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特集#仕事2.0:長い職業人生の生き抜き方【行武亜沙美】

NewsPIcksアカデミアnote特集 #仕事2 .0。第3弾の今回は、フリーランスで図解屋として活躍されている行武亜沙美さんが『仕事2.0』第1章を図解します。夏学期 櫻田ゼミでインフォグラフィックも学んでいる行武さんの絵心あふれる解説をお楽しみください!

みなさんはじめまして、行武亜沙美と申します。
イベントレポートや図解を作る新米フリーランスとして活動しています。

与えられた場所でぬくぬくしていると先がないかもしれない。フリーランスの世界に飛び込んだばかりの私にとっても『仕事2.0』は多くを考えさせられる書籍でした。

中でも印象に残った第1章「長い職業人生の生き抜き方」を図解でご紹介します。

目下進んでいる人類の長寿化は、私たちの生き方に少なからず影響を及ぼすと言われています。

”人生が短かった時代は「教育→仕事→引退」という古い3ステージの生き方で問題なかった。しかし寿命が延びれば、二番目の「仕事」のステージが長くなる。引退年齢が70〜80歳になり、長い間働き続けるようになる。”『ライフ・シフト』/リンダ・グラットン

では、私たちは、長い職業人生を送るためにどんな準備をしていくべきなのでしょうか。

グラットン氏は、人生100年時代に向けて生産性資産・活力資産・変身資産の3つの無形資産を蓄えるべきだとします。

中でも重要なのが、「人的ネットワーク」や「挑戦する意欲」など、変身するための資産(変身資産)。自身の変化を自らコントロールするための力です。

グラットン氏はこう語ります。

”我々は、常に変化できるようにならなければなりません。これまでの3ステージの人生では、誰もが同時に、ロックステップ式(密集行進式)に人生のステージが変わるため、個人が変化を意識する必要はありませんでした。これからの『マルチステージ・ライフ』では、自分自身で変化を制御することが求められます。自分は一体どうなりたいかを選択しなければならないのです。だから私は『無形資産』の柱の1つとして『変身資産』を位置付けたのです。”

では、ここでの「変身」とはどんなものでしょうか。グラッドン氏が示す変身のステップはこちらです。

このモデルでは、右に進むにつれ個人の自立度合いが高まり、たくさんの人との関わりが増えます。

一方、年功序列が根強い日本において、このモデルが自然に根付くとはなかなか考えづらいのではないでしょうか。

そこで、佐藤留美氏は以下の3つを実践することで、現実的に変化に対応することができると語ります。

1.専門性の更新、領域の拡大、テクノロジーへの対応2.生息するコミュニティを広げて、ときには副業に挑む3.(家族がいる場合は)夫婦で働いて収入源を増やす

ということで、この3つをそれぞれご紹介します。

1.専門性の更新、領域の拡大、テクノロジーへの対応

一つ目は、得意なことや好きなことのタグを3つ以上掛け合わせることで希少性を高めることや、スマホなどの新しいテクノロジーを柔軟に受け入れることで、活動の領域を横へ横へと広げていくことです。

これらにより自分の中に変化の下地を作ることができます。

”テクノロジーの進化により、自分の専門領域のプラットフォームが変わった場合、拒否反応を示すのではなく、積極的に対応していくことがますます重要になることは間違いありません。”

2.生息するコミュニティを広げて、ときには副業に挑む

また、いくつかのコミュニティと関わることや副業を持つことで、変化のきっかけになるような新しい情報を得るための弱い絆をたくさん作ることができます。

”今は明確なゴールが見えない時代。職業寿命も変質していくことを考えると、職業人生で3回か4回は会社、あるいは職そのものを替えざるを得ません。そのとき、複数の「コミュニティ」を持つことは極めて有効です。”
”複数のコミュニティを持つことはスキルのアップデートになるばかりではなく、人とのつながりができることにより、新しい仕事や職場との出会いの場になることもあります。”
”グラットン氏も前掲書で「多様性に飛んだ人的ネットワークは、変身の基盤をつくり出す」と記し、親しい友人グループが持つ情報には重複があるのに対し、それほど緊密でない知人のグループ、「ウイークタイズ(弱い絆)」は、新しい情報を持っていると指摘しています。”

3.(家族がいる場合は)夫婦で働いて収入源を増やす

更に、家族で収入を補い合うことで、思い切った挑戦に踏み切ることができます。

グラットン氏は2018年4月の来日公演で、「シーソーカップル」という新しい夫婦(カップル)の形を推奨していました。その名の通り、シーソーのように夫と妻の両方が交互に大黒柱になりうる関係です。”

これらの方法を取ることで、無理しすぎることなく変身資産を少しずつ築いていくことができそうです。

柔軟に変化することが、長い職業人生を生き抜く鍵になる

私たち世代は、働き方・生き方が変化する過渡期に職業人生を過ごしています。

今回抜粋した部分に共通するのは「固定観念を捨て、自分の判断で変化に対応していく」という内容でした。

決められたレールの上を歩くことが安定しているように思えることもありますが、常識や固定概念は、安心の仮面を被りながら気づかないうちに自分を縛る呪いになりかねません。

それに、物事を自分ごととして捉えてアクションする方が、もっとエキサイティングな未来に繋がるはずです。

私も図解屋として新しい道を歩み始めたばかりですが、時代性やコミュニティを意識しながら、「しなやかに、したたかに」生きていきたいと思います。

行武亜沙美/図解屋

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