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生命誕生

「胎児は知っている」

叔母は、戦後の女性の地位を高めた人でもあります。労働者の妻としてその任についた功績は大きく、国会でも論を展開した女性でもありました。私の母と同い年にあたり、どちらが先に召されるかと案じられるほどで93年の長い生涯の幕を閉じました。時同じくして、母の状態も芳しくなく、叔母の葬儀が、我が母の葬儀を暗示するかのようで、二重の悲しみとなりました。

こうして、この世を去る人もいれば、この世に生を受ける人もいます。生命誕生は今までも何度かこのブログで取り上げました。生命誕生は、まるで宇宙を語るように、そこには壮大な命のドラマが存在します。男女の出会いだけでなく、精子と卵子の出会いから命に関する壮絶なドラマが展開します。結婚後、なかなか赤ちゃんができず苦労されたご夫婦は多いでしょう。一昔前までは、殆どが女性の肉体的欠陥であると言われていた不妊ですが、現代医学の発達により、多くの場合、男性に問題があるということが解ってきました。これは、医学の発達と言うより、男尊女卑の名残で、男性のプライドが不妊の解明を遅らせていたようです。生命のドラマは、まず犠牲ということばから始まるのかも知れません。数億の精子は、たった一つだけが卵子と結びつくことができます。その他の精子は、全てたった一つの精子を送り出すため犠牲となります。ここが、「選ばれし命」と呼ばれる所以です。

さて、胎児の能力はどれほどなのでしょう。いくつかの調査から、胎児の持つ驚きの能力が解ってきました。その中でも特筆すべき事があります。胎児に唯一最大の影響を与えるものがあります。それは、胎児にとって一番大切なものは何かを考えれば解ります。答えは「胎児に対する母親の思い」です。このことから、母親は4種類の精神的カテゴリーに分類されました。

「理想的な母親」「破壊的な母親」「二面的な価値の母親」「冷淡な母親」

以上の4つです。そして、生まれてきた子ども達は、この母親の精神構造を受け継ぐというショッキングな結果が出ています。勿論、出産にも大きく影響しています。最近話題になったテレビドラマがあります。捨てられる子ども達の存在です。幼児虐待や育児放棄に見られる母親の妊娠における心理は「望まない命」「望んでいない命」です。母親から望まない命として誕生した子どもは、感受性が乏しく無気力な子どもとなってしまいます。場合によっては暴力的な子どもとなる可能性を秘めています。母子一体の状態で、精神、つまり心も共有している状態で胎児は過ごしています。胎児は知っています。親が自分のことをどのように思っているのかを。

もし、望まない命として妊娠期を過ごしてきたならば、我が子の誕生後どのように接していけば良いでしょう。妊娠期は体調の変化と共に精神的にも不安定になりがちです。また、経済的な不安や、周囲からの声も聞こえてきます。様々な環境下誕生した命です。親は、我が子に健やかに育てと願うのですが、親の心の内は既に胎児の時から見抜かれています。これを解消するには、我が子に対し謝罪するしかありません。しっかりとことばに出して詫びることです。そして愛情いっぱい育てる意外に方法はありません。誕生後、親の愛情が本物であるか、それを示す時期が幼児期です。ある意味それは親が試されている時期なのかも知れません。言わば、子宮体験が、子どもの性格の基本を形成すると言えます。

石川メソッドによる「胎教」もこうした背景から誕生しました。これまでの胎教は、主に学習面を前面に押し出した内容が主流であったと思います。しかし、母親の精神状態が胎児に働く影響の大きさを知ったとき、まずは、人間教育の原点である「愛」を伝えることが重要であると考えました。また、「選ばれし命」は「望まれた命=望んだ命」としてご両親に考えて頂くことが重要だと。幼児教育も同様です。如何に精神的バランスの取れた学習環境を形成するか、そこには、知的な面だけでなく、精神性や運動面、そして感覚的な部分、更に親の愛情にまで及びます。やはり、幼児教育の原点は「人間教育」です。

2014/4/25


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川先生監修!

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