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気功生活 Vol.140 〜2024.1.11

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清濁
汚れては
また澄む。

光と陰  天野泰司
2024気功暦 〜今、「おちつく気功」を
伊勢へ
大祓と気功 
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The Book of Life 12/1812/28
子育て悠々記 第3回 あや
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光と陰

天野泰司

 新年の訪れと同時に大きな地震がありました。広範囲に揺れましたがみなさんご無事でしょうか。災害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げ、また、てあての時のような心で、心身の回復と復興を祈っています。

冬至の伊勢

 冬至にあたる12月22日に、日帰りで伊勢神宮に参詣し、24日は蔦町で「気功と大掃除の会」を開きました。大祓詞おおはらえのことばを全員で唱和した後「肩の荷がおりる気功」、総勢10名で広間と事務室、お庭の大掃除。お伊勢さんの〆縄を新しく掛け直し、蔦町の場も、身も心もすっかり綺麗に祓われて清々しい空気の中で新年を迎えました。
 伊勢の原点には、太陽信仰があります。アマテラス、つまり「世界をあまねく照らす太陽の恵み」に感謝し、光を拝む聖地です。
 冬至は日照時間がいちばん短く、陰が極まって陽に転ずる「一陽来復」のタイミングとなり、冬至前後には、内宮の入り口にかかる宇治橋の鳥居に真正面から登る朝日を拝むことができます。

 当日はお昼頃の到着で、日はすでに高く、内宮神域内に鎮座する別宮、への参道にかかる鳥居の正面から、ちょうど明るい陽が射していました。
 ちょうど古事記の天岩戸開き神話のように、真っ暗になった世界に再び明るい光が戻り、安らかで平和な世が再生する。そんな変化を予感させる一瞬でした。

心と体の大掃除

 神道には、古より伝わる神事や神話伝承はありますが、教祖や教義、経典はありません。明治以降に帝国主義につながる国家神道的な利用のされ方をしましたが、太古よりずっと人智を超えた大自然の働きを拝んできたので、あえて「文章としてまとめる」ことを避けてきたのでしょう。そのため、日々唱えられる大祓詞は神道の本質を知る重要な手がかりとなります。
 大祓とは、知らず知らずのうちに犯した罪や穢れを祓い清める神事です。六月末の夏越祓と大晦日の大祓は、半年ごとの魂の大掃除のようなもの。人間生活を営む以上、さまざまな思惑や特定の考えに縛られ、主義主張の対立、正誤、善悪をめぐって争いや葛藤が絶えません。それが重なってくると、「これが普通」という錯覚が生じ、心身の自浄作用が鈍り、争いや葛藤がさらに増えることになります。だからこそ定期的に、あるいは日常的に心の大掃除をして、体の中に元々あるセルフクリーニングの働きを取り戻すことが大切になるのです。

 大祓詞では、神と人との繁栄と過ち、そして罪や穢れが浄化されていくプロセスが物語的に語られます。こうした比喩的な諭しは、潜在意識が受け入れやすいので、意識的説明に比べたら効果絶大。「一生懸命にゆるむ」ことが難しいように、浄化されていく流れがイメージされる方が、心がほどけやすいものです。
 気功の特徴も、潜在意識の大掃除と言えるかもしれません。無心に体をゆらし、なで、息を吐き、気を通していくことで、体がほぐれるのと同時に、さらさらと心がほどけて流れ出し、心の底から元気が回復して、大自然の働きと再びひとつになっていくのです。

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