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言葉の力

「言葉の力」

森元総理の発言が物議を醸し出している。相変わらず、我が国のトップにいる方々の言動問題が後を絶たない。発した言葉のジャッジは、聞き手に委ねられる。誰に対した発言なのか、その表現を間違えると、特に重要なポストにいる方は大きな責任問題となる。しかし、それは、重要な位置にいるからこそ起こることだ。そして、それは、総じて人に対する傲慢さに起因することが多い。こうした発言を受けて、国会で質問に答えられた安倍総理は「個人の発言」と表現された。個人と公人との比較なのだろう。しかし、責任ある立場の公人であれば、その人の語る全ての発言がどれほどの影響力を持つのか自覚している必要がある。個人的発言とは極限られた私的な場であり、多数の人が集まる場は公の場となる。こうした発言を二枚舌とでもいうのだろうか、折しも国会ではある問題に対する表現力に論議が集中している、都合の良い解釈だけは避けて頂きたい。

子ども達に見せたくないものに何があるだろうか。保護者の方々に聞いてみると、何とその中に「国会中継」があった。論議をする場であるべきなのだが、野次と怒号が飛び交っているから、というのが其の理由であった。人の発する言葉が不快感や嫌悪感を持ってしまう場合がある。それとは逆に、人の言葉で心が救われる場合もある。今回、ショートプログラムで自分自身不甲斐ない結果に終わり、立ち直れないほどの状態に陥った浅田真央さんだが、彼女を救ったのは佐藤信夫コーチの「ことば」だったという。また、国籍を問わない人々からのエールだったという。その中には、世界トップクラスのスケーターが名を連ねていた。

幼児期に文字や数を指導する。昨日も述べたが、文字は学ぶために必要な学習知識だ。これを基礎知識と呼ぶ。人は、第一段階、聞くことで言葉を覚える。我が国の英語教育が世界水準に達しなかったのは、聞くことを重要視してこなかったからだと思われる。耳を鍛えることは言語学習の基本だ。しかし、聞く学習には限界がある。そこで第二段階として文字を読む学習が登場する。「文字が読める」、読む学習のスタートがここにある。しかし、読めただけでは学習にならない。言葉の意味を理解しなければならないからだ。この学習課程で言葉が語彙として定着する。言葉は他の言葉と結びつき文となる。文は、幾つかの文とつなぎ合わされ文章という言葉表現の塊ができる。ここで、文は、様々な表現を身にまとう。

言葉は、それを使う人の人格を表すときがある。言葉は、人を優しく包んだり、勇気づけたり、時に励ましの言葉になる。しかし、その反対に使われることもある。人の心を傷つけたり、騙したり、もうお解りだろう。言葉は、人の内面、心に直接関わりのある「もの」なのだということを。人や物事について、考え、悩み、想い、伝える、言葉を大切に扱う教育が求められている。子ども達の心に直結する言葉を丁寧に指導する基礎教育が求められている。

2014/2/20


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川先生監修!

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