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ハナを捨てよ、庭へ出よう/軽井沢レイクガーデン編/3

レイクガーデンの魅力。
もうちょっとミクロな視点で辿って見ます。
ここは庭園です。
そして、イングリッシュガーデンです。
何をしてイングリッシュガーデンと言うのか?。
そういうことは全然説明することなんてできないのですが。
イングリッシュガーデンというからには、イギリスの気候に合った植物もたくさん植栽されているはず。
横浜あたりの気候で繁茂する植物とはちょっと違う。
花や植物で生業を立てている自分にとって、イングリッシュガーデンの流行し始めた時の記憶というものがあって。
イングリッシュガーデンという黒船がやってきて、その後、生花も花苗や鉢花も文明開化のごとくイングリッシュガーデン風の植物が席巻し、今もその波は続いています。
というかすっかり定着しています。
当時は高温多湿でとても育つことのない植物を西洋かぶれの文化人気取りで必死に希求していたものです。
スモークツリーやアルケミラモリスやアストランティアやデルフィニュームなど苗や切り花でしか見たことのない植物。
実際に自生しているものを見たことがないものが、軽井沢の気候のおかげでこの庭では風に揺られて咲いている。
そういうシーンを眺めることができるのは極上の喜びでもあるわけで。
散策の足を進めるごとに一つ一つの植物は次々と現れてくる様に胸の鼓動は高まるばかり。
さらに庭の各所各所に様々な植物の植栽のアイディアが満載です。
イネ科の植物やシダ類、ホスタなどの植物も主役級の花を引き立てるだけなくそれぞれも個性を引き出されて生き生きとして見えます。
枯れかけた花や葉にさえ味を覚えるような、この庭園はどこにも無意味とか欠損とかを感じさせない空間なんです。
どれだけ情熱のこもった人の手が入っているのかと感嘆のため息が出ます。

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