*アウトリーチとは:区役所前でチラシを配ったり、話を聞いたりすることを通じ、問題を抱えている人に直接アクセスし、生活保護の利用をサポートします。
第1回目:7月31日     8月1・2・5日
第2回目:9月2・3・4日

食料配布・相談(東京近郊にて*場所は後日公開します)
第1回目:8月30・31日
第2回目:9月7・8日

 事前に活動の簡単な紹介をしたのち、経験のあるスタッフ・ボランティアで現場に向かいます。
*1日からの参加もOKです。
*その他、随時相談支援や申請同行などの活動を行なっており、こちらのボランティアも募集中です。

過去のアウトリーチ活動の様子①
過去のアウトリーチの様子②

連絡はこちらから!
LINEで連絡する
メールで連絡する volunteer@npoposse.jp

●プログラムの背景 貧困者に「命の危険」が迫っている

①殺到する若者からの貧困相談
 現在、私たちのもとには10代、20代、30代の若年層からの貧困相談が殺到しています。2023年度には589件中304件と、半数以上が若年層からの相談です。
 その相談内容は深刻です。昨年相談を寄せた若年層304人のうち、139件と半数近くが、ネットカフェなどの商業施設で寝泊まりしている・実家でD Vを受けており安心して居られないなど、安心して住める家のない「ホームレス状態」にありました。
以下は、相談の一部です。

宮城県20代女性
家族から殺されると思うほどの暴力を受け、所持金も全て奪われ、友人宅に匿ってもらった。その後、実家を出るために工場の社員寮に入るもうつ病の悪化によって働けなくなり、自殺未遂も繰り返した。さらにその後に同居したパートナーからのDVで警察に保護され、実家に戻らざるを得なくなった。うつ病で働くことが困難だが、毎月10万家に入れるようにと家族から言われている。そのため、病院に行くことができず薬も飲めていないため、うつ症状が悪化している。今の家族と離れて暮らしたいと考えているが、お金がなく逃げ出すことすらできない。

東京都30代男性
ネグレクトなどがあり、家族とは10年以上音信不通である。8年ほど住所不定状態で、日雇いの仕事で食いつなぎながら、ネットカフェや路上、知人宅を転々としている。

東京都20代男性
 幼少期に両親に養育を放棄され、児童養護施設に入所した。その後、交通事故に遭い、就労が困難に。生活保護の申請の2週間前には居候していた知人宅も追い出され、公園のトイレに籠り、缶コーヒー1本で1日をしのぐような路上生活をしている。

 若年層の貧困の背景には、「雇用にも家族にも頼れない」という現状があります。非正規雇用や「ブラック企業」の広がりによって、就労によって自立することが難しい。しかし、家族からのD Vがある場合、安心して実家に留まることもできない。そんな中で、ホームレス状態に至ってしまう人が溢れています。

②生活保護の窓口では「人権侵害」のオンパレード
 こうした人たちが安心できる家を確保し、自分の生活を取り戻すためには、生活保護の活用が不可欠です。
 ですが、生活保護の窓口では生存権の侵害が横行しています。昨年度POSSEに相談を寄せた人のうち、相談前に生活保護の窓口に行ったことのある108人のうち81人、75%もの人が何らかの違法行為や問題行為を経験していました。「担当者に「若いからまだ働けるだろ」などと言われて申請を断られたり(「水際作戦」)、福祉事務所によって「貧困ビジネス」と呼ばれる劣悪な施設に収容されたりしてしまうケースが後を絶ちません。

 以下は、そのような役所の違法行為の一例です。

相談事例⑧ 東京都30代女性
父親から過度に自立を迫られ、家から追い出された。その後、都内の生活保護の窓口で「生活保護は最後の手段」「障害者手帳がないと申請できない」「家を先に借りろ」「施設に入れ」などと言われ、2度にわたって水際作戦にあった。

東京都20代男性
 親からの暴言等で家にいられず、家から逃げ出し都内で生活保護の申請をした。しかし、申請地から程遠い茨城県の障がい者施設に入所させられた。管理者に通帳を奪われており、保護費は月初めに1万円のみ渡される。また、空調設備は設置されているがリモコンが部屋になく使うことができない。食費も580円徴収されているが、カップ麺のみの日もある。


 このように、役所の違法行為が横行していることにより、命をつなぐために生活保護を受けたくても受けられない、または生活保護を受けた後もまともな生活を保証されない人が多く存在します。
 こうした状況にある人々は、今まさに「命の危険」に直面しています。

いますぐに支援が必要な状況
  生活保護制度についての知識がなく、役所で申請を断られた後で「助けて」と言える支援先も知らないほとんどの人にとっては、生存が守られるかどうかは「運次第」という状況が広がっています。
 特に、福祉事務所の対応の違法性に当事者が気がつくのは難しく、生活保護の申請ができず困り果てている人、施設に収容されて泣き寝入りしている人が多くいると考えられます。
 そこで区役所前でチラシを配ったり、食料配布を行ったりすることを通じ、問題を抱えている人に直接アクセスし、生活保護の利用をサポートします。
 熱中症の危険が迫る夏、全ての人の生存を守っていくための、学生・若者のボランティアを募集します。

●参加資格と申込み方法

 特別な資格や能力、学歴は一切必要ありません。経験のあるスタッフやボランティアと一緒に現場で学びながら、実際に社会を変えるための力をつけていきます。

 参加費は無料です(※交通費・食費などは自費負担でお願いします)。

 1回からでも参加できます。
 
 活動の簡単な説明をし、経験のあるスタッフやボランティアと一緒に現場へ向かいます。

これまで参加してきた学生ボランティアの声

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メールで連絡する volunteer@npoposse.jp

●日程

アウトリーチ
8月1日
8月2日
8月5日

フードパントリー
8月30日
8月31日
9月7日
9月8日

●NPO法人POSSEについて

 NPO法人POSSEは、2006年に大学生が、若者の労働・貧困問題に取り組むために結成しました。大学生・大学院生が中心となって運営しています。年間5000件以上にのぼる労働・生活相談支援や、街頭調査・アンケートを通じ、労働・貧困の実態の啓発、求められる政策の提言を続けています。
 近年では、「履歴書の性別欄の廃止」といった成果をLGBTQ当事者と共に勝ち取った例もあります(東京新聞・「性別欄」を履歴書規格から削除 1万筆の署名で業界が動いた)。


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