見出し画像

これからの受験

「受験も多様化」

子育ての中で最も神経質になってしまうのが受験です。9月から始まる受験シーズンは来年春まで続きます。今や受験は多様化の時代を迎えています。そして、対象年齢も年々幅が広がり、その対応は様々です。受験の最初は幼児期で、幼稚園受験と小学校受験が真っ先に上げられるでしょう。小学生では中学受験、中学では高校受験と専門学校の受験、高校では同じく専門学校や大学受験。就職試験も受験でしょう。これらの受験は国内にとどまらず、遠く外国にも目が向けられています。(インターナショナルスクールもあるが、我が国に於いて義務教育過程として認められていない)では、その受験する園や学校を選択するとき、選択基準はどこにあるのでしょう。多様化というのは、この選択基準の多様化も含まれています。

一昔前ならば「エスカレーター」という言葉が思い浮かぶはずです。一貫教育は、大学までエスカレーターで進学できる、それが魅力的で受験される方は多く、学校側も半ばそれを生徒募集の核としていました。しかし、その一貫教育という考え方が最近になり変化が生じてきたのです。現在、一貫教育と呼ばれるものには様々な形式が現れています。また、これからも新たな形式が考えられています。それらも含めてあげて見ると。

  • 幼小一貫教育(幼稚園→小学校)

  • 小中一貫教育(小学校→中学校)

  • 幼小中一貫教育(幼稚園→小学校→中学校)

  • 中高一貫教育(中学→高校)

  • 幼小中髙一貫教育

  • 幼小中髙大一貫教育

これらは。一見私立校のように思えますが、公立の一貫教育思考が目立ち始めています。まさしく、公立私立に関係なく教育の多様化が始まりました。

このブログで何度も出てくる「ゆとり教育」、その影響は子ども達の学力低下を招き、結果として大学受験そのものを考え直すきっかけにもなっています。また、世間を驚かせた「6・3・3制」の見直し案も、同時に教育改革の目玉として上がられるなど、子ども達の学力向上を前提とした教育の見直しは、受験そのものにも大きな影響を与えています。このように、教育制度の見直しや受験の見直しは、世界的にみて落ち込みが激しい我が国の子ども達に対する学力向上が狙いです。そして、今現在、学力差は教育現場に於いて指導の困難さを招き、反動として、校内暴力や学級崩壊、いじめ等を誘発しています。

これらと平行して、少子化問題も受験に大きな影響をもたらしています。大学も高校も全入時代を迎え始めているからです。益々勉強をしない、したがらない子ども達が増加しています。また、義務教育を過ぎ高校に進学しても全国で年間7万人以上の中途退学者を出しています。その内訳の中で目立つのが学校生活に馴染めないとか、学業不適応、進路変更等です。ただ皆が行くからという単純な理由で、先の進路を考えていない生徒が目立ちます。また、経済的理由も4%未満ですが見逃せない点です。

受験は、子どもの将来と深く関わる重要な出来事です。我が子の未来をどのように考えるか、まだ判断力のない子どもに必要最低限の教育環境を整える、それは親としての責任かも知れません。しかし、その思いは常に我が子とあるべきでしょう。押しつけや、強要であってはならず、だから親子の会話が必要です。また、今の受験は誰にも公平ではありません。受験する側にも、教育機関にも選択という文字が与えられています。そして、受験する側には「能力」「学力」が求められます。場合によって私立などでは家庭の「経済力」もこれに加わります。「学力」にも単なる知識だけではない、新たに「思考力」が求められています。それには、生活経験や体験、社会経験や体験など、学ぶ範囲がより広くなるでしょう。どのタイミングで受験をするのか、どのような学校を選択するのか、公立か私立か、だからこそ親子間の会話が必要なのです。我が子の特性を一番理解すべきは保護者です。

2013/11/25


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川先生監修!

幼児教室・学習塾のキッズスクールアップル富ヶ谷
内容は公式HPへ

相談やお問い合わせ、無料体験教室の申し込みなど最新情報も受け取れる公式LINEアカウントも開設致しました!
ぜひお友だち登録して下さい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?