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ポジションを取るとはどういうことか?田端信太郎「ブランド人になれ」

新著『ブランド人になれ! 会社の奴隷解放宣言』の発売に先立ち、早くも熱狂が巻き起こった田端信太郎さんと箕輪厚介さんの対談イベント「ブランド人になれ」。

今回は、ツイッターに寄せられたたくさんの激熱実況を中心に、イベントの模様をご紹介します。

「石の上にも三年」は本当?

開始早々、質問応答から対談がスタート。ここで真っ先に手を上げた方の瞬発力は脱帽ものです。

その内容は、「社会人1、2年目の頃はとにかく上司の言うことを聞いて仕事をした方がいいのか?」という内容。

田端さんの回答はこちらです。

ホリエモンのような特別にすごい人でない限り、新卒入社の2年間は修行だと思って、飲み込めないことがあっても割り切って働いた方がよい。おかしいと思うことや悔しいことがあったとしても、それが後々の糧になる。

イケダハヤトさんもサラリーマンを経験したからこそ、東京で働くサラリーマンの葛藤を刺激することができると箕輪さん。

「石の上にも三年」とはよく言ったものですが、変化のスピードが速い今は、「石の上にも二年」ですね。

虚が実を生む

続いて新著『ブランド人になれ! 会社の奴隷解放宣言 』の目次から、箕輪さんが特に好きな項目について話を進めていきます。

まずは「虚が実を生む」について。田端さんはこう話します。

Perception is Everything. 実際何ができるかよりも、お客さんやヘッドハンターから、あなたは何ができそうだと思われているかが重要。

要は、「ハッタリ力」があるかどうか。人の言うことを素直に聞いたら褒められるという教育を受けて育った多くの日本人には、これは結構厳しいことかもしれません。

では、どうしたらハッタリをかませるのでしょうか。

大事なのは、そのハッタリをあなた自身が本当に信じられるかどうかだと田端さんは言います。腰が入っていなければ、即座に嘘と見抜かれてしまうもの。

それに「未来はこうなる」と本気で訴えることは、本来誰も否定することはできないはずです。それどころか、その切実さは「何かできそう」という期待をも生みます。

「ハッタリ」というとガラが悪く聞こえてしまいますが、もっとポジションを取っても大丈夫。そんな激励のように聞こえました。

炎上しない奴は「燃えないゴミ」だ

続いてこちら。炎上など誰も好んで巻き込まれたくないものですが、「燃えないゴミ」とは…、なんとも炎上を呼びそうなタイトルです(笑)。

そんな田端さんが気を付けているのはこちら。

SNS上のプロフェッショナルとしての自分がどんなに炎上しようとも、プライベートとは切り離して考える。

どれだけ炎上しようとも、それはその人の私生活には関係ないこと。逆に、たとえプライベートで辛いことがあった時も、それをSNSで書かないことをポリシーにしているそうです。

だから、ポジションを取ることを恐れることはない、と。

日本人の普通の感性では、個を貫くことは傲慢なことかもしれません。ですが、傲慢すぎるぐらいで「ブランド人」としてはちょうどいいのではないかといいます。Appleも「俺に合わせろ」といわんばかりに、イヤホンの規格を変えたりしますが、だからこそのブランドなのです。

システムの歯車になるな。システムそのものになれ

どんなビジネスも立ち上げはエキサイティングですが、いざ成功するとシステマチックになり、面白みが少なくなってしまうもの。箕輪さんもNewsPicks Bookの立ち上げから一年たち、ややルーチンに入りつつある自分を感じているそうです。

そんなビジネスの各フェーズをサポートする人材はこちらの三種類。

0を1にする人間
1を10にする人間
10を100にする人間

この三つのうち、0→1ができればいいですがこれはかなり難しい。一方、10→11、11→12…と90人並んでいる大企業も面白みに欠けます。
そこでお勧めなのが「1を10にする人間」だと田端さんはいいます。

そして、お金を地道に儲けることよりも、オンリーワンになることの価値の高さを説きます。

大西洋を初めて横断したのはリンドバーグということはみんな知っているけど、2番目は誰も知らない。それと同じように、電気自動車の電気効率を上げる技術より、最初にプリウスを作った人のほうがすごい。

オンリーワンとは、インパクトがあるかどうか。

では、どうしたらそれを生み出せるか。そこは各自、ひねり出さないといけないですね。

波になる前に、波の予兆に乗れ。

「TV広告の時代が終わったからLINEやYahooに就職しようと今、言うのは最高にダサい!」と田端さん。ビジネスの波が9割型終わっているところに行っても、やれることは限られてしまいます。

だからこそ、そのビジネスが今、何合目かを見極めることが大大事。

八合目まで来ている業界で、頂上を目指すのはクソダサい。

どうしたら、サーファーのように、波の予兆をつかめるのでしょうか?

ヒントは、「みんなが反対するもの」にあるといいます。誰ものっからないものが、これからくる可能性がある。その波を見極めて、乗ることが大事だといいます。

とはいえ、はじめからいい波に乗れることはなかったと田端さん自身も振り返ります。
だからトライアンドエラーを繰り返しながら、この波がイイ波かというイマジネーションを働かせ続けることが大切です。

ポジションを取れ

ここで、ポジションを取っていないという意味で「史上最悪なレポート」が紹介されます。

あたりまえのことが薄く書かれていると糾弾された、こちらのレポート。それを作成した個人がどうということではなく、誰からも文句を言われないことが目的とされた大企業病の象徴的な事例として、田端さんのツイートでも話題にされたそうです。

お金儲けの切実さが感じられず、情報の引き算もないとは箕輪さん。ドキッとする指摘が続きます。

すると、なんとこのレポートを書いたという本人が会場で名乗りを上げ、田端さんに反論の質問をするではないですか!
会場は拍手喝采。この日イチの盛り上がりを見せます。

質問は、会社として十分成長し、もはや「過去の会社」とも思えるZOZOに田端さんが入社したのはなぜか?というもの。

田端さんの回答はこうです。

リアルでのデバイスに商機をかけたという田端さん。
今後のZOZOスーツの成長と田端さんの奮闘をぜひ応援したいです。

それにしても、ディスられたレポートの作者登場とは…。運命的なパワーを感じます。

さいごに

熱狂の渦に包まれた今回のイベント。でも、ちょっと待ってください。この会で田端さんが再三強調していたのは、「評論家になるな。ポジションを取れ」ということでした。

そのメッセージを素直に受け取るなら、田端さんの言葉を皆さんに読んでいただくだけでは、意味がありません。

田端さんのライフスタイルに憧れ、真似るだけでは、高級ブランドのバッグを買うことと同じ。

自分なりのポジションをどこにとるのか?そこを考えてこそ意味があります。ぜひ、波の予兆を見極めながら、どこにポジションを取るのか。悪だくみをしていきたいですね。

ここでは書ききれないもっとリアルな内容を知りたい方は、ぜひアーカイブ動画をご覧ください。👇

7月6日に発売予定のNewsPicksBook 田端信太郎著の『ブランド人になれ! 会社の奴隷解放宣言 』も、お楽しみに。👇

※本記事は、2018年6月8日に開催されたNewsPicksアカデミアイベント田端信太郎「ブランド人になれ」をまとめなおしたものです。(ゲスト:田端信太郎、モデレーター:箕輪厚介)

<登壇者>

写真:池田 実加

編集:柴山 由香

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