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家庭学習

「幼児から始めよう”家庭学習”」

学力時代は、徐々に進行速度を上げています。この時期、中学では中間試験の真っ最中か、既に終了している時期です。たぶん、中学1年生は、期末試験の結果から大きな衝撃を受けている生徒は多いでしょう。中間と比べ、平均点は大きく下がっているはずです。それは、学習進度の速さから来るもので、試験範囲が広く拡大されているからです。当然ながら、塾では先取り教育を行いますが、問題は学習の定着です。

学習の定着には家庭学習は不可欠で、ところが、家庭学習の習慣が無い子どもは、テスト前の試験勉強をすれば良い方でしょう。殆どの子ども達は、まだ大丈夫と悠長に構えています。

学習の習慣は、学ぶことに抵抗感の無い時期から始めるべきだと申し上げました。家庭学習を習慣化するには、当初、保護者の手助けが必要です。その為、双方に負担にならないように気をつけるべきだと思います。子どもの集中できる時間は、年齢の3倍が適当な学習時間となります。教科的学習も、ほぼ3~5分を目安に行うことをお薦めします。

例えば、書写ですが、毎日3分の学習を心がけてください。その記録を毎日つけて下さい。3ヶ月経過すると、書写した文字数に変化が出てきます。書写した文字数が増えてきます。これは、手先の神経が発達してきている証拠でもあり、集中力が増してきたことを意味しています。隠れた所では、語彙数の獲得も見逃せません。

家庭学習で、保護者の方に手伝って貰うことがあります。それは、音読です。読むことは、全ての学習の基礎です。間違えることなく読めるように、毎日行いましょう。特に読み間違いをするのが「ひらがな」です。時に、助詞や語尾を自分勝手に読んでしまう子どもがいます。ことばをどこで剪っていいかわからない事があります。これは語彙不足によって起こるもので、音読は欠かせない家庭学習です。小学生では、国語だけでなく、他の教科も読むようにしてください。見逃してはいけない箇所は、教科書の注意書きの所です。忘れずに読むよう心がけてください。

よく行われる計算では、基礎計算をしっかり学習させます。何故なら、桁数が増えても、基本は0~9の数字を組み合わせた計算になるからです。ここで大切なのは、間違えた問題を記録していくことです。学習の定着が目的ですから、この記録は大きな意味を持っています。間違えた問題を、再度、場合によっては再再度行うべきでしょう。これこそ繰り返し学習の効果です。子ども達の計算ミスは、「0」の計算に集中しています。「0」の計算はタイルを使い、幼児期からしっかりとイメージさせることが重要です。中学生になっても、2a×0=2aという間違いを犯し、「0」のつく計算では無意識に、間違って記憶している「0」計算の答えを修正できない生徒が多数います。幼児や小学生の時、数字だけで指導されたり、半ば暗記のように計算指導を受けた生徒がこのような一見単純なミスを犯します。しかし、これは、彼らに責任はありません。あくまでも、彼らに関わってきた大人の指導力不足です。

「0」の計算をいい加減に扱う教育機関は、数について何ら専門性を持たないと判断できます。難しい内容だけに目が向き、最も大切な基本を怠っているのではないでしょうか。記憶力が最も高い時期だけに、その点、保護者として十分注意を注ぐべきでしょう。

家庭学習を見直し、学ぶことを楽しめる環境作りをしてください。

2013/7/6


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

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