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6月8日/2023

(続き続き)

城山への道は最初は高尾山を下る坂道。けっこうな数の階段を降りていく。前回の陣場山からの縦走ではここは最後の難所。今回はここを息を切らせて登ってくる人を迎える立場だ。頑張って!!。高尾山はもうすぐですよ!。パン食べて胃も膨れて余裕綽々の歩行。しかも階段の下りだし。でも速度は上げない。どこでどうなるかちょっと一抹の不安もありなので。後ろからやかましいさっきのおじさんたちの声が近づいている。あいつの価値が会社的にどうなのか?とか・・・・。山にまで社畜スピリットを持ち込んできている。勇ましく迫ってくるので階段の中央を譲って、さあ、早く行っちゃってください!。横並びのサラリーマン歩行で過ぎていく人間拡声器。わー、せいせいした。これであとはあの人たちに追いつかないようにゆっくり行こう。鳥の囀りは聞いていたいけど、会社の愚痴なんて、こんなところまで来て一瞬でも聞きたくもないしね。さあ、そんなことより城山の頂上の鉄塔が見える、こちら側から歩いて城山へ向かうのは初めてだからちょっと感動する。あれが小仏城山。けっこう登るんだな。高尾山の下りの階段はまもなく終わりをつげる。そこからは城山への登り返しが始まる。今までの下り階段が今度は登りの階段へ。でもね、階段なんだ、岩岩の道じゃないから、ただひたすら登ればいいだけのこと、別に速度はあげることに意味を持っていないから、ゆっくりゆっくりとね。なのに、やり過ごしたはずの拡声器たちが視界に入ってきた。意気揚々と会話を弾ませて遠ざかっていったと思っていたのに、まだそこにいるではないか。3人とも首からぶら下げたタオルでしきりに汗を拭っている。一休み中らしい。今日は汗を拭うほどの陽気か?。曇ってるし。寒いとは言わないけど、汗は意識するほどかいてる気はしない。この人たち今度は拡声器モードはオフにしているみたい。でも近くで歩きたくないので歩調を落とすが、この人たちは立ち止まっているのでどんどん近づく、そして追い越すことになる。今回はあちらが階段の隅に行って道を譲ってくれた。どうも!。追い越したら、今度はこの人たちに近づかれたら不快なので、どんどんペースを上げて階段を登っていく。そして距離を離す作戦。幸いすぐに休憩ポイントがあって、この人たちはため息つきまくりでベンチに崩れ落ちたみたいでホッとした。さあ、あとはふつうに歩いて城山目指そう。とここでふと思った。カップラーメン食べるのに、箸もフォークも持ってくるの忘れていないか?。大事なことに気づいてよかった。昼食をとることって山登りのモチベーションを保つ大切な要素だ。今回は残りのパンだけで我慢するか?。でもカップ麺食べるためにお湯を入れたポットまで持ってきている。今日の荷物の重量のけっこうな部分を占めているとも言える。諦めるには諦めきれないよ。じゃ、どうする?。以前、庭仕事してる時お昼をコンビニで買って箸をもらいそこねたことがある。真夏の庭仕事は重労働。昼飯抜きなんてありえない。どうしたか?。その辺の木の枝失敬。それを二つに折り箸の代わりに弁当かきこんだ。それを思い出した。いや思い出さなくてもきっとやる。道の両脇にはめぼしい枝は豊富にある。でもさ、生きてる枝をポキっとやるのはちょっとね。気が引けるでしょ。できれば枯れ枝ね。これなら自然のものの再利用にならないかな?。ということですすきの枯れ枝のけっこう太いのをゲット。これでカップ麺の懸念は払拭された。あとは頑張って城山に辿り着くばかり。(続く続く続く)

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