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勘違いの躾け

「厳しさ≠躾け」

子育ての中で最も頭を悩ますのが躾ではないでしょうか。ところが、最近、体罰問題などでのニュースの中でよく耳にすることばがあります。「躾の一貫で/躾けるつもりで」など、指導目的で行ったと主張されています。傾向として、現代社会では、体罰と躾は表裏一体となっているのではないでしょうか。確認すべきは、躾とは指示命令通り動く子どもを育てることではない、ということです。

命令語、指示語、否定語、これら3つのことばはできる限り避けるべきものです。命令語は、親に従わせることばで、親の方が力関係で勝っているときは有効ですが、逆転したとき、つまり思春期にさしかかる頃その反抗は「倍返し」となって親に返ってきます。更に、命令語の多用で問題になるのが、同年齢の子どもに対するいじめです。命令語の多用で心が圧迫され、そのはけ口として周囲の同年齢の子どもに向けられます。時にそれは暴力を伴う場合もあります。命令語は、拒否か従属の二者選択です。深く考える必要はありません。思考は短絡的になり、行動もそれに伴っていきます。厳しさは、子どもではなく大人側が持つもので、指導すべき人自身が自分に厳しくなければなりません。また、厳しさを暴力に変えるなどあってはなりません。命令語の多用は、過度なことばによる加圧につながり、子どもの心を抑圧させ「よい子」を演じる場合もあります。これが親子にとって最も危険な状態です。

指示語の多用は、子どもの、自立への道を狭め遠のかせます。また、自身で考えることも、判断することもしなくなり、無気力な性格へと導いてしまいます。指示語を多用されている子は、集中力・思考力に欠ける傾向を持ち、行動の遅さも気になる所です。集団行動の時問題となる子どもが、家庭で多くの指示語を受けている子です。合宿の食事などで、直接「食べなさい」と指示を受けないと食べない子がいます。指示を与えられなければ食事もしない状況は、無気力を通り越しています。勿論、学力的にも満足な結果は得られません。

否定語の多用も、無気力、無関心な子どもに育ってしまいます。思考停止状態といっても過言ではありません。ここまで来ると、精神病様反応を示す場合もあります。命令・指示・否定の3つは、子どもに見えないストレスを蓄積させます。最悪、登校拒否・ノイローゼ・心身症を招くこともあります。先日も、ある所で見かけたお母さんが、我が子に薄汚いことばでののしり、否定語と命令語を連発していました。同じような光景はよく見かけます。

子育ては、「うながす」「待つ」「見守る」の要素が大切です。お母さんも相当ストレスが溜まるはずです。でも、こういうことばがあります。「人生はやり直せるが、子育てのやり直しはできない」愚痴を聞いてくれる友達、幼児教室の先生を持つべきです。まずは、お母さんのストレスを取り除きましょう。

2013/1/27


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

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