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考える事が出来る為のことばを持て!

「言葉がけと読み聞かせ」

ことばの数と成績は比例する。私の教育論によく出てくる一節です。授業風景を思い描くと、授業を成立させているのが「ことば」であることが解ります。授業では、まず、挨拶から始まり、次に学習内容を伝え、説明に入ります。勿論、指示や質問、音読、黙読、演習などが織り込まれ授業が成立します。これら全てに「ことば・文字」が必要となります。時に、ことばは、空気と同じ存在になることがあります。意識せず使っている事が多いのです。昨日、私はテレビに生出演をしました。テレビ出演は何度も経験しているのですが、とても緊張します。それは、自分の意見を短時間に伝えなければ行けないからです。限られた時間、カメラやライトが当たるスタジオです。自分の考えをまとめるにも一苦労です。ここで、「ことば」を意識することになります。人前でのスピーチが苦手という方は、普段あまりことばを意識されることは少ないのかも知れません。

授業で説明されることば、これを聞き入れるためにやはり「ことば」が必要になります。先生が説明されることばを理解をするために、頭の中にある辞書からことばを引っ張り出し、説明されたことばを翻訳します。この時使う辞書がドイツ語の辞書であったらどうでしょう。ことばは自分のわかる言語として翻訳が出来ず、意味の理解などできなくなります。幼児は、この辞書を母親から授かります。でも、辞書のページ数が問題になります。先生のことばを理解するには、1年生であれば1年生の、2年生であれば2年生としてのことばが必要になります。先生のことばが理解出来る。このことは簡単そうで意外に難しいのです。何故なら、人の集中力はそんなに長くないからです。集中できる時間は何と15秒前後です。よく、人の話でも、ドラマでも聞き逃すということはありませんか。聞いているようで、意識は別のことを考えています。ですから、私は先生方の研修の時に、長い説明は意味を成さない。20秒で終わり確認することを指導しています。

人の話を聞くのにも「ことば」が必要です。当然ながら話すにもことばが必要です。ところが、話す前は頭の中で何を話すのか、その内容を考えまとめているのです。もう、お解りでしょう。人に話すという行為はとても知的な事なのです。問題を起こす生徒、学力の低い生徒の大半は伝える事が苦手です。それは、「話す」と言う思考力を使っていないからです。ことばを多用していないからです。聞くこと、話すこと、共に人には重要な知的活動です。人の話を聞ける人は、その人のことばを受け取るだけのことばの辞書を持っている人です。それが考えることのできる人となります。人の話を聞ける人になる、考える事のできる人になる。その為にはことばを沢山持ちましょう。

2014/6/10


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

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