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できる子の特徴

「シンプル」

子ども達の使う筆箱・ペンケースを見たことがありますか。沢山の筆記具が入っていませんか。特に高学年や中学生になると、必要以上に筆記具を詰め込むことが多くなります。成績の良い子どもの筆箱の中を覗くと、必要最低限のものに限られており非常にシンプルです。また、モノを丁寧に扱っています。学習で使うシャープペンシルなどは常に決まっており、消しゴムも同じモノを長く使っています。その他には、三角定規、コンパスが入っているのですが、意外に、成績の振るわない子の多くは、この三角定規やコンパスを持ち合わせてない場合が多いのです。必要なモノが無く、不必要に何種類ものシャーペンを持っている、やはりこうしたところに学習以外の無駄があるようです。

子ども達を指導していて様々な部分で子どもの成長を確認することができます。例えば、授業後の後片付けです。毎回、机の上の消しゴムのかすを厚め捨てて貰うのですが、消しゴムかすを毎回集めている子は、成績も伸びません。消しゴムのかすが少なければ少なくなるほど、比例して成績も上がります。成績の良い子が消しゴムを使う場合は、部分的な少ない面積に限られています。例えば、間違えた式や答えを消しゴムでけすことはありません。ミスはしっかり残しておき、何を、どこで間違えたか、分析できるよう残しています。後に繋がる学習の要素をしっかり残しているのです。ですから、消しゴムの出番は限られているのです。むやみに消すことはありません。

出来る子の特徴として、タイルの活用があります。「ことばを知らない子ども」でもお話ししたように、普段何気なく使っていることばの意味を理解していない子が多く存在することは、将来の学習に多きな暗い影を落とします。数字を中心としてきた年長の子どもがいます。周囲からは計算が良く出来る子と見られています。もう一人はタイルをしてきた子です。早生まれのせいか、まだ計算などのスピードはありません。あるとき、5と7の差は幾つと先生から質問されました。ここで、計算が出来る子が真っ先に答えると思っていたのですが、そうではありませんでした。タイルを使っていた子は、直ぐにタイルを出し、机に並べました。そして、2と答えたのです。「差」ということばを理解していなかったのと、数字だけの操作では差のイメージが沸かなかったのでしょう。タイルは正方形のとてもシンプルな教具です。だから、使いやすく、目にも直ぐに馴染めます。つまり視覚的にも優れた教具といえます。こうしてみると、世の中はシンプルが一番ではないかと思えてきます。そういえば、出来る子の机も、余分なモノは無く、実にシンプルそのものです。

出来る子の特徴に、「興味」が上げられます。一番怖いのが無関心であることです。興味はときおり「心」がついて「興味心」ということもあります。また、幼い頃は「好奇心」ということばも使います。脳の本能であると言われる「知りたい」とおもう気持ちは、そのまま学習能力へと直結していくのでしょう。幼児期は普通に持っているこれらの能力は、時を経るに従い意識が薄くなっていきます。人間の持つシンプルな能力を維持するためには、持ち物から始めるシンプルさが一番なのかも知れません。本質とはそんなとこに見え隠れしているような気がします。

2014/3/20


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫


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