見出し画像

「万年筆」の文字幅とは?(実演編)

文字幅は気になるところ

万年筆を選ぶとき、文字幅は気になるところ。最重要ポイントというかたもいらっしゃると思います。今回は筆者が持っている万年筆で実際に書いて文字幅を検証したいと思います。

試し書き

ショーウインドウに置かれている万年筆(高価な万年筆)は買う時に試し書きをさせてもらえます。その時に実際に自分で書いてみて文字幅や書き味を試すことができます。

ただ、初めて買う時はなかなか自分なりの基準もなく、どう比べてみたらいいかすら分からない場合も。そこで今回はそんなときの参考になればということで、実際に何パターンか書き比べてみたいと思います。前回と合わせて参考にしていただければと思います。

実店舗での注意点

ひとつ注意する点としては、実店舗での試し書きはペン先をインク瓶につけて筆記するという方法になります。実際に購入してから使用する場合とは微妙に違います。このことは頭に入れて置くのが良いかと思います。

また、試し書き用のサンプル万年筆が用意されている場合もあります。この場合は実際の使用と同じ条件にはなりますが、多くの人が試し書きをしています。

筆者お勧め万年筆
「セーラー プロフィットカラー1019万年筆 イエロー」

03月03日補正後

万年筆は人に貸すな!

万年筆のペン先は使う人の書き方に合うにペン先が慣らされていく筆記具なので「万年筆は人に貸すな」などと言われたりもします。試し書き用のものだと、たまたまいい具合にペン先が慣らされて凄く書き心地がいいという場合もありますし、また逆の場合もあります。

万年筆はリピートで同じ物を買ったとしても、使い込んでいく過程で別物に進化していく非常にデリケートな筆記具であり、手に馴染んでくると、世界にこれだけしかない、愛着の湧いてくる一本になっていきます。

実際に書き比べ

ちょっと話は横道にそれましたが、実際に書き比べてみます。条件を揃えるため、インクはセーラーのブルーブラックを使い、インクは実際の使用と同じくペン先から吸入していきました。

書き味に差が

代表的な極細字、細字、中字、太字、ミュージックの比較です。ペン先は全てセーラーの14金・中型のペン先です。一つ太い線幅と比べると微妙ですが、2つ上と比べると明らかに違います。またどの程度の大きさの文字を書くかによって、線幅の微妙な違いでも書き味に差が出ます。とくに小さめの文字を書く場合には差が出やすいです。

画像2

細字万年筆

海外メーカーと日本のメーカーの細字万年筆の比較です。使用した万年筆は、海外メーカーはペリカン・スーベレーンM400、日本のメーカーはセーラー・プロフィットスタンダードで両方とも金ペンです。必ずしも海外メーカーのペン先が太いわけではありませんが、一般的傾向は海外メーカーのほうが太目の線幅です。

画像3

鉄と金

同じメーカーの鉄ペンと金ペンの比較です。セーラー万年筆の中細字の文字幅です。書いた時の感触が鉄ペンのほうがカチッとして固めです。

画像4

以上実際に書き比べてみました。乱筆で申し訳ないですが、他の筆記具で書くよりは丁寧に書いています。違いは微妙でわかりにくかったでしょうか?書いた感触までは伝えられませんでしたが、実際に書いてみると見た目以上に違いは出てきます。

なにかの参考になれば嬉しいです。

編集後記 第4回(紙について)


この記事が参加している募集

noteでよかったこと

おうち時間を工夫で楽しく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?