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6月7日/2023

(続き)

やっぱりな。登り始めの階段。足元がおぼつかない。足が上っていないのか、何度もつまづきそうになる。そして体も重く感じるよ。大丈夫かな?。こんなんじゃ高尾山まで行ってそこからケーブルカーで帰ってくるか?。そんなへなちょこな提案も可能なのが高尾山の素晴らしいところ。どんなトレッカーにも優しい。ミシュラン推薦、世界で一位の登山者を誇る山。そう言えば、今登っている坂道。こんなに階段新しかったっけ?。何となく違和感さえ憶える真新しい木段。以前稲荷山コースが通行止めになっていたんだけど、その時工事してたけど、この工事のためだったのか。この方向で稲荷山を目指すのは久々なので、歩きやすくなったのかどうかの実感はわからない。安全なのはわかるけど、ちょっと違和感あって歩きにくいな。つまづきそうになるのはこのせいもあるかもしれない。最初の階段が終わっても地味に登りが続く。やっぱりしんどいな。どうしちゃったんだ自分?。意図して息が上らないようにスピード落として歩く。ここで気づいたことがある。電車でのんびりしてきたけど、朝ごはん食べていないよな。腹が減ってることもエンジンがかかりにくい原因なのかもしれない。高尾山通り過ぎたところにあるもみじ台のベンチまで行ってパン食べよう。そこまでは我慢の歩き。木段のないところは木の根っこの登り。稲荷山コースってこんなにきつかったっけ?。でも距離はそんなにないので、何となく稲荷山頂上の見晴らしはないけど見晴台のベンチに到着。ここでは休まずに水を口にちょっと含んだだけで通り過ぎる。いったん下ってまた登り、ここから高尾山に向かっての登りなんだろう?。途中分岐があって鬱蒼とした下り道の方向へ数十メートル。高尾山の頂上は好きじゃないので巻いて城山方面を抜けようとしたんだけど、なんか違うな。巻道にしては下りが急すぎる。山アプリ取り出して確認。高尾山付近の登山道はあまりにも多すぎて今どこに向かっているのかが分かりにくいけど、明らかに相模湖の方向に向かっているのだけは何となくわかる。引き返して高尾山方向のメインの道に復帰。延々と緩い登りの木道が続く。ちょっと足取りが軽やかになってきた。前へ前へと気持ちも乗ってきたかな?。これなら高尾山からケーブルカーで速攻退散ということにはならなさそう。木道の登りがもうすぐ終わりそう。ここでベンチ。正面に高尾山頂上へと続く最後の木段が壁のように聳える。ここで高尾山を巻く本物の道?の側道の標識。これで高尾山の頂上を回避して直接もみじ台に行ける。よかった、さっきの道強行しなくて!!。あのまま行ったらきっと今頃泣きべそかいてるところだったな。さあ、もう少し行ったらパン食べるぞ。すっかりいつもの調子が戻ってきたみたいだ。もみじ台へと続く道に入っていく。急に人の気配が薄くなる。高尾山の観光メイン道らしさが消える。やっと山登りらしくなってきたな。それでも観光らしきイメージは払拭できないのが高尾山エリアだし、今日はそういう雰囲気を味わいにきているんだし。じきにもみじ台の展望所に到着。まだ早いせいか人はあまりいない。高尾山頂上にいる観光客スタイルの人々はもうここでは見かけなくなる。木々の間から丹沢がよく見える。そして、何と今日は全然期待していなかった富士山が!。予定外の光景にテンションも上がる。さあ、ベンチに荷物下ろし、ゼリーとアンパン取り出す。腰下ろしてふ~っとため息。パン頬張って、ゼリーで流し込む。最初どうなることかと思ったけど、きてよかったな。それにヘタレな気持ちとは裏腹に体へのダメージは今のところほぼない。城山へは楽勝で行けそう。じゃその先の景信山まで行ってみる?という囁きが頭の中で聞こえたが、それはキッパリと断っておいた。あくまで今日は明日さっぱりと気持ちよく起きられる程度の山行にしておくことが目標。城山でカップ麺食べてサクッと帰ろう。パン食べたらごみかたづけて立ち上がる。大声で会社の愚痴を語りながら歩いてくるおじさん3人がきたので、速攻で退散。さあ城山へ。(続く続く)

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