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アイヌと音楽

昔はどこの家にもあったよな。
木彫りの黒い熊。
シャケくわえてさ。
北海道のお土産の定番だったんだろうね。
なんの考えもなしに見てた。
今も家にあるのかな?。
でもあの熊がアイヌ民族の技術の末端と認識したのはいつのことか?。
僕は東北で生まれた。
といっても、限りなく関東に近い福島県の南部。
それでも、お歳暮にはシャケが贈答品。
にんじん漬けと名づけられた松前漬けのばったものみたいのをお正月には必ず食べてる。
かすかながら北国の文化にも触れてたのではないかな?。
それに加えて。
ちょっとした田舎的な東北的な劣等感みたいなものから。
北の文化の誇りみたいにアイヌを思うようになっていた。
知里幸恵の「アイヌ神謡集」。
柳田国男の「遠野物語」とともに自分にとっては宝石のような本。
この本を最近読み返した。
そして知里幸恵の手紙と日記も加えて読了した。
シャケをくわえた熊。
凡庸なデザインで見慣れたものから一転。
アイヌの豊かな自然のワンシーンなのだよね。
消えてしまった。
神と人間が共存する風景。
その世界に浸れるスイッチが木彫りの熊なのかもしれない。
アイヌの文化。
いろいろと吸収したいな。
アイヌのユーカラに音楽をつけたみた。
今はこんなことしかできないけれど。
もっともっと世界を広げたい。

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